菅原琢のレビュー一覧

  • データ分析読解の技術

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     新聞や雑誌に溢れている「分析」の確からしさを見抜くための手引書。
     実際の分析失敗例をもとに「おかしな分析」を見抜く実践的な視点や方法が紹介されているので、記憶にも残りやすい。マスコミの分析に首を捻った経験のある人は是非読むべき。
     忸怩たる思いをしているであろう著者の抑制的なマスコミ批判も面白い。

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    2023年01月15日
  • 平成史【完全版】

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    1989年に始まった平成時代は、30年後の2019年に幕を閉じた。本書は平成が終わり、令和が始まった2019年に、平成史を書くという試みのもとに編まれた本である。編者は小熊英二、それ以外に7人の執筆者が参加している。最初に小熊英二が、「総説」を書き、以降、政治・経済・地方と中央・社会保障・教育・情報化・外国人/移民・国際環境とナショナリズムというテーマで、それぞれの専門家が執筆している。

    小熊英二は、「総説」の中で、平成について下記のように述べている。
    【引用】
    「平成」とは、1975年前後に確立した日本型工業社会が機能不全になるなかで、状況認識と価値観の転換を拒み、問題の「先延ばし」のため

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    2022年12月24日
  • データ分析読解の技術

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    ネタバレ

    2022/3/26 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2023/9/29〜10/5

    最近流行りのデータサイエンス系の知識をいろいろ身につけないと行けないので購入。相関関係と因果関係の読み取りについてよく分かった。これはありがちな間違いだよな。気をつけないと。

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    2023年10月06日
  • 平成史【完全版】

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    厚みがすごい。平成という時代が多様な時代であったためか、中身は骨太な思想がひとつ詰まっているというより、ぺらぺらな印象がしてしまうが、そのぺらぺらな時代をよくこのようにまとめ切ったな、という雑感をもった。日本のインターネットはタイムマシン的であり、アメリカの発展をなぞるようなものだという濱野智史の主張や、小熊英二のいうような、昭和のハコモノ的な、工業的な発展から、平成は情報通信的な、細かい技術的な発展があり、目に見えやすい変化ではなかったという指摘は興味深い。

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    2020年08月19日
  • 選挙との対話

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    選挙に興味を持ち始めたものの、分からないことだらけで読んでみた本。

    なぜ自民党は強いのかや、なぜ野党は勝てないのか、なぜ女性政治家は少ないのかなどをテーマに。
    前半はデータに基づいた話しをしているので、ウッとなるが、分かりやすく書いてくれているので、初心者でも全然分からないということはなく読めた。1からと言うよりは、近年の選挙に絞られていて、そこも身近に感じられて良かった。

    最後は哲学対話で締められている。
    興味を持ったのに、具体的に話すのはタブーみたいな風潮でより分からなくなってく「選挙」。生活の中で感じている「選挙」のことが話されていて、もっと身近にみんなで考えてみたいと思えた。

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    2025年10月23日
  • 選挙との対話

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    この本を手に取ったきっかけは、情報番組で「自民党がなぜ強いかをデータで分析している」「選挙とは何かを座談会形式で考えている」と紹介されていた点に惹かれたからである。

    本書によれば、自民党が強い理由としては、①小選挙区制において効率的に議席を獲得できる制度構造、②公明党との選挙協力、③野党が候補者を統一できず票が分散すること、④非都市部で組織団体や保護政策を通じて基盤を固めていること、⑤政治に不満を抱えながらも与党に投票する層が一定数いること、などが挙げられている。

    また、(本書の説明を踏まえつつ私の理解を交えて言えば)投票率の低さも自民党に有利に働いている。特に「選挙に行かない層の中には野

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    2025年09月11日
  • 選挙との対話

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    ・なぜ自民党の一強体制が続いているのか?
    ・投票行動には何が影響しているのか?

    こうした選挙で気になる問いに対してデータを用いて客観的に考察して納得感ある結論や示唆が明確に示されているので勉強になった。選挙に関するデータや研究が多数紹介されている良い本だと思います

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    2024年11月23日
  • データ分析読解の技術

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    ネタバレ

    一つの答えがわかっても、安心しない。
    交通事故のニュースが増えた原因=事故が珍しくなくなった、ニュース番組のお茶の間化、放送時間の拡大。ビジネスマン以外の視聴者の増加。取材可能範囲が増えた。スマホ、監視カメラ、ドライブレコーダー、視聴者による素材提供が増えた、高速道路の延伸、高規格道路が公共事業で増えた、航空機、ヘリコプターの増大、空港の増加、交通事故は死亡事故だけではない、など。

    結果を生み出すのは一つや二つではない。
    時間の節約に見えてもったいない。複数かつ重傷的な理由が隠れている。
    交通事故は死亡事故だけではない。

    秋田県は見栄っ張り?
    散布図に隠れている相関関係。

    男余り率と男性

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    2024年02月19日
  • データ分析読解の技術

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    データ分析をするための入門書ではなく、データ・サイエンティストを目指すわけではない一般の人が、ネット上などで蔓延る怪しいデータ分析を見抜き、それらに対抗するための処方箋を示す。
    あまり類書のない、データ・リテラシーを身に付けるために有益な実践的な内容である。各章において実際のデータ分析の失敗事例が「練習問題」として取り上げられており、データ分析の良し悪しを判断する相馬眼を鍛えられる。今後、データ分析に関する報道などがあった際は、議論と数字のズレに注意して因果関係を考察し、批判的に読解していきたいと思う。

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    2023年07月17日
  • データ分析読解の技術

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    あまり期待もなく読み始めたのですが、結構面白い。
    自らの不明を恥じるばかりの内容ですが、当方に倣えと言わんばかりの政治・マスコミの体たらくなんでしょうか。
    そんなことでは困るんですが、多分これが現実なんでしょう。
    著者の抑制の効いた論調が余計に真実味を感じさせます。このまま絶望の国ってことにならないよう、大学講義を受講されている若人に期待いたしまする。

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    2023年01月24日
  • 平成史【完全版】

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    日本の平成を、政治・経済・地方自治・社会保障・教育・情報化・移民政策・ナショナリズムの観点からまとめた本。

    総じて言うなれば、日本の平成とは、変化するさまざまな環境に対して、昭和の枠組みをその場しのぎで改変することで対応してきた時代であり、その綻びがあらわになってきた時代といえる。

    重要な観点は、ポスト工業化における個人化。昭和はある意味一定のライフコースしか想定しておらず、そこから漏れ落ちた人々に対しては想定をしていなかった。だからこそ、こうしてそれぞれの観点からまとめてみると、ちぐはぐな対応に見えてしまう。

    システムは入れた途端陳腐化するが、それは全ての精度に対しても言えるのかもし

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    2020年03月15日
  • データ分析読解の技術

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    この方のMond(QandAサイト)での回答に感心したため、興味を持ったので本を読んでみた。が、正直内容が散漫に感じる。専門用語を用いずにデータ分析を批判的に読解する、という能力を読者に身に着けてほしいようだが、九九を暗記させずに二桁の掛け算を教えるようなもので、かえって離れ業で無理が生じているように思う。

    内容はかなりハイレベルであるがゆえに勿体ない。

    取り上げられてる概念としては、生態学的誤謬、サンプリングエラー、平均への回帰、交絡、擬似相関。いきなり生態学的誤謬から入るのもかなりびっくりした。大事だけど。

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    2024年08月18日
  • データ分析読解の技術

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    ネタバレ

    <目次>
    はじめに 怪しいデータ分析への処方箋
    第1章  データ分析読解の基本、因果関係~対象に関する知識と想像力の重要性
    第2章  怪しさを感じる糸口、議論と数字のズレ~分析を間違いと判断する手順
    第3章  結果論は分析ではない~データから要因を探る技術と方策
    第4章  データが歪めば結果も歪む~分析対象とデータの取り方に注意する
    第5章  「分析したつもり」の落とし穴~気が付きにくいデータの歪み
    第6章  幻の因果関係を生み出す交絡因子~三角関係を暴いて相手説を崩す
    第7章  散布図に潜む罠~分析の存在理由を問うことが大切
    第8章  偽の相関、逆の因果を叫べば勝ちではない~因果関係の丁寧な

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    2022年04月28日