村木嵐のレビュー一覧

  • いつかの朔日

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    二代続けて当主が若くして死に(殺され)弱体化した松平家。家臣達は全ての希望を幼い竹千代に託します。三河譜代の家臣たちと徳川家康の絆がわかる短編集でした。

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    2025年03月02日
  • またうど

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    まいまいつぶろの方が泣けた。
    またうどとは、愚直なほどに、正直な信のもの。
    侍とは、かくも潔きよきものなり。

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    2025年02月19日
  • またうど

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    またうど
    P54〈全き人、愚直なまでに正直な
    信(まこと)の者という意味〉
    田沼意次は、「またうど」なり。

    大河ドラマ「べらぼう」で田沼意次を渡辺謙さんが。
    第十代将軍、家治を眞島秀和さんが演じていらっしゃる。
    活字を目で追い、頭の中で役者さんが動く。
    お陰で楽しい時間となった。

    『まいまいつぶろ』でも
    その人情味溢れる描き方で引き込まれたが
    本作でも、田沼意次の魅力が十二分に伝わってきた。

    志し半ばではなかったか。
    第十一代将軍、家斉の行く末を
    着手した政策、開発を見守りたかったのではないか。
    すっかり、田沼意次に心奪われてしまった。

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    2025年02月15日
  • またうど

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    ネタバレ

    「まいまいつぶろ」の続編。

    簡単にいうと田沼意次の話。
    世代的に「田沼意次=賄賂」という認識だし、
    基本的な日本史の知識も無いので展開について行くのが必死。
    さらには、
    経済構造の変化や、天災や飢饉に対する政策の話が主で
    あまり面白くないのもかなりつらかった。

    「賄賂」の先入観だとはわかっているが、
    田沼意次の人物設定がしっくりこないのもある。

    ちなみに、現在のNHK大河ドラマも同じ時代だが、
    こちらも将軍周りの人間関係についていけていない。
    どうしたものか。

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    2025年01月27日
  • いつかの朔日

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    家康の幼少期、竹千代時代の家臣や母の於大などで語られる、10話から成る短編集。
    大河ドラマでの出演者を思い出しながら懐かしい様な気持ちになった。
    よく秀吉と家康の違いを、生まれながらに傅かれた家臣の存在の差だと聞くが、まさに主を思い遣る家臣達の忠義が際立った作品だった。特に「出奔」での石川数正の深い思いが秀逸。

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    2025年01月21日
  • まいまいつぶろ 御庭番耳目抄

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    なかなかに、集中できず…。
    主人公がわからない⁉︎
    感じ。

    ただ、やっぱり忠光のお話かと。
    影に居る⁉︎万里。

    忝い、しっかりと覚える。
    妾=わらわ

    連作短編集でもあるので、主人公変わりますか…
    視点も。
    なんだか、読みにくかった。タイトルも⁉︎と思いつつ。

    寵臣の妻が、良かった。

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    2025年01月10日
  • またうど

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    老中後の田沼意次の物語
    一説によれば、江戸時代日本の海外貿易はほぼ赤字で、唯一黒字だったのが田沼の時代、だったとか。
    吉宗の時代に始まったものがあるが、田沼時代に継承したモノ、さらに推し進めたものもある
    この本は小説なのでさすがに全部真実だとは思わないが、史料に残る田沼意次の周囲をおもんばかる人柄は伝わってきた。
    干拓と蝦夷地開拓はとても二、三年で終わるような事業ではないのだが、どこかで始めないと永遠に終わらない。
    今の体制ではすぐに限界がくることをわかっていたから急ぎたかった、しかし不運だった。
    田沼意次のような生い立ちで、このような先見性や経済への明るさをどこで身につけたのか、気になって仕

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    2025年01月08日
  • いつかの朔日

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    家康の幼名竹千代の時代から天下を取るという時代迄を語り尽くしている。ただ淡々と語られていてその時々の事件や情念と言うか感情表現が欲しかった!今までに家康の人物像の語られていない部分が多く出た事は良かった!

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    2024年12月17日
  • またうど

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    「まいまいつぶろ」三部作?と言っていいものかですが、世界観は繋がっていて、主人公というか視点がそれぞれ変わっていて、今回は老中の田沼意次です。前2作でも登場している田沼意次ですが、教科書的イメージとしては、賄賂をたくさんもらった悪代官(代官じゃないけど)というもので、そんな人物を主人公にして、あのまいまいつぶろな感動が得られるのかなと不安もありましたが、まったくの稀有でした。
    “またうど”とは「全き人、愚直なまでに正直な誠の者」という意味ということで、はて?という思いで読み始めてみると、なるほど、歴史というのはそうやって捻れて伝わってしまい、イメージとして残り続けてしまうものなのだなと。この物

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    2024年11月17日
  • まいまいつぶろ 御庭番耳目抄

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    「まいまいつぶろ」完結編
    本作は、前作の記憶があるうちに読むのが望ましい。

    見えていなかった部分が補われ、伝わっていなかった人に真実が伝わり、過不足なく全てが収まった。
    本作にて、私の中で気持ちよく物語が完成した。

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    2024年10月26日
  • またうど

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     「まいまいつぶろ」では、第九代将軍の徳川家重と大岡忠光が中心でした。この作品は田沼意次のことが中心に描かれています。第九代将軍の徳川家重、第十代将軍徳川家治に仕えた老中田沼意次…その信用は厚く九代将軍徳川家重は「この者は、〈またうど〉の者なり――」との言葉を、田沼意次に残したのだった…。「またうど」とは、「愚直なまでに正直な信(まこと)の者」を意味する。

     田沼意次の功績といえば、税制改革なんでしょうけど、私は異なる視点から読みましたよ。第九代将軍家重は身体が不自由でしゃべることも困難な状態をおしても、田沼意次に「まとうど」を授けたこと…田沼意次はその生涯「まとうど」の言葉を何よりも大事に

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    2024年10月21日
  • まいまいつぶろ 御庭番耳目抄

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    派手な展開はない。
    読んでいて自然と涙がこぼれる。そして自分にもささやかな良心のようなもがあるんだなと安心する。しみじみと味わう読後感。こういう小説を良書と言うんだろうな。

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    2024年10月18日
  • まいまいつぶろ 御庭番耳目抄

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    読書記録72.
    #御庭番耳目抄
    #村木嵐

    まいまいつぶろ外伝
    八代将軍吉宗
    九代将軍家重
    2人の隠れた目となり口となり耳となり助ける
    大岡忠光
    そして万里(青名半四郎)

    普段読み慣れない時代小説もまいまいつぶろで
    その魅力に嵌り涙し、徳川の政に関心を持った

    まいまいつぶろでは描かれていなかった
    忠光の家族や吉宗の母、浄円院と万里の出会いなど
    話に奥行きが加わり、さらに家重の生涯に惹きつけられる

    私の脳内では何故かNHKドラマ大奥の男女逆転キャストで再生されていたが、実際にまいまいつぶろが映像化されたら是非観てみたい思う作品

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    2024年10月09日
  • またうど

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    ネタバレ

     前著『まいまいつぶろ』の続編と言えます。前著の主人公は、第九代将軍・徳川家重と彼の言葉を解する大岡忠光が中心でしたが、本書はこのときに登用された田沼意次を軸にしています。
     
     「またうど」とは、「愚直なまでに正直な信(まこと)の者」の意。家重が田沼意次を表したとあり、家重亡き後、第十代・家治に仕える田沼意次の行動が書かれています。本書を読むとこれまでの田沼意次像がガラリと変わってきます。「田沼意次≒賄賂」というイメージがありますが、本人は贈り物を見ることもなく、むしろ「金子が流れ、工人どもも潤う」と気にせず国富向上に邁進。米の増産を図るため、印旛沼、千賀沼、蝦夷の開拓を図り、賄賂に至っては

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    2024年10月06日
  • まいまいつぶろ 御庭番耳目抄

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    続編と言うよりスピンオフ作品。5編の連作短編。中でも第4話「寵臣の妻」が良かった。涙を誘う。作者は、過ぎ去った時間を振り返る人の心情を知っている。

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    2024年09月18日
  • 阿茶

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    どこまで事実と重なってるのか、とっても気になりながら読みました。
    戦や政に関心が高い女性というと、男まさりで気が強そうだけれど、本の中ではもう少し物腰柔らかい雰囲気で描かれていて、不思議な女性だなあと。
    若桑みどりのクアトロ・ラガッツィを読んだ直後だったので、徳川時代に入ってからの切支丹の続きの話を読んでるようで、とても興味深く、ますます実際はどうだったのかなぁと気になってしまいました。
    村木嵐のお話は本当に、どれを読んでも良いですね!

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    2024年09月14日
  • 船を待つ日 - 古物屋お嬢と江戸湊人買い船

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    主役が子どものお話はあんまり好きじゃないのですが、
    この子たちはなかなかデキる大人びた子たちなので気にならなかったです。
    周りの大人たちも素敵です。
    最後のほんの数ページが、、、なんだか嬉しくなりました(^^)
    第一弾てことは続きがあるのか?!探さなきゃ!

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    2024年06月15日
  • 阿茶

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    尊敬する女性、阿茶の局に焦点を当てた作品はなかなかないのでとても新鮮だった。小説とはいえ、良きも悪しきもますます阿茶がすきになった。強く聡明な女性たちがいて、現在の日本があると言っても過言ではない。

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    2024年03月14日
  • にべ屋往来記

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    江戸の初めの街道(身延道、万沢)にある旅籠を舞台にしているが、単なる人情物の連作短編集ではなく、若主人の出自も絡めて、戦さが身近であった時代の侍、商人、百姓の生き様や生き方の選択とその背景となる覚悟を描く。

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    2022年03月10日
  • マルガリータ

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    隠れキリシタン、踏み絵、殉教、、、今までただ単語として知っていただけだったこれらの言葉が、この本を読んで深い深い意味を持つ言葉になりました。読み終わった後も、ずーんと心に重く残っています。

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    2025年09月12日