中田永一のレビュー一覧
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10年前の本だけど、先月のキョーさんのレビューを見て買ってみた。
5つの短編からなり、最後の表題作以外は学校が舞台で学園ものの雰囲気が楽しい。
若い男女がそれぞれに思いを寄せる話だが、直截的な好いた惚れたという話ではなく、どの話にも彼や彼女の互いに互いを思いやる感情が綴られていて好ましい。
二人だけの筈の交換日記に多くの他人が乱入してくる作りが楽しい「交換日記始めました!」
飄々とした主人公が友人や友人が思いを寄せる女生徒を思う心根が切ない「三角形はこわさないでおく」
他の2編も、相手を好きだと気づかないあるいは相手の好意に気づかない、そこはかとなく切ない間柄が描かれる。
そういうテイスト -
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『危機的な状況で結ばれた男女は長続きしない…』
似たような台詞が某映画のラストであったなぁと唐突に思い出してしまった。
この物語もそんな感じだなぁ…と思ったけど、ラストを見るとそれを乗り越えるんじゃないかと期待させたかな。
タイムリープものではあるが、ごく小さな世界線の中で起きた出来事に焦点を当てたもので、ライト過ぎるかなとも感じたけど、あまりあっちもこっちもにならなかったのが良かった。
登場人物が少ないせいか、犯人になりうる人物がかなり絞られる展開で進むから、ソノヒトが出てきた時に「ん?」となった。
まさか、そんな理由で?…という感じもしたが、主人公の人生(出来事)に大きく関わる事象も起こ -
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私が作家“乙一”を強く意識したのは、「殺人鬼の放課後」(角川文庫)に収録された「SEVEN ROOMS」という作品だった。
本来、自分はホラー系は苦手で、わざわざ怖い話を読みたがる人間ではない。上記の文庫を買ったのも恩田陸の「水晶の夜、翡翠の朝」が収録されていたからであり、萩尾望都の初期作品を思わせる全寮制学校を舞台にした物語のミステリアスな雰囲気を味わいたかったからにすぎない。
ちょうど、体調を崩してしまい一週間ばかり横になったままの生活を送っていたときに、これを読んでしまったのがいけなかった。
ベッドの上で目的だった恩田陸の短編は心地よく読んだのだが、ついでに読み始めたはずの「SE -
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小学生の蓮司は、野球の練習試合にボールに当たって気絶した。目覚めてみると、そこは20年後の世界だった。戸惑いを隠せなかったが、所持していたICレコーダーから今の状況を説明する謎の男の音声に導かれるまま、突然現れた見知らぬ女性と共に行動する。
一方、小学生の蓮司には、反対に20年後の蓮司の魂が入っていた。しかし、こちらは待ち受けたかのように目的の場所へ行動する。
いったい、何が起きているのか?
後で気付いたのですが、中田永一さんは乙一さんの別名義だったことに驚きでした。
さて、内容ですが、序盤から何やら計画されたのように殴られ、タイムスリップし実行するという流れに、こちら側は訳がわからない -
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ネタバレ田中栄一の作品「メアリー・スーを殺して」。
所謂オタク女子という人物が小説を書いていて、ある人の言葉を切欠に現実と関わる。
関わる先は大きくなっていく一方、メアリー・スーは?
そう、メアリー・スー=中二病となっているが自らが生み出したキャラだ。
作中のメインヒロインを理想の女性として置き、それに自分を投影していく。
彼女の作品の中に必ず出てくる彼女の理想が、メアリー・スー。
没頭していた時代に同じくそれらに没頭していた友人が、少し離れた時間に現れて「あなたの作品が読みたい」と。
久々に訪れた母校、そこで転寝をした彼女の前に現れたメアリー・スー。
キーボードを動かし始める動作で物語は終わる。 -
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少年ジャンパー
瀬名先輩のために、グランドキャニオンに自転車で行けるのは、すごいと思った。自殺と見せかけて、屋上から移動するのは、他人から見るとすごいびっくりするだろうなぁと思った。私も、こんな能力が使えたらなぁと思った。
私は存在が空気
まさか、本当に先輩が犯人だと思わなかった。先輩がベッドの下を覗き込んだ時は、すごくヒヤヒヤした。最後は、友達だと思っていた人が好きになっていてすごく面白かった。
恋する交差点
全然知らない人と手を繋ぐのは、すごく気まずいなぁと思った。一緒に交差点をわたることが出来て本当に良かったと思った。
スモールライトアドベンチャー
犯人に捕まった時は、すごく焦っ -
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カドフェス2017対象本。
芝浦工業大学の小説創作支援ソフトを使用した、中村航と中田永一の合作小説。
両著者の作品を数冊ずつは読んでいる私からすると、いろいろな手が加わっていることもあって、それぞれの味が消えてしまっているのではないかと思わないでもない。
駄作では決してないが、そこそこの作品という印象。
不幸を呼び寄せてしまうという主人公像は、中田永一っぽい。
対してヒロインの奔放さというか、軽さというか、主人公に運河でキスしてしまうようなところは、中村航っぽい。
「ああもう、そういう人を惑わすようなことしないでくれよ!」っていうのが、中村航には多い気がする。
執筆は、両著者でプロットを -
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中田永一(乙一)の作品が収録されていること、そして本にまつわる話のアンソロジーということで購入。
しかし、朱野帰子「初めて本をつくるあなたがすべきこと」と沢木まひろ「時田風音の受難」以外はすべて『ダ・ヴィンチ』に掲載されたものだった。
『ダ・ヴィンチ』に掲載される作品は結構クセがあるので苦手だ。
案の定、この短編集も特徴的というか・・・。
中田永一「メアリー・スーを殺して」
おもしろかった。しかし、終盤にかけておもしろさが加速していくような他の乙一の作品と比べると、ややしりすぼみしている。
あと、主人公の内面の話だと思ってたら外に向き始めたことにもやや違和感があった。
「メアリー・スー」と -
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ネタバレスポーツ雑誌 NUMBER Doに連載されたランを題材にした短編小説を集めたアンソロジー。
ランナーではなく、ランを題材にしているってのがポイント。王道に走る楽しみを描いた小説だけではなく、走ることがイヤになる小説、走らされる小説等各種色が揃っている。出来もマチマチで、トータルで評価すると凡作ってことになってしまうなぁ。アンソロジーはそこが難しい。
好きな作品は
「パン買ってこい」中田永一
「ホープ・ソング」王城夕紀
「桜の並木の満開の下」遠藤徹
どれも結局はちゃんとランに目覚める人の話だった。
読み手によって好みは絶対分かれるだろうなぁ。 -
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