中田永一のレビュー一覧

  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    田中栄一の作品「メアリー・スーを殺して」。

    所謂オタク女子という人物が小説を書いていて、ある人の言葉を切欠に現実と関わる。
    関わる先は大きくなっていく一方、メアリー・スーは?
    そう、メアリー・スー=中二病となっているが自らが生み出したキャラだ。
    作中のメインヒロインを理想の女性として置き、それに自...続きを読む
  • 私は存在が空気
    少年ジャンパー
    瀬名先輩のために、グランドキャニオンに自転車で行けるのは、すごいと思った。自殺と見せかけて、屋上から移動するのは、他人から見るとすごいびっくりするだろうなぁと思った。私も、こんな能力が使えたらなぁと思った。

    私は存在が空気
    まさか、本当に先輩が犯人だと思わなかった。先輩がベッドの...続きを読む
  • 私は存在が空気
    超能力×恋愛 がテーマの短編集。

    一作目の「少年ジャンパー」がとてもよかった。
    これぞ中田永一!という短編。
    引きこもりの少年が瞬間移動できるなんていう、
    突飛な設定を呑み込ませるのがさすが。
    しかもオチまで最高におもしろいです。
    この短編だけでも読んだ価値があったなと思うくらい。


    ただ、婦女...続きを読む
  • 僕は小説が書けない
    中村航っぽいなー良くも悪くも。
    なんかあまり深みがない。高校生だからこういう感じかもしれないけど、私はそれよりお父さんとお母さんと不倫相手の経緯の方が気になって気になって・・・。
    それでは中村航ではなくなってしまうけど。
    文芸部の仲間たち、個性的なメンバーだけど魅力が感じられない。
  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    中田永一(乙一)の作品が収録されていること、そして本にまつわる話のアンソロジーということで購入。
    しかし、朱野帰子「初めて本をつくるあなたがすべきこと」と沢木まひろ「時田風音の受難」以外はすべて『ダ・ヴィンチ』に掲載されたものだった。
    『ダ・ヴィンチ』に掲載される作品は結構クセがあるので苦手だ。
    ...続きを読む
  • 僕は小説が書けない
    カドフェス2017対象本。

    芝浦工業大学の小説創作支援ソフトを使用した、中村航と中田永一の合作小説。
    両著者の作品を数冊ずつは読んでいる私からすると、いろいろな手が加わっていることもあって、それぞれの味が消えてしまっているのではないかと思わないでもない。
    駄作では決してないが、そこそこの作品という...続きを読む
  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    朱野帰子「初めて本をつくるあなたがすべきこと」、沢木まひろ「時田風音の受難」、宮木あや子「校閲ガール」が好き。「初めて本を~」は一番身近な感じがした。「校閲ガール」は単行本の第一話なのかな。キャラのポテンシャルが収まりきっていない印象(良い意味で)。
  • 走る?
    スポーツ雑誌 NUMBER Doに連載されたランを題材にした短編小説を集めたアンソロジー。

    ランナーではなく、ランを題材にしているってのがポイント。王道に走る楽しみを描いた小説だけではなく、走ることがイヤになる小説、走らされる小説等各種色が揃っている。出来もマチマチで、トータルで評価すると凡作って...続きを読む
  • 走る?
    走るがテーマですと言われて作家は書くのだろうか?
    走らないこと、走ると飛ぶを比べる人、追いかける人、
    いろいろ読めて面白かった。

    俳優の岩松了のが、なんか後味ぞくっとする。

    「熊の夜戦」
    「いびきが月に届くまで」
    「パン、買ってこい」
    もよかった。
  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    アンソロジー、まとまった時間が取れない時や、気分が浮き沈みしている時に手に取る事が多いな。新しい出会いもあったりして嬉しくなる。
  • サイドストーリーズ
    まあまあまあ、短篇は得手不得手があるので全体的な評価は 微妙になってしまいました。
    しかし、自分が思い入れがある作品のサイドストーリーはやはり気になります。
    百瀬~の田辺くんを主人公とした『鯨と煙の冒険』はよかった。百瀬~でも田辺くんのキャラクターは光っていたのでこの話が読めて嬉しかったです。
    『多...続きを読む
  • 私は存在が空気
    「少年ジャンパー」一度行ったところはジャンプして行ける話。
    「私は存在が空気」自分の存在を本当に空気のようにできる話。
    「恋する交差点」交差点でどうしても違う人と手を握ってしまう話。
    「スモーライト・アドベンチャー」スモールライトで小さくなる話。
    「ファイアスターター湯川さん」パイロキネシスの話。
    ...続きを読む
  • 私は存在が空気
    苛められっ子が瞬間移動能力を手にし外国にまで行く「少年ジャンパー」の、屋上で一泡吹かせるラストが逞しくてすき。意識しないと認識されない表題作は弟の妖精扱いや例外の友人に淋しさと温かさがない交ぜに。透明な腕を持つ「サイキック人生」も心霊現象が怖くなくてほっとして、ラストの赤ちゃんへの祝福が素敵だった。
  • 私は存在が空気
    最初の「少年ジャンパー」はたいへん良かった。軽やかで、福岡弁の会話も生き生きしてて、「ジャンプ」自体はラノベ的な感じではあるが(SFやファンタジーって感じではない)ちょっと切ない成長小説で、才能あるなあと感心したのだが、他はそうでもなかった。

    乙一名義の作品とは違って中田永一は爽やかな青春小説とい...続きを読む
  • 私は存在が空気
    乙一さん大好きな人沢山いますよね。僕も結構好きです。追いかけはしなかったけれど暗いところで待ち合わせ読んだ時なんて感動感動また感動でした。天才だなと思いました。いつしか本でないなと思っていたら変名で出していたんですね。
    この本はとっても漫画的でするする読めます。するする読める事が褒め言葉かどうかは分...続きを読む
  • 僕は小説が書けない
    小説を書くのに必要なこと。

    僕・光太郎は不幸を招く体質。先輩・七瀬の強引な勧誘で文芸部に入部。過去に書きかけた冒頭だけの冒険ファンタジーは誰もが認めるひどい出来で、そして光太郎はその続きが書けない。しかし光太郎が小説を書くことが、文芸部存続の条件になってしまう。シナリオ理論を信奉する原田と、大切な...続きを読む
  • 僕は小説が書けない
    2018/1 11冊目(通算11冊目)。恋の話だったり小説の方法論の話になったりしてどう話が収束するのかとヒヤヒヤしたが、恋の話はちゃんと決着したので納得した。あと小説を書く点で、他人がどう考えているか気にするべきという一節があったが、その言葉に最近色々な本を読んでもなんかモヤモヤしている自分が吹っ...続きを読む
  • 走る?
    未読の作家のたくさんつまったオムニバス。それぞれの作家の傾向と実力の片鱗がうかかわれて楽しい読書だった。
    走るということは苦しいけど楽しい。そんなテーマに集まった作家たちの目の付け所がみどころか。
  • 走る?
    Number Doに連載されていた
    「走る」をテーマにしたアンソロジー

    ある意味読書の対極にあるものが題材ということで、
    なかなかおもしろい切り口だなと思い。

    14本の短編のうち、良かったのベスト3は
    「パン、買ってこい」 中田永一
    「ベランダと道路」 柴崎友香
    「リスタート」 恒川光太郎
    です...続きを読む
  • 走る?
    「走る」をテーマに14人の作家が競作。
    日々のランニングのモチベーションが上がるような疾走感あふれる作品が収録してあるのかと思いつつ手に取りましたが、そこは実力派の先生方。凡人の思い通りにはいきません。思わず膝を打ち、唸ってしまうような「走る」小説が並び、裏切られました(喜)

    14本どれもが個性的...続きを読む