阿部恭子のレビュー一覧

  • 近親性交 ~語られざる家族の闇~(小学館新書)

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    加害者家族を支援している団体の方の著書。この方の「高学歴難民」という本は有名だと思う。あまりに衝撃的で直接的なタイトル。「加害者家族を支援する中で、あまりに多いインセストタブー」と確か帯に書かれていた。
    読むと、私はたまたま、偶然まともな両親のもとに生まれ、特に何事もなく育ててもらえただけなのかもしれないと思った。
    そういう事、親、家族に出会ってしまう人もいるだろう。

    読んでいてなにしろ胸が痛かった。
    支配と被支配。特に子どもと親なんて、どれだけの力の差か。

    あまりに重たい現実。
    想像するだけで、身体が重くなる気がする。

    辛い現実に目を背けたくなるが、目を背けてはいけないのだろう。
    あら

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    2025年06月28日
  • 高学歴難民

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    なんというか…実際に博士号を取得できているので能力はある、そして聡いのは間違いないんだけど身分不相応なプライドと選民思想が破滅を招いているというか…
    女性の性風俗で働く人も心の底ではその仕事バカにしてるのが透けて見えるしそこで働いている人も利用してる人も見下してるのがインタビューでわかるのがなんだかなぁ
    自分という視点が抜けていながら自分にしか関心がない様な感じで自己愛が強すぎるのかしら

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    2025年06月26日
  • 息子が人を殺しました 加害者家族の真実

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    当事者になってみなければ、分からないことなのに。
    安易に「親兄弟の責任」を追及することのイヤらしさ。
    だって、誰かのせいにしとかないと、落ち着かないものね。
    他人を糾弾できる、めったにない機会。
    殺人犯の親兄弟という、相手にとっては抗いようのない事実があるんだもん。

    自分のしたことではないことで、自分の人生が詰む。
    明日は我が身かも、しれないのにね。

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    2025年03月28日
  • 家族が誰かを殺しても

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    過剰なバッシングを呼び起こしたあの事故。冤罪が疑われる事件。妊娠中の妻を殺した事件。家族3人の殺害事件。…もしも加害者の家族になったなら、どんな気持ちになるだろう。その日は突然訪れる。明日かもしれない。覚悟はない。被害者側への謝罪。許されない。会うのも拒否される。生きていくのも嫌になる。藁にもすがりたい。誰かに聞いて欲しい。…今日も事件や事故に巻き込まれず、平和に過ごせた。この1日に感謝する。大事なことは何も起きないこと、起こさないこと。そのために被害者と加害者とそしてその家族の”靴を履いて”考えてみる。

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    2024年12月17日
  • 家族という呪い 加害者と暮らし続けるということ

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    タイトルのとおり、まさに「家族という呪い」だと思った。加害者家族には、ほぼ確実に共通していることがあり、一見問題なさそうに見えても、その歪みは必ず顕在化する。育児の反面教師としても、ぜひお勧めしたい一冊。

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    2024年12月12日
  • 高学歴難民

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    タイトル惚れの一冊。

    だが読み進めていくに従って描き出される、現代日本における学歴社会の非情さと、うまく社会のレールに乗れなかった場合のセーフティネットの無さに暗澹とした気持ちになった。

    学歴や就職にこだわり大学院に進んで、生活がたち行かなくなった人。 法曹界を目指し司法試験に挑むものの、高い壁に阻まれ社会人として再起が難しくなった人。そしてその周囲で当人を支える家族の苦悩と後悔。

    就職氷河期世代にギリギリかぶる自分としては、ややもすれば紙一重で自分も歩んだかもしれない未来が、そこに描かれている。

    就職氷河期世代も含め、もっと社会や国がすべき対策があるのではないだろうか?置き去りにされ

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    2024年11月07日
  • 高学歴難民

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    これ、読んだことがあるかもしれません。
    それとも、何かの記事で、部分的に読んだことがあるのかもしれません。

    切ないです。
    でも、わかりますし、危惧しています。

    私は、3流私立大学出身です。
    両親は、地方の国立大学出身で、教員をしていました。
    弟は、クラスで1〜2人しか大学に行かないような高校に通っていました。しかし、母が、大学に行った方が絶対に良いという思想のもと、進学を進めました。二浪して、専門学校に入って、もう一度受験して、地方の無名私立大学を卒業。就職は、大卒扱いではなく、高卒扱い。歳下の上司に教わるのが辛いと、何年かで退職し、実家へ。その後、実家で就職しましたが、事故で亡くなりまし

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    2024年06月03日
  • 家族という呪い 加害者と暮らし続けるということ

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    ネタバレ

    事例と意見的なものがごっちゃになっててちょっと分かりにくい感じはした。でも、身に染みるというか、恐ろしい。いつ自分が被害者になるかもしれず、加害者家族になることもあるのだ。性犯罪の事例が多く、それも恐ろしかった。ほんと、それでも夫婦関係を維持する人の気が知れないけど、まぁ人のことをどうこう言う必要はないわな。こないだ読んだ朝日新聞の「きょうも傍聴席にいます」シリーズも、家族間殺人が多かったもんな。心中しかり、介護殺人しかり。

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    2024年03月21日
  • 家族という呪い 加害者と暮らし続けるということ

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    文章は平易でとても分かりやすくて読みやすいのだけれど、なにせ書かれていることがしんどくて.前半は胃を痛めながら読みました…でも読んでよかった。本当にいつ誰が加害者の家族になってもおかしくないんだなって…

    差別とは「個人の否定」という言葉が出てきて、多様性を認める、ということはもしかしたら差別の根絶なのかもしれないと思った。とても極端な結論なのかもしれないけれど。

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    2024年02月25日
  • 高学歴難民

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    職業柄、学歴に直結する大学とその中で難民となった方々の事例はまとめて読めるという点を含めよいケーススタディとなった。

    受験合格がゴールでないことが如実にわかる一冊。

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    2024年02月10日
  • 息子が人を殺しました 加害者家族の真実

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    読み応えガッツリあるノンフィクション。犯罪加害者の家族になるなんて、日本では人生の罰ゲームだ。筆者の文章上手のためか、加害者家族に共感し、恐怖で眠れなくなる。当たり前の日常を、大切にしていこうと思わせてくれる一冊だった。

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    2024年01月17日
  • 家族が誰かを殺しても

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    ネタバレ

    「加害者家族も被害者である」本書の中に出てくる言葉にそのとおりと頷くものの、今の日本ではそれはほぼ通用しないのが現実なのは確かだと思われます。著者の本にこれまでも興味はあったけれどもこの度初めて手に取り。

    この人はどうして加害者家族支援という活動をしているのだろうか、という疑問も本書でわかった。支援活動に対する意欲というよりかは当初は極めて個人的感情から始まっているというのが興味深かった。でも何を始めるのもきっかけというのはそういうものかもしれないとも思う。

    家族連帯責任という考え方について明治時代には法律で認められていたということに驚いた。「縁座」という言葉聞いたことある気がしました。明

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    2023年10月28日
  • 息子が人を殺しました 加害者家族の真実

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    著者は殺人、傷害、詐欺、痴漢などさまざまな事件の加害者の家族を支援している。たしかに、センセーショナルな事件が起きた時、マスコミが犯人の自宅周辺にどっと押しかけ、近所の人に話を聞くという場面はよく見る。しかし加害者の家族がここまで人生を、生活をめちゃくちゃにされているとは驚きだった。
    加害者の家族への社会的制裁には犯罪抑止効果はないこと、更正のためには加害者と家族のよい関係が必要なのだと納得した。

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    2022年12月14日
  • 加害者家族を支援する 支援の網の目からこぼれる人々

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    加害者家族とメディア報道についての基準が曖昧で、何のために報道されるのかその目的を明確にしたものはあるのか調べてみたい。
    被害者支援も最近になってようやく制度の見直しが始まっているが、加害者家族支援は網の目からこぼれている。加害者家族には精神的支援はもちろんのこと、法的責任がともなっており、支援の仕組みが被害者や被害者家族とともに必要に感じるが、現状ない。民間団体や弁護士に頼っており、弁護士も加害者主体で関わるため、十分でない。
    加害者家族を支援することで、再犯防止効果が期待されるのか、効果検証をし、国民の理解を得ることがなければ変わることはないのではないか。
    欧米諸国は進んでいる。

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    2022年02月13日
  • 家族という呪い 加害者と暮らし続けるということ

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    ネタバレ

    全体を通して、単純にケースを紹介しているようにも感じたが、最後のまとめ、筆者の経験から裏打ちされた持論が良かった。

    男性の方が、犯罪者が多い。しかし、抑圧された末の爆発が精神的な病巣となっている例がよく見られることから、心の内を明かせない、弱さを見せられないといった、男性本位なマッチョな精神構造社会の犠牲になっているのは、男性自身にもいるという。女性はもちろん、男性にもマイナスなわけだ。

    多様性が大事になっている世の中だからこそ、いろんな側面を受け入れられる世の中になっていくと、家族という地獄からも逃げ出しやすくなるのかもしれないですね……

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    2022年01月30日
  • 家族間殺人

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    ネタバレ

    加害者家族の支援活動に携わる著者ならではの視点が新鮮。野田市児童虐待死事件についても詳しくレポート。犯人はなぜ家族に暴力を振るってはならないか、何が虐待か理解できないまま裁判、判決に至ったことが残念で、それでは再犯、または逮捕に至らないまでも類似の暴力を出所後起こす可能性が高いので、プログラムが必要と云う問題提起。そしてこの著書のテーマの家族間の事件では犯人家族が被害者家族でもあるので、犯人の妹の言葉も詳細に取り上げ、ネットでは自分を兄がいじめていたなんて書き立てられたが事実無根であるとのこと。この辺りは、私は信じてしまっていた、というよりどうせ他人事の野次馬の視点だと「そっちのほうがストーリ

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    2021年10月24日
  • 息子が人を殺しました 加害者家族の真実

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    人は他人に対して、自分が受けてきたような対応しかできないのではないだろうか。

    これは私の中では真実に近い言葉でした。
    死刑囚の生育歴を読んだことがあるのですが、被害者の事を忘れてしまう程可哀想だと感じてしまいました。
    そうしてこちらを見れば、苦しむ加害者家族の姿がありました。因果応報という言葉と、とばっちりという言葉が両方思い浮かびました。

    一番印象的なのは、第六章の家族のために父を殺したお兄さんでしょうか。私にもアルコール依存症の似たような父親がいるので、気持ちがわかるような気がします。
    殺人は犯罪なので褒められたものではありませんが、家族を守りたかったのですね。辛かったなぁ、と声をかけ

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    2021年10月13日
  • 加害者家族を支援する 支援の網の目からこぼれる人々

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    故意の犯罪でなく交通事故などでも、ある日突然加害者家族になってしまうことがある。
    故意の犯罪でも家族は気づかないことが多く、普通に暮らしていたのにある日それが突然崩壊する。
    被疑者となった家族とは面会はできても事件のことについて話すことは許されず、家族は原因がわからないまま世間にさらされる。
    そしてその度合いはマスコミの報道によって変わってしまう。
    被害者やその家族が守られるのは当然のことだ。しかしその中で取り残されてしまう加害者家族。
    「誰も守ってくれない」「望み」など映画の題材となることも多い。
    正直自分がその立場になったら、または周りの人がそうなってしまったらどうするのかはわからない。

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    2021年03月28日
  • 息子が人を殺しました 加害者家族の真実

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    加害者家族に対して、厳しい発言をしてしまうのはどうしても仕方がないことだと思う。
    特に近所に住んでいたり、職場が近いとなおさらのこと。
    ただ、加害者家族にもこれからの人生があるわけで、それを支援しようとする著者の取り組みが素晴らしいと思った。
    加害者家族がどういう思いを持っているのか。
    なかなか歩み寄ることは難しい部分。
    人の気持ちは他人にはわからない中で、寄り添おうとする支援団体に敬意を持った。

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    2020年10月23日
  • 息子が人を殺しました 加害者家族の真実

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    加害者家族を支援するための組織を主宰する著者が、その実態を紹介した本。

    加害者自身に比べて、その家族は何か守られるものはない。特に大きな事件になると報道やネットによってさらされることになり、通常の生活が営めなくなり、引っ越しや転職を余儀なくされることもあるという。何かの事件が起きたときに、同じような事件で自分が加害者家族の立場に立たされる可能性を考えたことはあるだろうか。被害者家族の方であれば心情的にも寄り添えるのかもしれないが。

    著者は、日本でも例のない加害者家族に対する支援というものにとまどい、ときに焦りを感じ、悩んでいることを隠さない。そして、支援を支援してくれる人への感謝を忘れない

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    2018年08月19日