あらすじ
本書を読まずして日本のサッカーを語ることなかれ! 1996年夏のアトランタ。28年ぶりに五輪出場を果たしたサッカー日本代表は、ブラジル戦での奇跡的な勝利で世界中を沸かせた。だが、躍進の陰で矛盾と亀裂を抱えたチームは、続くナイジェリア戦のハーフタイムで、ついに崩壊する。安易な喝采と批判を容赦なくあびせ、日々消費される報道からはけっして見えてこない監督、選手たちの葛藤を、深い愛情と洞察力によって肉迫した、スポーツ・ドキュメンタリーの新しい金字塔。
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Posted by ブクログ
緊迫感溢れる筆致。たった一言で崩れるチーム内人間関係も、後で確認してみればそんなつもりはなかったというものばかりで、現代表メンバーが「コミュニケーションをとって」を連発する意味がよくわかる。今の日本代表はこの本に描かれたころと比較すると、随分成長したのではないかと感じた。
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サッカー解説でお馴染みの金子達仁氏の著作。
今から10年以上前に書かれた本で現在の彼と比べてさほどとげとげしくない。
この時代をあまり知らない自分にとっては参考になることが多かった。
あとがきで自分が未熟であったと自覚する著者には好感が持てる。
また彼の著作にあたりたい。
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アトランタ五輪でブラジルを破ったサッカー日本代表チームについてのノンフィクション
文庫化にあたって追加された記述が重要な位置を占めているので、
文庫版を買うことをお薦めします
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1996年アトランタオリンピックでサッカー日本代表がブラジル相手に勝利した「マイアミの奇跡」を含め、
その裏側が書かれています。西野監督、キャプテン前園真聖、川口能活、中田英寿の話が載せられており、
監督と選手の確執、ズレ…など隠されていた事実が見え、大変興味深いです。
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「マイアミの奇跡」に沸いた1996年アトランタ五輪。しかしその快挙の次のナイジェリア戦で起きた内紛、そして選手たちや監督の心境をうまく描いた本。
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金子達仁の本で、初めて読んだ本。
そして、もの凄く衝撃を受けた本。
現場では、こんなことが起きていたのか。
と誰もが思うであろう。
情報収集力もさることながら、生々しい文体にも入り込んでしまう。
この本を読んだからか、私はどうしても、ヒデにはコミュニケーション能力がない、という先入観を持ってしまっている。。。
以降、金子達仁の本を数冊読むが、この本が一番面白い。
1/14/07
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何度も泣きそうになりました。選手のリアルな声がたくさんで、間違いなくスポーツノンフィクションの傑作です。マスコミと選手の距離、そんな問題を学ぶのにも最適でした。
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アトランタ五輪のサッカーU23の舞台裏の話。ノンフィクション
これはサッカー好きには一番のお勧め!奇蹟の陰にこんな内情があったとは・・。内容がめちゃめちゃ熱い!これを書ける程信頼されてる作者もスゴイ
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この本に収められている川口能活くんのインタビューが、私は一番好きです。あれは選手のリアルな叫びがちゃんと単なるウォッチャーであるこちら側にまで伝わってきたから。それを読むだけでも価値はあると思います。
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この本はサッカーファンの僕にとってとても衝撃でした。
今頃になってアトランタ五輪日本代表の真実を知りました。
ナイジェリア戦のハーフタイムでの中田英と西野監督との衝突。
彼らはヒーローじゃなくて人間だったんだな。
川口などは僕が小学生の頃から地元のヒーローだったのでぶっちぎりで思い入れの強い世代です。
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リアルで観ていない人にとって、アトランタ五輪=マイアミの奇跡であり、そこに至るまで、その後の当時について鮮明に描かれている。温度感も伝わるし、インタビューに基づいた代表の内情も知れて良かった。
中田、川口、前園…と人にフューチャーしながら、人間的な部分にも触れていて単純に面白かった。
当時の日本の立ち位置と今では大きく変わっているが、このメンバーのこの経験があったからこそ日本サッカー界が飛躍できたのだろう。
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マイアミの奇跡の裏で起きていたチームの崩壊を今更ながらに読む。今では当たり前になっているオリンピック出場も彼ら或いは当時の時代にとってはメキシコ五輪以来の舞台だったのだ。マスコミを含め冷静ではなかったのだと改めて知る。だがサッカー協会はその後の成長が見られるが、マスコミを含む社会全体の姿勢は未だに大した変化が見られず、文化が根付くまでの時間の重みを再認識。
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非常に興味深いサッカードキュメントの傑作。ちょっと過剰な美辞麗句が鼻につくが、良い出来であることに変わりない。西野監督の経験不足、前園のエゴイズム、川口のがむしゃらさ、若き中田のクールな態度、それぞれ今の様子からは意外なものが多かった。西野監督は現在日本人としてはトップクラスの名将としてガンバ大阪に長期政権を築き名を馳せ、川口はいまだ日本代表ナンバーワンGKとして君臨し、中田は世界で名を残し引退した。このオリンピックで大成長を遂げた前園は、この大会の後、精彩を欠き表舞台から消えていく。オリンピックに最も翻弄されたのがキャプテン前園であろう。リアルタイムで読みたかったなぁ・・・。
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一気に読んでしまった。ジョホールバルの歓喜の真実に迫った内容。
あの頃はこんなことが起こっていたとは何も感じなかった。小倉さんが怪我をしなかったらとふと思いかいしてしまった。
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西野監督、川口、中田の確執の真相が読み取れて面白い。当時メディアは「確執」ばかり取り上げて面白おかしく煽っていたように思う。それぞれがどういう立場で何を考えてどう主張していたか、とても分り易い。ジュニア時代から国際的なフィールドで活躍していた中田にとってブラジルは特別な相手ではないのだ。一流の選手って選ばれて経験を積んだ上で自分で考えることで作られるんだな。
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アトランタ五輪の日本代表の敗戦について書かれている本。
金子達仁の取材力に驚かされた。
一番印象に残っているのは「中田英寿の肖像」
中田という選手について細かく描写してあったところにすさまじい取材力が見える。
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いわゆる「マイアミの奇跡」を起こした前園率いるアトランタ五輪日本代表のドキュメンタリー。
当時はわからなかったチームの状況を克明に記録した物語で、こいつらちょー仲悪い。
これを読むと中田の成長ぶりもよくわかる。
当時の監督だった西野と対立しまくり。
サッカーの見方が変わる一冊。是非お勧め。
Posted by ブクログ
有名なスポーツライターである金子達人さんのドキュメンタリー作品。内容は主に誰かのインタビューに基づいた情景の描写で、TVや新聞記事では見れない、舞台の裏側、選手や監督の生の声が綴られている。
全編に渡って登場する「勝者のメンタリティー」という概念が、サッカーだけではなく、プロスポーツを理解し、愉しむうえで重要な手助けとなるのではないかと思えるほど、私には共感できるキーワードだった。
Posted by ブクログ
アトランタオリンピックのマイアミの奇跡の裏側について書いた本。
ブラジルに勝ったけど、じつは日本はその裏でチームが崩壊していたという話。
本人も書いていたけど、前園の話をもっと書いて欲しかった、そこが気になってしまっている。
初戦でドイツに勝ってドーハの奇跡と呼ばれる今回のワールドカップは近い展開だったけど、成長した日本代表の姿を知れてよかった
Posted by ブクログ
面白いんだけれど、ちょっと想像を必要以上に膨らませてドラマチックな物語を作り上げているような気がしないでもない。
読み物としては面白くなるものの、登場人物はリアルなものなので、受け取り方は程々にしておきたいところ。
Posted by ブクログ
アトランタ五輪サッカー日本代表が起こした「マイアミの奇跡」。サッカー日本代表に対する周囲の温度が一気に上昇し、メディアの狂騒に祭り上げられた若き選手達。「世界」に対する旧世代の選手達やメディア並びに国民との温度差は黎明期ならではの苦悩であったろう。
最新号(2013年10月22日現在)のNumberが、ドーハの悲劇特集。
今やW杯に出場することが「当たり前」のようになっているが、初出場からまだほんの15年。戦術や技術は日々進化しているが、日本が「サッカーが血の中に沁み込んでいる」南米やヨーロッパのように成熟するためにはまだまだ遥か長い時間が必要なのかも知れない。