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人間のもっとも強い力は「さみしさ」だ。スティーブ・ジョブズ、ウォルト・ディズニー、坂本龍馬、山口百恵や酒井法子……世界を変える偉人やスターは、みんな猛烈なさみしさの持ち主だった。彼らは精神的「飢え」をいかにして生きる力に変えていったのか。自身の喪失体験をもさらけ出して人生の原動力を示した筆者の新境地。さみしくても大丈夫、ではない。さみしいから、大丈夫! なのだ。
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Posted by ブクログ
人は何故寂しくなるのか。 私は何故寂しいのか。 寂しさとはいったいなんなのか。 芸能人を例にとって,寂しさを考えることができる本。新書だが、少し感動した。
『寂しさの力』(中森明夫) 読後、しばらく「寂しい」という感覚を思い起こしてみた。 私はひとりでいることが多い、けど、孤独感を感じることはそれほどない。もう慣れたからなのか、人間はそういう者だと思っているからなのか、わからないが。でも、とてつもない「寂しさ」に襲われることはよくある。 繋がり...続きを読むの世の中と言われてSNSがそれを支え、網の目を巡らせているこの現代社会であっても、決して人「寂しさ」を埋めることはできない。 モノを大量に生産して、それに囲まれていても、彼女を作って心身ともに繋がりを持てたとしても、あるいはそれら全てを叶えられる巨額の富を抱えても「寂しさ」から逃れることはできない。ということも経験してきた。 なのに、人間はこの「寂しさ」から遮二無二逃れようとして色々と奮闘する。そのために生きてるようにも思えてしまうくらいに、そこから逃れるために死を選ぶ人もいる。 「人間が社会的動物」である故がこんなところに現れている。 この「寂しさ」に焦点をあてて、人物を見つめ、描いた作品。 こうやって、人間の逃れられない小さな感情をもとに世の中をひっくり返して見つめる作品は想像力を豊かにさせてくれる。 身近なアイドル・芸能人・著名人の寂しさが宿る「影」を紹介しながら進んでいくので読みやすい。
芸能ライターの著者が、文字通り「寂しさが生み出す力」について語った一冊。 芸能人などは寂しいが故に発する光があり、孤独が故に妥協せずに努力するなど、まさにその通りだと思う反面、そういう人はたとえ成功しても安住の地を見出すことができず、たとえ社会的成功を手にしても気の毒だと思った。
寂しさには力がある いまの自分の気持ちを代弁してくれそうな気がして。 一人で生まれて一人で死ぬしかない人間、 生きるとはさみしいことなんだ。 50代の独り身男性が、ふと自分がさみしいことに気づく。 いまのわたしは寂しくないので、強くないなあとも思う。 一人暮らしのとき、楽しかったけど寂しかったな。
人間を追い詰め狂わせるもの。 それにはいくつかあるけど、大きな要因の一つは「寂しさ」だと私は思っている。 たとえば、寂しくて、家出する。 寂しくて、不倫する。 寂しくて、アルコール依存になる。 寂しくて、人を殺す。 寂しくて、自殺や自傷行為に及ぶ。 寂しさは人をおかしくさせる。 そんなわたしたち...続きを読むの心を時々支配する「寂しさ」という感情について知りたくてこの本を読んだ。 しかし、読み終えると本著で著者は「寂しさ」を精神的飢えとして前向きにとらえている。 「寂しくてもいいんだよ」という寂しさ肯定の姿勢の本として読みたい人には良さそう。 それに「飢え」が成功や表現の原動力になるのはすごく同感である。 「飢え」があるからハードなことにも耐えられるし、表現や理想実現に突き進んでいける。 わたしは若手バンドが好きなんだけど、それは彼らの音楽に「満たされなさ」を持つもの特有の切なるパワーを感じるからだ。 そのため、ある程度売れてしまったり、バンドメンバーが結婚して子どもが生まれるとその「満たされなさ」に由来する切実さはなくなっていくので、私は好きだったバンドから経年で離れしまうことがよくある。 「飢え」る者特有の切実さとパワーが好きなのだ。 中森氏が「飢え」と評するものは確かにパワーだ。 でも「寂しさ」と「飢え」は似ていて重なる部分が多いとは思うけれど、そうじゃないものもある気がする。 個人的にはその辺りについてもう少し深めて欲しかったなあという物足りなさも。 著名人の成功と「寂しさ」の繋げ方に多少の強引さを感じたり、著者自身の自慢話も入っていた気がするけど(そこはきっとご愛敬)、読みものとしては面白かった。 著者のお母様に向けた本だったのね。 ジョン・アーヴィングの『ガープの世界』を観て、著者が自分の父親がいなくなったことと、そのさみしさを自覚させられた、というエピソードがとても良いし、大杉栄やモンテーニュ、ルソーも読んでみたくなった。 ちなみに、個人的な寂しさに関する金言は、いがらしみきお先生の「ぼのぼの」の中でアライグマくんの「お前はさみしくないのか?」という疑問に対してフェネギーくんが答えた一言 “だってみんなひとりだろ” である。
アイドル評論家の著者だが、50になって突然さみしさを自覚し、このさみしさってなんだろう、でもそう言えば偉人やスターはさみしさを原動力にしていなかったか?と。 母親を見送る時を迎えて書いた本だという。 人間を他の生物と分けるのは、さみしさの力じゃないか。 さみしい人ほど、より生きている。 「悲しさ」が...続きを読む終わった時から「さみしさ」が始まる。
悲しいとはちがう「寂しさ」という感情は、自分に置きかえてみてもよくわかる感情だ。人は寂しさを抱えて生きている。たぶんだれもがそれぞれの寂しさを抱えて生きている。その寂しいという感情をどうにかしようとして、もがきながら生きている。そう考えると、少し勇気がでた。少し楽になった。寂しさは消えないけれど。
20150504 寂しさの力。分かったような分からないような。寂しさに慣れない人は辛いのかもしれない。慣れてしまうと力にもならないような気がする。
誰もが感じるさみしいという感情。マイナスの感情だけど、肯定してくれる。 さみしさは力に変えることができる。さみしさを感じる分、幸せを感じるときは大きいのかもしれない。 そう思うと、さみしくても前を向けるかも。
2015年の23冊目です。 人間を突き動かすのは、”寂しさ”であるという著者の人生経験から生み出された考えに基づいて書かれた本です。 数々の偉人たちの心にも”寂しさ”が宿り、それが彼らを偉人たらしめるエネルギーになっていると説いています。 ウォルト・ディズニー、ヒトラー、坂本竜馬、スティーブ・ジョ...続きを読むブズらがその人生に寂しさを抱えて生きていたことを描いています。しかし、寂しい人ほど成功するといった単純な話ではないことも確かなことです。文脈的には寂しさが、人の行動力の源泉になると言っているが、それができて、自分の人生を切り開く力に変えれた人は一握りに過ぎないということも確かだあろうと思います。 前述した偉人達がその一握りの人達だろうと思う。 これらの偉人のほかに、酒井法子やユーミン、中島みゆきのさみしさにも触れています。(さすがアイドル評論家といったところです) 余談ですが、著者の中森明夫は、作家村上龍のエッセイには、秋元康らとともに新人類の代表格に挙げられていました。(あまり好意的な書き方とは思えませんでしたが)
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