習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン

習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン

950円 (税込)

4pt

4.3

2022年10月16日、中国共産党第20回党大会が幕を開け、22日に中共中央委員会委員などを選んで閉幕。翌日の23日に、新たな中共中央委員会委員による一中全会(第一回中央委員会全体会議)が開催され、新チャイナ・セブン(中共中央政治局常務委員)が選出された。この新チャイナ・セブンたちの詳細を調べ始めたところ、とんでもないことを発見したのである。あれ? おかしい……! 丁薛祥の履歴が異常すぎる! 彼は習近平が最初に中共中央総書記に選出された、2012年11月の第18回党大会で、全国代表の「代表」にさえ選出されていない。つまり、党大会に参加する資格さえ持っていなかったのである。それなのに中共中央委員会・候補委員には選ばれている。しかし、その半年後の2013年5月には、中共中央弁公庁副主任兼中共中央総書記弁公室主任に抜擢され、それ以降は「習近平のいるところ、丁薛祥あり」と言っても過言ではないほど、習近平に影のように寄り添っているではないか。党大会にも参加できなかったような男が、なぜこんなことになったのか。タイトロープを渡るような謎解きプロセスで、どうやら習近平は丁薛祥を後継者にしようと考えているのではないかという、考えてもみなかった「可能性」にぶつかったのである。そこで北京にいる元老幹部に電話し、徹夜して挑んだ推理と、そこから出てきた否定できない結論をぶつけてみた。彼の口をついて出たのは、思いもかけない言葉だった。それは目もくらむような回答だった。ああ、挑んで良かった。この発見は「中国共産党とは何か」を執拗に追いかけてきた、80年間に及ぶ闘いの結実の一つだ。ならば、書こう。まるで戦場に向かう戦士のようにキーボードに向かって闘い続け、一気に書き上げたのが本書である。前代未聞の「三期目」に突入した習近平政権。習近平が国家主席を続ける真の狙いを、現代中国研究の第一人者が仔細に解説。新チャイナ・セブンや中国独自の宇宙ステーションの開発の狙い、不動産価格が中国で高騰している理由など、日本のメディアが伝えない中国の真実を語る。中国の現在を見定めるために必読の一冊

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習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年05月07日

    非常に勉強になった。以下、要約。

    本書のテーマ『習近平はなぜ3期目を狙ったのか』に関しては大きく2つ考えられる。一つは『習仲勲を破滅させた鄧小平への復讐』、もう一つは『米中覇権争いの最中で一歩も退けない』ということである。

    ❶習近平と新チャイナセブン

    ①米国はあの手この手で中国を潰しにかかって...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月15日

    「父を破滅させた鄧小平への復讐」「米中覇権競争で一歩も引けない」これが根底にあると筆者は書く。
    鄧小平への見方が変わった。
    あとチャイナセブンで注目は「丁薛祥(ていせつよう)」覚えておこう。

    0

    Posted by ブクログ 2023年02月22日

    タイトルに示されるチャイナセブンの履歴は意外に前半で終わるのであれ?と思ったが、全体的には満足。
    日本での中国報道では、いかにもならず者国家のボスという印象であるが、筆者の分析を通してみると非常に戦略的でビジョンを持って国家運営がなされている印象を持った。また中国と米、露、アジア諸国の立ち回りでは米...続きを読む

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