遠藤誉のレビュー一覧

  • チャイナ・ナイン

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    2012年3月発行。習近平が国家主席になる前の政権争いの話が書かれている。
    結果を知っている今ではあるが、理解が深まった。

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    2017年08月18日
  • 毛沢東―日本軍と共謀した男―

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    先の大戦で日本軍と実際に戦ったのが現台湾政府である中華民国(国民党)だったことは、我が国では常識だと思うが、かの国では(共産党の教育よろしく)状況が違うのかもしれない。

    本書は、さらに踏み込んで、毛沢東が国民党を殲滅するために日本軍と共謀し、国民党の情報を渡していたというものだ。

    隣の反日国家にも共通するが、自らの政権や国家に正統性がないことを自覚するが故の神話の捏造は哀れというしかないが、迷惑この上ない。

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    2016年09月24日
  • チャーズ

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    著者は中国で製薬会社を経営し、中国人、韓国人にも慕われていた日本人社長の娘。巻頭、浴衣のようなかわいいもんぺを着た写真、文章も戦時中の満州の日本人の生活がよくわかる。そこから敗戦、解放区への逃亡、チャーズ、天津、帰国と著者の
    記憶もショックでところどころ飛んでいる壮絶な体験。飼い犬が人間の赤ん坊を食い、餓死者を見た日に露天があり食べ物が売られている景色を見る秩序ない町の状態、兄と弟の死。チャーズでの一斉に新参者流民を強奪する流民、自分はあそこまでされなくて良かったとおびえるそばから「自分たちがそのうち奪う側になるんだよ」と言われる恐怖。「日本人は戦争に負けたことがないんだろ?中国では大昔からい

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    2016年05月22日
  • チャイナ・ナイン

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    中国の国家を肌で体験している著者だからこそ、深い感性で把握する中国国家運営の肝から見える権力中枢の全貌が書かれている。これからの中国を理解するための参考となる。

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    2015年04月29日
  • 中国人が選んだワースト中国人番付-やはり紅い中国は腐敗で滅ぶ-(小学館新書)

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    2012年12月、腐敗によって海外に不正流出したチャイナマネーに関して、アメリカの金融監督機構が報告書を出している。2011年以前の11年間で中国の党幹部らの腐敗による不正流出額は3・79兆ドルであると言う。

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    2015年01月12日
  • チャイナ・ナイン

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    薄熙来事件の時に慌ててチャイナ・ジャッジと共に斜め読みしたのをゆっくり再読。今回の香港の件の背景を理解する為にも読んどかないとと思って。現実に2012年にはチャイナジャッジがチャイナセブンになり、団派の汪洋や李源潮が外れているところに、江沢民と胡錦濤の壮絶な駆け引きがあったんだろうなあと想像。開明派の汪洋(広東省長経験者)が中央にいないのは、香港にとってマイナスになってしまったと思う。そう言えば汪洋の後の広東省長は同じく団派で第6世代ホープの胡春華である。今回の件は広東省長も無縁ではいられない、2017年のセブン入りを念頭に置けばかなり難しいハンドルになるのかも。それを考えるとこの放置政策は判

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    2014年10月12日
  • チャイナ・ナイン

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     この本は2011年末に書かれたが、時は中国の胡錦濤政権末期で、中国の政権構造の解説とともに次期政権の顔ぶれを予想している。その結果が分かっている今から見て、ほぼ正解である。中国人や共産党の考えかたと経歴などの事実を基に自ら分析しての考察であり、他の言い分や思いこみではないだけに、洞察力はすばらしい。
     筆者は、幼少期を中国内戦を命からがら抜け出し、長じては中国のシンクタンクで職を得るほどで、上から下まで通じている本当の中国通である。
     中国の分析は、この人がいちばん信用できると思う。
     それにしても、国共内戦の長春包囲を生き延びたと凄まじい人生を過ごしてきたものである。生い立ちのその部分は本

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    2014年08月24日
  • チャイナ・ナイン

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    中国の権力継承がどのように決まるのか、時間をかけて大国の中枢を掌握していくその伏線の深さ、この本が本当に真実かどうかは要注意だがそれでもスケールの大きさは中国ならではという感じ。後半の著者の体験は別にまとめて方がよい気もするが読み物としてなかなかのものだ。

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    2013年12月23日
  • チャイナ・ナイン

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    中国を動かしている中国共産党政治局常務委員の話。2012年までは9人いたのでチャイナナインだが、現在は7人で構成されている。その意味では少し古い本になってしまったが、中国政治への切り込みには迫力がある。中国の政治のシステムや、政治局員の歴史的な背景や人的なつながりなどを解かり易く解説している。江沢民や胡錦濤の選出に鄧小平の意志が働いていることへの驚きもあり、中国の政治闘争の奥深さを感じる。中国人の対日感情や二号さんの話など、中国社会の分析も面白い。八路軍による長春の包囲作戦の歴史も衝撃的だった。

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    2013年06月24日
  • チャイナ・ナイン

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    中国共産党中央委員会 政治局常務委員9名を中国のトップ9とし、
    これを通して中国の現政情、社会、外交などを読み解く一冊。
    2012年頭の本であるため内容的に最新版というわけではなかったが、
    政治のしくみや考え方としては非常に参考になる。
    筆者の主張や憶測が多く含まれる点には注意が必要だが、
    これも一意見として勉強になった。
    かなり読みやすく、分量の割にさっくりと読みきれる。

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    2013年06月09日
  • チャイナ・ジャッジ

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    ノンフィクションとしては、かなり面白い読み物に仕上がっている。中国幹部共通の目的は一つ、「中国共産党体制を安定的に温存していくこと」であり、ハクキライの半生を振り返ると共に、中国共産党の闇と論理をじっくりと理解できる。
    また、中国の巨額のマネーが世界の至るところで蠢いていることを否応にも想像してしまい、中国の影響力そして共産党の結束力に背筋が寒くなる思いもした。本書を読むと、中国の政局の行方に興味を持たれること請け合い。

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    2013年04月16日
  • チャイナ・ギャップ

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     中国や中国共産党の内部情勢を読み解くことにかけては、著者は第一人者であると思っていたが、本書にはそれまでの著作とやや違うトーンを感じた。
     1943年に行われた蒋介石とルーズベルトの「カイロ会談」で話し合われた「尖閣領有権」のついての考察は、著者のネット発信によって概略は知っていたが、本書での全容を読むと、著者の中国への厳しい視線がにじみ出ている。
     著者は、少女時代を文化大革命の中国で過ごし、過酷な人生体験を持つが、それを描いた著作を読むと、それを全否定せずに「赤いノスタルジー」を著者自身が抱いているようにも思える。まさに著者にとって日中両国は「ふたつの祖国」なのだろう。
     しかし、本書で

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    2013年04月14日
  • チャイナ・ギャップ

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    尖閣諸島問題を題材に中国との考え方の違いをといている。作者が丁寧に根拠を示しているように、論理立てていても、そもそも中国は議論がかみ合わない。男女のケンカで感情論が勝つかのように。

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    2013年04月01日
  • チャイナ・ギャップ

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    本書の目玉は新華社が報じたカイロ密談でルーズベルトが蒋介石に沖縄を割譲する提案に対し蒋が断った事実をアメリカ公文書館のHPから見つけたことだ。
    尖閣諸島の帰属について例えば孫崎享氏はポツダム宣言受諾により尖閣諸島は中国に帰す地域に含まれる可能性が有るとしているが、このカイロ密談の際に沖縄に尖閣が含まれているというのが日米共通認識であり、蒋介石が尖閣は中国固有の領土と主張していれば間違いなくそうなっていた。沖縄が中国領にならなかったのは幸運だろう、米軍がいかに問題が多くても大躍進〜文革時代に中国の一部になっているよりは遥かにましだ。

    題名はチャイナ・ギャップでテーマは何が原因で日中関係がこれほ

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    2013年03月21日
  • チャイナ・ジャッジ

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    薄 熙来を中心に物語は流れるが、中国における政争模様がすごいとしか言いようがない。これは共産党一党独裁体制だからこその現象なんだろう。本書を通して伝わる中国トップの相関関係がなんとも興味深い。

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    2013年02月28日
  • チャイナ・ジャッジ

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    面白い!
    薄熙来氏といえば、大連市長〜遼寧省長〜商務部部長~重慶市長と歴任され、革命第二世代の御曹司であり容姿も端麗なビジネス感覚をもったやり手の中国共産党次世代のホープくらいに思っていましたが、こちらの本を読んでイメージが180度近く変わりました。
    もちろん、この本に書かれていることが100%正しいかは分かりませんし、最後の方は筆者の推理ないしは推測ですので、全てを信じるかどうかは別として、
    なぜ突然重慶市長を解任され失脚?
    しかも奥さんがイギリス人を暗殺した疑惑??
    と、突然の出来事に頭の中が「?」だらけでしたので、この本によって一旦の整理が出来た感じです。それにしても、こんな背景があり、

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    2013年02月09日
  • チャイナ・ナイン

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    中国政治の意思決定を担っているのは9人の政治局常務委員であるとし、権力構造や争いを解説している。毛沢東個人の独裁による文化大革命を二度と繰り返さないため集団指導体制になっているという説明に納得。共青団vs太子党という構図は新聞でも頻繁に出てくるが、単なる二項対立的な構図ではないこともよくわかる。

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    2013年01月13日
  • チャイナ・ナイン

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    チャイナ・ナインの党内での派閥、党内序列をめぐっての闘争、駆け引きなど、モラルの荒廃した中国がある。
    若者たちは愛国主義教育をメインカルチャーとしてインプットされるので、自然と反日感情を植え付けられていることがわかる。
    アメリカが思うように、対中関係は重要であり、且つ複雑なのだ。
    平等を重んじれば、経済成長は鈍化する。しかし、経済成長を重んじれば格差が生まれる。
    新しい概念の中で苦悶する中国の今を興味深く読んだ。

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    2013年01月06日
  • チャイナ・ジャッジ

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    薄熙来という人物、一連の事件が報道されるまで名前を知らなかったが、上昇志向の強烈さと人望のなさに唖然とさせられる。本当にノンフィクションなのか疑ってしまいたくなるほどだ。前著のチャイナナインを今読んでます。

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    2012年12月19日
  • チャイナ・ナイン

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    ナインとは、中国共産党政治局常務委員の9名のこと。

    この9名による決定が中国を動かしている。

    中国は「一党独裁」と言われる。確かにそうなのだが、一党のなかは、民主的な面をもっている。党内民主を持つ一党執政である。

    この党内では、様々な派閥があり、権力争いを繰り広げている。

    中国を理解する上で、役立つ一冊でした。

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    2012年11月25日