中森明夫のレビュー一覧
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単なるアイドル史を振り返る本ではありません。
著者である中森氏が追いかけた=推したアイドル達が、自分の人生の中でどのような位置付けであったのを総括する内容です。
故に、男性アイドルは全く出てきません。
1970年代の南沙織から始まり令和の現在に至るアイドルを、どう「推し」できたのか。
驚くべきは、著者は1970年頃からフリーライターとしてアイドル論を世に送り出してきました。
今でこそアイドルとは、日本の芸能界の一つのジャンルであり、ある意味文化でもあります。
しかし1970年頃のアイドルなんて、単なる一過性のブームで終わる可能性もありました。
事実、その後「アイドル冬の時代」なん -
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気になった論点とかをノートにまとめていたら4ページにもなりました。本当は皆さんにも本書を読んでもらうのが一番なんですけど、宣伝も兼ねてその中のいくつかを紹介します。
1.「ゆきりんに居場所がない」問題。優子→あっちゃんのいないAKBを守るという物語。まゆゆ→次世代センターの本命。ゆきりん→前田政権での有力閣僚だったけどナンバー2ではないので後継者にはなれない。
2.大島優子には「嫌われる才能」がない。アンチがいるからスターが生まれる。あっちゃんと違い、優子にはアンチがほとんどいない。
3.よしりん「AKBの選挙には同情票が膨大にある。単なる美少女コンテストで票を入れていない」
4.総選 -
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ネタバレ(印象的な箇所)
<ソーシャルメディア時代のアイドルAKB>
・AKBはマスメディアに頼らず、ソーシャルメディアを駆使して、ファンとアイドルの新しい関係を作った。
・AKBは、おにゃんこやモーニング娘。に似ていると言われるが、ガチの度合いが全然違う。
・おにゃんこもモー娘も、所詮フェイク・ドキュメンタリー。楽屋の生の様子を視聴者に見せているようでいて、製作者側が何を見せるか、繊細にコントロールしていた。
・AKBは、もうフェイクじゃない。ガチの人気競争をファンに見せている。毎日劇場で公演して、女子たちにGoogle+やブログを好き勝手に更新させることで、アイドルの日常をソーシャルメデ -
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この本はなんだろう。
中森明夫さんが若い頃の経験を小説化したものなんだろうけど、どこまでが事実なのかはわからないけど、おそらく実際にあったことを人名をぼやかして書かれてある。
これは小説なんだろうか?とも思いつつ、この時代に関西で過ごしながら東京の情報を雑誌とかから貪り読んでいて、今は東京で仕事をしている僕にはあの頃の感覚を今の街のイメージの中で読めて、混乱と覚醒を楽しめた。あの頃のことを知らない人はどう読むんだろう?とは思うけど。
特に、岡田有希子のエピソードは、高校をサボって見ていたテレビの記憶を一気に思い出された。
そして、大塚英志のエピソードは、そうか、そんな関係からのスタートだったん -
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アイドル評論家の中森明夫。この名前も中森明菜からとったという程のアイドル好き。アイドルを取材するだけでなく、オーディションの審査員も務めた経験をもち、上戸彩の才能をいち早く見抜いた人でもある。
そんなたくさんのアイドルと接してきた著者が、アイドルとしてやっていくための心構えや、アイドル界の厳しい現実などを書いた本書。アイドルを目指す中高生に、向けて話しかけるように書かれている。
アイドルとは、好きになってもらうのが仕事。可愛くなくても、歌や踊りが下手でも構わない。いや、欠点があるからこそ応援したくなる。それがアイドルとして大切なことだと。しかし、その為には嫌いだと思う人にも本物の笑顔を見せ -
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『寂しさの力』(中森明夫)
読後、しばらく「寂しい」という感覚を思い起こしてみた。
私はひとりでいることが多い、けど、孤独感を感じることはそれほどない。もう慣れたからなのか、人間はそういう者だと思っているからなのか、わからないが。でも、とてつもない「寂しさ」に襲われることはよくある。
繋がりの世の中と言われてSNSがそれを支え、網の目を巡らせているこの現代社会であっても、決して人「寂しさ」を埋めることはできない。
モノを大量に生産して、それに囲まれていても、彼女を作って心身ともに繋がりを持てたとしても、あるいはそれら全てを叶えられる巨額の富を抱えても「寂しさ」から逃れることはできない -
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ネタバレ2015年の23冊目です。
人間を突き動かすのは、”寂しさ”であるという著者の人生経験から生み出された考えに基づいて書かれた本です。
数々の偉人たちの心にも”寂しさ”が宿り、それが彼らを偉人たらしめるエネルギーになっていると説いています。
ウォルト・ディズニー、ヒトラー、坂本竜馬、スティーブ・ジョブズらがその人生に寂しさを抱えて生きていたことを描いています。しかし、寂しい人ほど成功するといった単純な話ではないことも確かなことです。文脈的には寂しさが、人の行動力の源泉になると言っているが、それができて、自分の人生を切り開く力に変えれた人は一握りに過ぎないということも確かだあろうと思います。
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