林公代のレビュー一覧
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内容の骨子はタイトルの通りですが、そこから想像されるそうな、頑張ったら報われる的な感動青春モノというだけではありませんし、カリスマ先生によるプロジェクトXという訳でもありません。
(もちろん生徒、先生の努力の継続に大感動するのですが、それは言うまでもないので)
様々な世代、様々な立場の人々の群像劇でもあるし、まさに今の時代の教育論でもあると感じました。
子供の探究活動のモチベーションアップや読書感想文のネタにもよさそうだし(先生に喜ばれそうなテーマだしね)
大人が読んでも気づきの多い一冊でした。
文章は案外あっさりしていて、
一人一人の登場人物をもっと深ぼったり、エピソードを感動的な演 -
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12年にも渡る宇宙食開発の過程を綴ったノンフィクション。
地元産のサバを使い、生徒たち自らが開発した缶詰を“宇宙食”として宇宙へ届けるという試み。
生徒が次々と卒業していく中でバトンを繋いできたことも、数々の困難を乗り越えてきたのも本当にすごい!!!
よくぞここまで……。
宇宙食認定食品のなかで、企業ではなく高校生が製造しているものは世界唯一とのこと!
生徒、教師、地域の人たち、JAXA職員…関わってきた人たちすべての思いの結晶。
熱い!!
鳥肌が立ちます。
本書を読んで初めて知った、食品の安全性を確保するための衛生管理手法
「HACCP(Hazard Analysis and Crit -
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教育困難校だった小浜水産高校が、1人の熱い先生=小坂先生が赴任してきたこと、元々職業訓練の一貫で有していたサバ缶加工施設があったこと、地元の海をきれいにしたいと思い、地域を巻き込んだ活動をするような生徒たちがいたことなど、色々なタイミングも合って学校が変わり始める。
宇宙食がいかに厳しい条件の下で作られるか、認められるまでの年月の長さにも驚くが、それを乗り越え、発想から、高校生が作ったサバ缶が宇宙に届くまで、14代もの生徒が(途中で中断していた時期もあるが)たすきを繋いで、夢を実現させた生徒たち、それを応援した大人たちに頭が下がる。
途中で学校統合もあり、教育のあり方を当事者の学校だけに止 -
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NY在住のミュージシャン・矢野顕子さんが、宇宙飛行士・野口総一さんに宇宙のことをたずねる対談本です。矢野顕子さんは宇宙に行きたくて行きたくて、宇宙飛行士になるために必須の「水泳」を、それまでは金づちだったのにがんばられて習得されたそうです。宇宙に関する知識・情報集めや勉強も盛んで、だからこそ、野口総一さんに対する質問が初歩的だったり表面的だったりせず、そればかりか質問自体からも教えられるものがあるレベルにありながら、そんな低くないレベルの質問に答えてくれる野口さんの発言も真正面から真摯なものなので、お互いのやりとりに読ませるものがあるのでした(たぶんに、お二人から様々な方向へ飛び交う言葉を、う
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教育って、すごい。
教えるだけじゃなくて、育てていく。
それは、生徒だけじゃなくて先生も、学校も、地域も。
実現した夢はドラマみたいなのに、それぞれの日常には、きっとドラマみたいなことは起こっていなくて、ただ、一人一人が自分が良いと思うことをして、せっせと自分の手の回せる範囲で頑張ってきた。
そうして繋げて、繋いできたことをもっと先へ繋ぎたくなって、ふと振り返ったら、実現していた。
こんなにも多くの人が同じ方向を見ていた。
そんな感じなのかなって。
そこがまたとてもリアルで、ホントにすごいと思うし、結果として「誰にでもできることじゃないよね!」ってなるんだと思う。 -
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野口聡一さんがめちゃくちゃ聡明でめちゃくちゃ人格者で、めちゃくちゃ宇宙も地球も人間も愛してるんだなと感じた1冊。
宇宙は命の存在をゆるさないからこそ人間の命や生命活動は美しく、その人間が生きて創っていく地球は美しい。
地球にも人間にも絶望することばっかりだったけど。。。宇宙からみたら国と国に国境なんてなくって、海に森に大地に命が生きているこの星はすごいところなんだなと、私が人間として地球に今生きていることが少しだけ誇らしくなりました。
忙殺の12月すぎて心死にかけてたけど、宇宙からみたらそんな私の悩みも考えてることもちっぽけだなあと思ってにこにこできた!
お正月ゆっくりできた時に読めてよかっ -
Posted by ブクログ
今度小坂先生の講演会を聴きに行くので、その前に読んでおこうと。
工業系水産系の高校って、昔のイメージは教育困難校って感じですが、今はどの学校も資格を取ったり、就職で即戦力となる技術を身につけたり、大学院進学してさらに専門性を身につけたりと生徒の姿は素晴らしいところが多いです。
小浜水産高校での生徒の成長の姿もまさに素晴らしく、勉強ができる知識に負けない技術を手に入れていった。それを支えたのが小坂先生の生徒への愛情と教員としての器。
最近は「探究科」がある高校が増えてきた。そこに進学する子はすでにやりたいこと興味があることが明確になっている子が多いが、その他多くの子はやりたいこと興味があることが