佐藤雅美のレビュー一覧

  • 白い息 物書同心居眠り紋蔵(七)

    Posted by ブクログ

    何となく白石一郎の「十時半睡」を思わせる作品です。
    捕り物と言うより、江戸版リーガルサスペンス。紋蔵の人情味溢れる裁きが見もの。そんなところが半睡に似てるのでしょうね。
    可も無く不可も無く。安心して読める作品です。

    0
    2016年08月07日
  • 縮尻鏡三郎(下)

    Posted by ブクログ

    同じくしくじり御家人として近藤重蔵の名が出てきたのに吃驚!〜大名家のお家騒動に係わりつつ,地主の津田織部家の家計に関わり嫁の親名代として身銭を切って津田家を救う。老中・水野出羽守が死去し,鏡三郎が解読した長崎会所の仕法書をつてに,長崎に出掛けて損金を出している訳を探ろうとするが,薩摩の後押しを受けているオランダのクォーター女に引っかかってしまい,薩摩の手が長崎の役人すべてに廻っていること,北廻船を使って北の海産物を買い漁り,幕府の上がりを掠め取っている仕組みを知るが,将軍・家斉が実父に官位を受けるため,舅の島津家を通じて朝廷に働きかけた見返りの見逃しでもあった〜汚名返上のため旦那(将軍)から長

    0
    2012年02月20日
  • 縮尻鏡三郎 首を斬られにきたの御番所

    Posted by ブクログ

    いわゆるエリートコースから脱落した縮尻(しくじり)御家人、拝郷鏡三郎が現在でいう留置場にあたる「大番屋」の元締となって江戸市中の揉め事を解決…という話。
    シリーズ第1作があるらしく、これは2作目にあたる連作短編。壮大な事件の香りがしても、わりかしそんな事かい!とつっこみたくなる様な肩すかし的オチが待っていたりします。人間間違いを犯すのに、そう大層な理由はいらんということでしょうかね。

    0
    2009年10月07日
  • 青雲遙かに 大内俊助の生涯

    匿名

    購入済み

     佐藤雅美は好きな作家なのでいろいろな作品を読んでいるが、この作品にかぎっては、見せ場がまったくなく終わってしまった。
     丹念に筋を描いていくのが、作者の作風であるが、どこかで見せ場があり、痛快さを感じられるところがあるはずであった。
     それがないこの作品はどういう意図で書かれたのかということさえ疑問に思えてしまう。

    0
    2020年02月25日