金子達仁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ブライトンの奇跡の立役者の一人、フミこと田中史朗のストーリー。
華やかな彼の軌跡をたどる本かと思ったが、
読み終わった印象はそうではなかった。
まず書き出しからして、わき役。
歓喜、は2015年のブライトンの奇跡のことではなく、4年後2019年の日本大会の決勝トーナメント進出のこと。
ジャパンの正SHを流に奪われ、ブースターとしての田中が描かれる。
2015年はSHは日和佐と二人だった。もし2019もそうだったら、田中は選ばれなかった。
流、茂野に続く三番手、、、そのくらい田中の力は落ちていた。
・・てな話が展開される。なんだか寂しい。
引退を決意した時も、もうトレーニングできない、体力がついていかない、となんだかネガティブ。
あえて負の面を浮き彫りにしたのか、、なんだか辛気臭い。
田中の真骨頂は2019年のワールドカップ終了後の丸の内仲通りでのパレード。
メンバーが笑いながら歩いている中、田中は一人泣き続けた。
2011年の苦杯を知り、トニー・ブラウンの誘いで、日本ラグビーのためにスーパーラグビーに挑戦し、
2015年のブライトンの奇跡直後のトップリーグ開幕戦がチケット采配のミスでガラガラだったことに怒るほど、
日本ラグビーを盛り上げることに必死だった男が、
丸の内仲通を埋め尽くしたファン(私もその中のひとりだった、、ほとんど見えなかったが、)
の前で号泣した。
田中はそういう男だった。
相手が京産大の監督だろうが、エディ・ジョーンズだろうが、ラグビー協会だろうが、
おかしいと思えばしっかり自分の意見を言える男。
気が強く、そして涙もろい。
堀江翔太とともに、日本ラグビーの象徴だった。
そんな彼が引退、、、寂しい。
いずれは日本代表ヘッドコーチを目指すという。
期待したい。
第1章 歓喜
第2章 鬱屈
第3章 熱狂
第4章 旅立ち
終 章 涙
エピローグ -
Posted by ブクログ
テニスプレーヤー伊達公子の復帰から二度目の引退まで
を綴った本です。
一度目は絶頂期での引退だっただけに、歳を重ねると
見えてくるものもあったのでしょう。さらに体力的な自信
も得たので復帰へと繋がったことが語られています。
そこから10年。
世界で一人で戦わなければならないテニスというスポーツ
は本当に過酷です。
錦織圭というトッププレーヤーが生まれていながら、
それに続く人がいない現状は卓球と比較しておかしいと
伊達氏は言います。
それは日本のテニス環境に問題があると指摘しています。
特に日本で一般的な人工芝に砂をまいたオムニコート。
これは管理が簡単なので日本ではメジャーなのだが、
国際規格ではないのだそうです。
こういった裾野の環境に一石を投じる姿勢に、テニス界
の未来を託したくなる一冊です。 -
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ネタバレ1997年10月11日。
東京ドーム。
高田延彦vsヒクソン・グレイシー。
二人の格闘家が、プライドをかけて世紀の一戦に臨んだ。
1ラウンド4分47秒。
腕ひしぎ十字固め。
勝負はあっけなく終わった。
1990年代前半、「最強」の称号を欲しいままにしてきたプロレスラー高田延彦は、この日の惨敗によってすべてを失う。
「プロレスの恥」とまで罵詈雑言を浴びせられることになる。
一方のヒクソンは「400戦無敗」の肩書き通り神格化されていく。
そして、無敗のまま格闘技の舞台から静かに去っていく。
あの日から20年。
最悪の状況の中、死刑台に上る心境でリングに向かった高田。
憧れの日本で、これまで経験したことない大舞台に上がったヒクソン。
様々な困難を乗り越え、舞台を整えたプロデューサー榊原信行。
高田の親友・大相撲元関脇の寺尾。
その他、様々な関係者への丹念なインタビューにより、運命的な当日までの流れ。試合後スタートする壮大な物語が掘り起こされていく。
スポーツノンフィクションの雄である筆者が、書きながらこんなにときめいた物語はないと言い切る渾身の一書。 -
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一時代を築いた格闘技イベント「PRIDE」。全盛期は、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、エメリヤーエンコ・ヒョードル、ミルコ・クロコップ、ヴァンダレイ・シウバ、桜庭和志、五味隆典、といった絵になるファイターを擁して有力な地上波コンテンツとなり、大晦日の夜には格闘技という潮流を築いた。そのPRIDEの起源となったのが、プロレスラー高田延彦がヒクソン・グレイシーに惨敗した試合であったことは格闘技ファンの中では有名な話である。本書では、高田とヒクソンの闘いの場となるPRIDE.1が実現されるまでの話が描かれている。
著者は、スポーツジャーナリストの金子達仁。この人は、人から話を聞きだすのが相当にうまいのだろう。出世作となった『28年目のハーフタイム』では、日本代表の中田英寿や川口能活から他の人では聞けない話を引き出していた。高田延彦からは自伝の執筆を依頼され、『泣き虫』を執筆した。今回はその流れで榊原信行、UWFの安生、鈴木健、そしてヒクソン・グレイシー当人までインタビューをしてじっくりと話を聞き込んでいる。そして、そうした話をまとめるためのぐっと引き込む話の展開がうまい。そして、グレイシー一族まで含めた話は十分に厚みのあるものであった。
あの闘いが実現するきっかけとなる高田延彦と榊原信行の出会いは、本当にそんなことが起きたのかと思えるほど運命的だ。その高田が、なすすべもなく敗れたその日、その試合の実現に奔走した榊原信行の思いが今の時点からは思い至らぬほどネガティブなものであったことは印象的だ。そして、ヒクソン・グレーシーがその勝利を喜ばなかった理由もまたさらに印象的なのである。
取材の中では、榊原氏その人からPRIDE消滅の経緯も話を聞いているという。きっとPRIDEのその後についても本が書かれるはずだ。話を聞いたからには書かれるべきだとも思う。そう遠くないうちに。 -
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だいぶ前に買った本でしたが、陸上、しかも障害者スポーツという
ことで今までの自分にとってはあまり興味を見出せなかった本で
読み切るのが遅くなっていました。
読み終えたのは昨日のジュビロ観戦前。
スタジアムでの待ち時間がかなりあったので、読んでいなかった残り
3分の1ぐらいを一気読み。
中西選手がパラリンピックに挑んでいくあたりから
かなり内容に引き込まれていきました。
後半読み進めていくだけでも、この人、なんて壮絶な人生なんだ・・・・
と思っていましたが、ラストの衝撃に完全に涙腺が弾けました。
スタジアムでしかも試合前にサッカー以外で泣くやつなんて
いかに変かと冷静に考えればそうですが
もう反射的な感じでした。
さすが金子さんだと思うし、金子さん自身も相当の衝撃を
受けたんだろうと思う。
ラストの内容を踏まえて、もう一度丁寧に読み返したい本です。
たぶん、お父さんの目線で見ちゃうと思う。
そして、また泣くな、きっと。