村上しいこのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
三部作の最終巻ですが、第一作と同じように桃子の視点から語られる物語で、第二作目よりも安心して読み進めることができました。
桃子が恋愛に縁が無いからか(そういうと彼女に叱られそうですが)、まさに「反抗期でも思春期でもない時期」の高校生の言語化できない心の揺れを、じっくりと味わうことができました。
自分一人で抱え込み、周りの顔色を窺って、自分の思いが鬱積してゆく様子は見ていてもどかしいですが、自分と同じように悩んでいる登場人物の姿を見ると、自分だけが特別にダメな人間なのではないのだと分かって少し安心できます。
高校入学から卒業までの三年間を1年ずつ、三部作で描いたシリーズですが、登場人物全員が -
Posted by ブクログ
うた(和歌、短歌)を読む部活、「うた部」で繰り広げられるお話。
先にクライマックスを読んで、印象に残っていて、あらためて購入した。
一年生の桃子が、清ら(せいら)という先輩に強引に部活に勧誘?されるところからのはじまり。
「誰とも友達を作らない」と言う桃子の背後には、いじめをきっかけに、引きこもりから抜け出せない綾美の存在がある。
この作品では、短歌が要所要所で取り上げられていて、地の文を読むのとは違ったスポットを当ててくれるのがいい。
特にタイトル「うたうとは小さないのちひろいあげ」にまつわるエンディングは、うるっと来てしまうくらい、ピッタリだった。
けれど、一方で、部屋から出て来