村木嵐のレビュー一覧

  • まいまいつぶろ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「口がまわらず、誰にも言葉が届かない。歩いた後には尿を引きずった跡が残るため、まいまいつぶろと呼ばれ、蔑まれた第九代将軍・徳川家重(幼名 長福丸)。常に側に控えるのは、ただ一人、彼の言葉を解する何の後ろ盾もない小姓・兵庫だった。」
    大岡越前の遠縁である兵庫(忠光)は小姓として登用される際に越前から「長福丸様のお口になれ、決して目や耳になってはならぬ」と言われ、その言葉通りのお役目を果たします。ただ一回の例外を除いて。
    そんな中、家重を廃嫡とし次男に将軍職を継がせることを画策する老中が現れたり、京から家重に嫁入りした姫が徐々に家重を慕うようになるさまなど、家重が将軍職を継ぐまでには様々な経緯があ

    0
    2025年07月14日
  • またうど

    Posted by ブクログ

    なんだ、ろ。
    この、読後感。もの、すっごくいい。
    爽やかに、すーっと、アタシの心の奥に。

    『まいまいつぶろ』から、ぜひ読んでいただきたい。

    〜まいないつぶろ〜と、呼ばれた田沼意次のお話。
    九代将軍家重には〜またうど〜と、引継ぐ十代家治。

    明和九年の大火事。家治の嫡男家基の死。
    浅間山の噴火。意次の嫡男意知の死。

    五匁銀。南鐐二朱銀。
    印旛沼と、手賀沼の干拓。蝦夷、アイヌ。

    何より、引き際の美しさ。
    ココに心持ってかれました。

    0
    2025年06月26日
  • またうど

    Posted by ブクログ

    「まいまいつぶろ」に連なる世界線で書かれた田沼意次の生涯。

    「またうど」とは「全人」、律儀で正直な人をいい、9代将軍徳川家重(「まいまいつぶろ」の主人公)が意次を評したという。

    本書に出てくる意次は「またうど」と呼ばれるとおり、私心を持たず、滅私奉公に徹し、明るく、友情・人情に篤く、民に優しく、経済に精通し、必要な改革や政策を果断かつ戦略的に実行するという、官吏の鑑のような人物。

    対比されるのは終盤に登場する白河藩主松平定信や11代将軍家斉の実父一橋治斉の未熟さや俗物さ。
    定信が進めた寛政の改革以降、徳川幕府の命運は下降していく。

    意次のことが大好きだという作者。
    「意次の印象をひっく

    0
    2025年06月13日
  • またうど

    Posted by ブクログ

    まいまいつぶろより3作目
    子供の頃に田沼意次のイメージから大きく違う、見事な生き様が伝わる
    渡辺謙を思い浮かべてしまう。で、似合う。

    0
    2025年05月11日
  • 夏の坂道

    Posted by ブクログ

    実在の方の話。その人生の中に戦争があった。第二次世界大戦。戦後の法律も、簡単には作られてないんですよね。教科書だと何行かで終わってしまうのに。

    0
    2025年04月15日
  • またうど

    Posted by ブクログ

    主人公は田沼意次。昔の賄賂まみれの悪徳政治家という見方ではなく、近年の有能な改革者というイメージに沿う描き方だと思うがここまで完璧な人間像はどうか。完璧だから「またうど」だということかもしれないが、そこまでの人間はいないのでは。「まいまいつぶろ」を読んでない人はさらに違和感があるのではないかと思う。

    0
    2025年04月02日
  • いつかの朔日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    天下人、徳川家康の先祖、松平家の凋落から、その息子である家康が、信頼のおける家臣達に育てられ、天下を取るまでの物語

    家康の幼少期は人質にとられ、その後も幾度となく難事がふりかかる。最終的には天下統一を果たすが、これは、家康自身の運や、先を見通す才能だけでなく、元忠をはじめとする、鳥居家の家臣の従順な忠誠心と、天下を取る事を信じて疑わない、純粋な願いが成就させたものだろう

    村木さんの小説らしく、濃厚な主従関係が織りなす人間ドラマが涙を誘う

    人が人を心底信じると、何事も成しえるほどの力が湧くのか、と胸があつくなった

    0
    2025年04月02日
  • 地上の星

    Posted by ブクログ

    今日は待ち時間があまりに長い病院の日で、大好きな村木蘭さんの本を持って。おかげで待ち時間がとても感動的な1日になりました。天草にキリシタンがなぜ集まっているのか、イエズス会はいいことも悪いことも言われるけど本当のところはどうだったのか、今までのモヤモヤがスッキリしました。戦国時代、「雨に濡れて露恐ろしからず。大きな禍に苦しんでいる者は、小さな禍など恐れない」この言葉に支えられて一生懸命生きたおせん。まっすぐで慈愛に満ち、苦労を厭わない彼女がよかったです。

    0
    2025年03月21日
  • いつかの朔日

    Posted by ブクログ

    二代続けて当主が若くして死に(殺され)弱体化した松平家。家臣達は全ての希望を幼い竹千代に託します。三河譜代の家臣たちと徳川家康の絆がわかる短編集でした。

    0
    2025年03月02日
  • またうど

    Posted by ブクログ

    まいまいつぶろの方が泣けた。
    またうどとは、愚直なほどに、正直な信のもの。
    侍とは、かくも潔きよきものなり。

    0
    2025年02月19日
  • またうど

    Posted by ブクログ

    またうど
    P54〈全き人、愚直なまでに正直な
    信(まこと)の者という意味〉
    田沼意次は、「またうど」なり。

    大河ドラマ「べらぼう」で田沼意次を渡辺謙さんが。
    第十代将軍、家治を眞島秀和さんが演じていらっしゃる。
    活字を目で追い、頭の中で役者さんが動く。
    お陰で楽しい時間となった。

    『まいまいつぶろ』でも
    その人情味溢れる描き方で引き込まれたが
    本作でも、田沼意次の魅力が十二分に伝わってきた。

    志し半ばではなかったか。
    第十一代将軍、家斉の行く末を
    着手した政策、開発を見守りたかったのではないか。
    すっかり、田沼意次に心奪われてしまった。

    0
    2025年02月15日
  • またうど

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「まいまいつぶろ」の続編。

    簡単にいうと田沼意次の話。
    世代的に「田沼意次=賄賂」という認識だし、
    基本的な日本史の知識も無いので展開について行くのが必死。
    さらには、
    経済構造の変化や、天災や飢饉に対する政策の話が主で
    あまり面白くないのもかなりつらかった。

    「賄賂」の先入観だとはわかっているが、
    田沼意次の人物設定がしっくりこないのもある。

    ちなみに、現在のNHK大河ドラマも同じ時代だが、
    こちらも将軍周りの人間関係についていけていない。
    どうしたものか。

    0
    2025年01月27日
  • いつかの朔日

    Posted by ブクログ

    家康の幼少期、竹千代時代の家臣や母の於大などで語られる、10話から成る短編集。
    大河ドラマでの出演者を思い出しながら懐かしい様な気持ちになった。
    よく秀吉と家康の違いを、生まれながらに傅かれた家臣の存在の差だと聞くが、まさに主を思い遣る家臣達の忠義が際立った作品だった。特に「出奔」での石川数正の深い思いが秀逸。

    0
    2025年01月21日
  • またうど

    Posted by ブクログ

    老中後の田沼意次の物語
    一説によれば、江戸時代日本の海外貿易はほぼ赤字で、唯一黒字だったのが田沼の時代、だったとか。
    吉宗の時代に始まったものがあるが、田沼時代に継承したモノ、さらに推し進めたものもある
    この本は小説なのでさすがに全部真実だとは思わないが、史料に残る田沼意次の周囲をおもんばかる人柄は伝わってきた。
    干拓と蝦夷地開拓はとても二、三年で終わるような事業ではないのだが、どこかで始めないと永遠に終わらない。
    今の体制ではすぐに限界がくることをわかっていたから急ぎたかった、しかし不運だった。
    田沼意次のような生い立ちで、このような先見性や経済への明るさをどこで身につけたのか、気になって仕

    0
    2025年01月08日
  • いつかの朔日

    Posted by ブクログ

    家康の幼名竹千代の時代から天下を取るという時代迄を語り尽くしている。ただ淡々と語られていてその時々の事件や情念と言うか感情表現が欲しかった!今までに家康の人物像の語られていない部分が多く出た事は良かった!

    0
    2024年12月17日
  • 阿茶

    Posted by ブクログ

    どこまで事実と重なってるのか、とっても気になりながら読みました。
    戦や政に関心が高い女性というと、男まさりで気が強そうだけれど、本の中ではもう少し物腰柔らかい雰囲気で描かれていて、不思議な女性だなあと。
    若桑みどりのクアトロ・ラガッツィを読んだ直後だったので、徳川時代に入ってからの切支丹の続きの話を読んでるようで、とても興味深く、ますます実際はどうだったのかなぁと気になってしまいました。
    村木嵐のお話は本当に、どれを読んでも良いですね!

    0
    2024年09月14日
  • 船を待つ日 - 古物屋お嬢と江戸湊人買い船

    Posted by ブクログ

    主役が子どものお話はあんまり好きじゃないのですが、
    この子たちはなかなかデキる大人びた子たちなので気にならなかったです。
    周りの大人たちも素敵です。
    最後のほんの数ページが、、、なんだか嬉しくなりました(^^)
    第一弾てことは続きがあるのか?!探さなきゃ!

    0
    2024年06月15日
  • 阿茶

    Posted by ブクログ

    尊敬する女性、阿茶の局に焦点を当てた作品はなかなかないのでとても新鮮だった。小説とはいえ、良きも悪しきもますます阿茶がすきになった。強く聡明な女性たちがいて、現在の日本があると言っても過言ではない。

    0
    2024年03月14日
  • にべ屋往来記

    Posted by ブクログ

    江戸の初めの街道(身延道、万沢)にある旅籠を舞台にしているが、単なる人情物の連作短編集ではなく、若主人の出自も絡めて、戦さが身近であった時代の侍、商人、百姓の生き様や生き方の選択とその背景となる覚悟を描く。

    0
    2022年03月10日
  • マルガリータ

    Posted by ブクログ

    隠れキリシタン、踏み絵、殉教、、、今までただ単語として知っていただけだったこれらの言葉が、この本を読んで深い深い意味を持つ言葉になりました。読み終わった後も、ずーんと心に重く残っています。

    0
    2025年09月12日