藤崎慎吾のレビュー一覧
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著者たちの狙い通り,ワクワクさせられることしきりだった.この分野,あまりに知らないことが多すぎて,新書にしては分厚いが読むのが苦にはならない.
・岩石内生物.
・ハロモナス:寒いところも乾燥も塩分もオッケー.
・ハロモナスは硫黄酸化して独立栄養する.
・ウランとか鉱物資源が鉱床をつくるのに微生物が関わっている可能性が高い.
・スローバイオロジー.100年に1回分裂する生物など
・我々は地球の磁場と太陽の磁場に守られている.
・植物が環境を守るなんて嘘っぽい.
・生物が地球側に作用したのは,たぶん,酸素の発生ぐらい.あとは生物側が全部受け身. -
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ふか~い海の底から宇宙の果てまで、極限で生息する微生物のお話がメインの
対談集である。
対談って妙に専門的だったり、上滑りだったりするのだが本書はリード役の藤崎氏の
話の引き出し方が絶妙だ。世界の極地で研究を続ける長沼氏の知識を巧みにコント
ロールしている。
南極や北極の寒冷地、砂漠のような乾燥地帯、高熱である火山の噴火口付近、
暗い地底。そこどこにも微生物は存在する。人間であればとても耐えることが
出来ない環境であっても。
話の行きつく先は宇宙となるのだが、地球以外の惑星にも生物の痕跡があり、
地球の生命の誕生は他の惑星からかも…なんて仮説は楽しい。
対談場所は予算の関係(?)で日本 -
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[ 内容 ]
南極や北極などの極地、深海底、火山、砂漠、地底、宇宙空間…低温、高温、高圧、乾燥、無酸素、高放射能など、どんな過酷な環境にも生命は存在する!?辺境生物学者で、「科学界のインディ・ジョーンズ」の異名を持つ長沼毅と、『クリスタルサイレンス』『ハイドゥナン』などの小説で辺境を描いてきた藤崎慎吾が、地球の“極限環境”に生きる奇想天外な生物たちを訪ね、生命の謎や本質について語り合った。
生物学の最前線がわかり、科学の面白さが堪能できる一冊。
[ 目次 ]
プロローグ 辺境の生物を訪ねる旅へ
第1幕 南極は“しょっぱい大陸”
第2幕 深海で出会った生物の「大群」
第3幕 原始地球は温泉三昧 -
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[ 内容 ]
日本の深海探査技術は世界のトップレベルになったと言われるが、その陰で毎日のように未知の深海に黙々と潜り続けるパイロットたちがいることはほとんど知られていない。
そんな深海探査船のパイロットたちにスポットを当てる。
[ 目次 ]
第1部 深海には面白いエピソードがいっぱい(どうやって海底を調べたらいいの?-潜水調査技術が確立するまでの苦労話、裏話 海底探検へのライセンス申請はこちら-潜水調査船パイロットが一人前になるまで 潜水調査船の上手な動かしかた教えます-マニュアルには書かれていないテクニック ほか)
第2部 パイロットが語る「しんかい六五〇〇」の世界(日本と世界の深海潜水 -
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ネタバレ本作にはいろんなテーマが含まれているが、SFと言うよりも神話的なファンタジーと見る向きもあるかもしれない。タ イトルの響きで何となく沖縄方面をイメージした方は鋭い。本作の舞台は目の前がもう台湾と言う最果ての与那国島。
小松左京先生の日本沈没とダブる イメージもあるが、そこは最新の深海探査テクノロジーによってきっちり描かれている。藤崎作品でおなじみの南方教授も登場。。物語は静かに始まりやがてクライマックスに向かってまっしぐらに怒濤の進行を見せる。ISEIC理論については賛否両論あろうがストーリーにはきちんとなじんでると思う。
むろんハードSFを狙った作品ではないのは作者も計算通りであろうし、 -
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深海は,宇宙とは別に未知とロマンが詰まった未開拓領域と考えられる.しかし,常に大きく脚光を浴びる宇宙関連と比べると,深海への挑戦・冒険については,それほど広く関心をもたれて知られているわけではなさそうだ.本書では,そういった状況に風穴を開けてくれることを期待したくなるような,数多くの興味深い話が語られている.深海調査船の元パイロットや深海調査で活躍した科学者らの実体験談にはすごい臨場感がある.日本海溝の底で「スーパーのビニール袋」がたくさん見つかったという話には,人間活動が影響を及ぼしている範囲の広漠さに,慄然とさせられた.また,わが国の深海研究・開発史も楽しめる.ぜひ,広く読まれて欲しい一冊
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生命とは何か、これを問うやり方の一つとして、人工的に作り出してみるというアプローチを紹介することを入り口に始まる本書ですが、細胞の中はどう出来ていて、どの様に動いているのか、基礎的な解説をしっかりカバーしつつ、一般人の感じる生死観や法学的な誕生や死に関する解釈、果てはアニミズムやアートとの関係性に触れ、今暮らしている私たちを取り巻く生命観を俯瞰。
生命が惑星上に出来てくる過程を遡り、生命以前のアミノ酸などがどうやって生命的なものになっていくか、さらには、どうして地球上の生命を構成するアミノ酸は左側の鏡像異性体ばかりを使う偏りがあるのかという謎から、宇宙空間での紫外線などの円偏光が理由ではない -
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教科書的、ザ・科学的な内容なのかと思いきや、さすがSF作家。読み物として面白く、素人でもするする読み進められた。
ありがたいのは、論理構成がきっちりしていて、丁寧すぎるほどに丁寧で、私たち読者を迷子にすることなく、道案内してくれること。そして、先端技術の紹介をしつつも、セントラルドグマ、膜構造、エネルギー通貨ATP、シグナル配列など、気づけば分子生物学の基礎項目が結構カバーされている(当たり前?)。
本書は分野的には「合成生物学」であり、一から生命を作り出そうとする人たちを紹介している。彼らの目的は、生命を理解すること。これは、観察や解剖だけからわかることには限界がある。一からつくりだすこと -
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#日本SF読者クラブ 新型コロナ・ウイルス流行→復活の日→小松左京→日本沈没→ハイドゥナン。21世紀の「日本沈没」ともいわれる本書だが、文庫本4分冊のボリュームもあって、ちょっと敬遠していた。しかし、読み始めたらページをめくるスピードがどんどん上がっていった。
自称マッドサインティスト達。最新の地球科学の知見。オカルト的とも言える科学。木星の衛星エウロパ。そして与那国島。与那国島のさらに南にあるとされた伝説の南与那国島ハイドゥナン。琉球を地殻変動によるカタストロフィから救えるのか?
エピローグの悲しいお話が物語の最後に繋がってるのだが、ここは繋がなくても良かったのでは。あとエウロパの話は、 -
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南極、深海、砂漠、地底、地球外といった辺境やそこに存在する生き物を通して、生物の不可思議さをめぐる旅を味わう本書。科学界のインディージョーンズこと長沼毅氏の辺境探索話を中心に、実際に、日本国内の各所を旅しながら、対談が進められるため、辺境の紀行文としても楽しむことができる。酸素とケイ素が多く、炭素が少ない地球で、我々人間を含む、炭素ベースの生物が多数の中、ケイ素をベースにした珪藻が2億年前に生まれ、現在地球で大繁栄している。生物の次のステージはケイ素ベースになることも考えられるとのこと。そういえば、最近身体にシリコンいれる人増えたよなあと変な関心をした 笑