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2012年は中国の指導者交代の年。共産党による一党専制体制である中国は、国家主席を含めた9人の政治局常務委員が国を動かしている。「誰がその9人になるか」によって、国の意思が決まるのだ。既得権益を守りたい「江沢民派」に対し、格差を抑え“共富”を目指す「団派」の巻き返しはなるのか。その結果は世界全体に影響する。政権中枢にも豊富な人脈を持つ著者が生々しい中国の姿をダイナミックに活写する。
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Posted by ブクログ
[以九為政]今や世界第2位の経済大国として、国際社会で大きな影響力を有するようになった中国。その中国の政治を仕切る「中国共産党中央委員会政治局常務委員会」の9人(評者注:本書執筆当時)に焦点を当て、今後の中国の舵取りについて考察を重ねた作品です。著者は、現在の中国の長春市で1941年に生まれた遠藤誉...続きを読む。 外部からは分かりづらい中国共産党のトップ陣の動きを、制度や歴史の歩みから紐解いていく遠藤女史の筆はまさに圧巻。胡錦濤総書記時代に続く中共中央政治局常務委員の顔触れ予想の結果はさておき、中国の複雑かつ(若干この表現は不謹慎かもしれませんが)面白すぎる人事ゲームを読み解く際にぜひ参考にしたい作品です。 〜国家の基本構築を決めていくのもチャイナ・ナインである。すべてはそこから発信され、執行機関を全国津々浦々に張り巡らせて、揺るぎのない巨大なピラミッドを形成している。それでいてチャイナ・ナインの中には、表面から見たのでは分からない「ブラック・ボックス」のような、何手も先を読み込んだ駆け引きの力学で動く綱渡りの世界がある。まるでミステリーまがいの複雑な人間の絡みが織り成すドラマが展開され、それが政局を決定していく。これが中国だ。〜 著者の原体験が中国に対する執念を感じさせる☆5つ
上海駐在中の父に読むように言われて読んだ。「一党独裁」というイメージをなんとなく抱いていた中国の全貌を知る非常に良い機会になった。中国の共産主義を崩壊させるものが「精神文化」であるなら、民族としての「精神」も「文化」も揺らいでいる我々日本は、もう崩壊寸前なのかも知れない…そんな危機感を抱いた。
この本は 中国を見る視点が 中国の現実の中から 歴史的な経過もふまえて、見通そうと努力している点ですぐれている。 この表題である チャイナナイン という言葉は 中国が 個人指導ではなく 集団指導であるという ことを 正確に言い切っていることだろう。 それは,文化大革命の反省からきているというのも、...続きを読む きわめて重要な指摘である。 権力が個人に集中することで、大きな誤りを起こさない というのは,正しい選択である。 中国における権力闘争の構図が明確になる。 中国を牛耳っているのが チャイナナイン。 現在は チャイナセブン。 権力の中枢。ここにはいれば 安全圏 という話が、 今少し変わっているような気もする。 周永康の拘束は 明らかに 大きな衝撃。 石油族であり 公安のトップ。 江沢民派が ジリジリ と追いつめられているような気もする。 習近平が 江沢民派であるにもかかわらず。 薄煕来が あせりすぎたんですね。 自分の年齢が 10年というスパンで考える時に。 紅衛兵として 暴れた青春期から ひたすら 権力に登ろうとする執念。 毛沢東回帰。 『紅色度』という革命度を センサーとする。 という 隙間を狙ったのは うまいと思う。 向前看から 向銭看。 中国の精神文化の衰退。 男人有銭、就変壊。 女人変壊、就有銭。 商品化された性。愛人が商売となる。有名大学まで。 三陪小姐。2000万人の売春婦。 麻薬、ドラックにおぼれる人たち。 現在の中国は こうしなければならない という方向性はあるが,なぜこうしなければならないのか ということが,明らかにされない。それを明らかにすることで 弱点や問題が浮き彫りになることが、現政権には困るのだろうね。 薄煕来がなぜ失脚せざるを得なかったのかは、 確かに 江沢民・太子党派と団派の権力闘争がありながらも チャイナナインで 決定した ということが重要だろう。 陳良宇の失脚、そして,薄煕来の失脚。 江沢民派への追究は 強力である。そして、周永康も。 少なくとも 胡錦濤・共青団派が 今後の主流になっていくのは明らかなような気もする。 反日の潮流は 江沢民の強力な推進によって、形成された。 反日教育と言われるものは、精神形成の過程で深く刻み込まれている。 それが きっかけ で噴出するということだ。 愛国主義、愛国無罪というもの。 アニメブームによって そこにある 日本の文化が 浸透している という遠藤誉の評価は正しいと思う。 『民主主義の鐘を鳴らす革命の道具』『生きていくための精神の糧』 人生の夢、人類への愛、学校キャンパス内での恋愛と苦悩、友情の大切さ、希望と絶望、ステキなファッション、ときめく心、性の開放、消費の喜び。 それは『青春の教科書』であり、『民主主義の教科書』でもあった。 終章 未完の革命 この章が 遠藤誉の 原点なのだろう。 餓死で死ぬ人々の中で みずからの原点をみつめる。 この章が 中国という国を 真摯に見つめる著者を形成する。
チャイナ・ナインの中にどんなに激しい党内派閥があったとしても、全員が一致していることが1つだけある。それは絶対に社会主義国家としての中国を崩壊させてはならないと言う鉄の理念である。戦争などを仕掛けて、中国の誰が得をするのか。
圧倒的な情報量と思考に裏付けられて書かれた本だと思います。この本に「終章 未完の革命」という章が最後にありますが、ここから読むのが良いかもしれません。 筆者の生い立ちから記載されていますが、その経験がすさまじいです。これだけの経験を経て生きてきているからこそ、これだけの質の高いレポートができるのだと...続きを読むとても納得しました。 中国という国を把握するのには必読の1冊ではないかと思います。
日経ビジネスオンラインで中国ネタはいろいろ有るが抜群に分析が鋭い遠藤氏の現在進行形の解説書。中身は先のサイトに書かれたものも有るがまとめて読む方が理解しやすい。 中国を動かしているのは9人の中央政治局常務委員で、25人の政治局委員から選ばれる。重大な決定は9人の多数決で行なわれるので、誰が選ばれるか...続きを読む熾烈な派閥争いが続く。失脚した薄熙来はパフォーマンスでアピールしたが、毛沢東時代に戻る気がない胡温に見放された。 今年の秋メンバーが入れ替わり習近平と李克強以外の7人が新たに常務委員となる。25名の内67歳以下が時期候補で9人いる。この中で誰が入るのかがこの夏の一つのポイントで、もう一つは習近平の次は誰か。先の9人のうち2017年に引退しないのは習、李以外に 李源潮、汪洋で習は上海閥だが、後は胡錦濤派の中共青年団派。江沢民の影響力は習近平を次期国家首席にするところまでだったと分析している。 2022年を睨むと習の次は現在52歳以下つまり1960年以降に生まれたものが候補であり、もしこの秋いきなり常務委員入りすれば胡錦濤、習、李と同じ路線であり胡春華、周強、孫政才の名が上がっている。 胡温体制は行き過ぎた経済発展からバランスの取れた社会への変換を目指しているが一方で現体制の安定が第一である。結果としては温家宝が民主的な発言をし一方で胡錦濤が締め付けるという役割分担をしていると言う。 これからの中国ではネットの力が無視できなくなる。広東省の烏坎村事件は村民の勝利がネットで瞬く間に拡がり民衆が勝利した画期的な事件だという。いつ迄も武力鎮圧一辺倒とは言えなくなってきている。また、胡温体制は何度か親日的なメッセージを出したがその度ネットの批判に晒された。尖閣についても08年5月7日の日中共同声明でガス田の共同開発を発表して売国奴とまで批判されたらしい。 こういったネット世論を作るのは主に30代迄で高卒以下の5億人。平均月収2000元未満が半数で5000元未満が9割を占める。一方で日本のアニメや漫画にはまっていたり、北京でSMAPを歓迎しているのも彼らだ。
中国の意思決定のプロセス、長期的な国家戦略、人民の行動の背景にあるもの、等々、中国を理解する上で非常に参考になる本でした。中国とビジネスする人は読んでおく価値あると思います。
日本に住んでいると極めて分かりにくい中国という国。その実態に、簡単な近代史と、ガバナンス体制の解説から迫る良書。日本もたいがいで、中国もたいがい。というより、シビアな歴史を生きてきて、その国特有の事情があって現代に至る、それを理解すれば、あまりいがみ合う必要はない。
知らなかったたくさんの史実と考察が分かり易く描かれた素晴らしいルポルタージュ。 筆者の情報レベルの深さ・広さには感服するばかりで、平易な表現に徹していて とても読み易く、好感がもてます。 体制を危険にさらすのは、政治でも経済でもなく「精神文化」であること/ 「たかが漫画」と放置した日本漫画が、若年...続きを読む層の精神に影響していること/ 共産党以外に、8つの民主党派が存在すること。 これらのことは本書で初めて触れた事実でした。 今ままでは 狭く浅い情報で近視眼的に 中国を見てきたと省みるばかり。 やはり 多面的に知る・考える、が大切と思い知る。 終章にて明かされた 革命戦争時の筆者の壮絶な瀕死体験。 死線を越えて、 「~が実現したときに初めて、私にとってのあの革命が完結するのである。その日まで私は死ぬわけにはいかない。」 と表明された筆者に 凄みを感じます。 遠藤誉さんの原動力がここにあると理解して 彼女のレポートをこれからも追いたいと思う。
ひさかたぶりに凄い本に出会えた。本書を読んで、中国の現状が手に取るようにわかる思いを持った。著者の情報力・分析力・表現力、全てを絶賛したい。 現在の世界において、かつてないほど大きな存在になった中国。その謎に満ちた政治体制の奥の院を、手に取るように語る本書の内容は、垣間見える中国共産党の姿を完璧...続きを読むに誰の目にも見えるように紹介したようにも思えた。 「江沢民・上海閥」「胡錦涛・共産主義青年団閥」「習近平・太子党」の権力の構図を、その歴史から現状、関係性、法則、力関係、文化、政治方針、構造にいたるまで詳細に解明していると思えた。 その内容は、最近明らかになってきた中国共産党の過去の詳細な歴史よりもはるかに深く明晰な分析であり、まさに現在の中国共産党の内情を明らかにしていると誰もが思える説得力に満ちていると思えた。 「鄧小平の先富論」とそれを実践した「江沢民の三つの代表論」が経済成長を重んじた結果、中国は歴史的な経済発展を成し遂げたが、同時に格差と腐敗を生んだ。 その後の指導者・胡錦涛は「共富論」と「化学的発展観」を掲げて「平等と安定」を志向するが、平等を重んじれば経済成長は鈍化する。 それらの「政治方針」と「経済政策」の違いと共に、三つの派閥が織りなす政治ドラマのような中国の内情は、まさに歴史のダイナミズムを実感させるものと思えた。 それにしても、本書を読むと、この中国共産党と日本の情けない民主党とを比較せざるを得ないと思えた。 確かに一見中国は民主化を拒む硬直した一党独裁のように見えるが、本書が明らかにしている中国共産党の内情は、決してそんなものではない。一面柔軟とも思えるダイナミズムに満ちている。 一方民主主義の日本においては、政権党の民主党と野党の自民党が政権を争うという理由で何も決められない泥仕合を演じている。これは政治制度としてどちらが優位なのかと嘆息せざるを得ないと感じた。 本書終章の著者の経歴と本書を著す動機・経過についても驚嘆する思いを持った。本書を絶賛したい。
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