夏井睦のレビュー一覧
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すごい標題。
ダイエットを期待して手にする本と言うよりは他の糖質制限食に関する本の補完をする内容かも。
人類の歴史から穀物が、糖質がどのように根付いてきたのか、日本でどのように1日三食と米が根付いてきたかの壮大な著書の物語が描かれています。
糖は疲労回復が早いが、麻薬性があるとのこと。
昔から言われていた良いとされる常識に著書はくさびを打つ。
臆せずに仮説をアウトプットすることが研究者としての使命である、との考えには共感します。
単に妄想ではなく、なんとなく世間に存在する常識に、糖質の視点から仮説の根拠となる数多くの参考文献が紹介されていることからも研究者らしさが感じられます。
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Posted by ブクログ
カロリー神話は、消費するエネルギーを固定的に考えるところが間違い。摂取エネルギーと消費エネルギーは相互に依存している。
炭水化物は満足度が低いので、摂取カロリーが多くなりやすい。
摂取カロリーが低ければ代謝率が下がり消費カロリーが少なくなる。体重減による消費カロリー減より多くの消費量の減少が見られる。
カロリー制限は、レプチンの減少、コルチゾールの上昇でうまくいかない。
1カロリーは1カロリー、ではない。人間の体は閉鎖系ではないので、体重には当てはまらない。
タンパク質はグルカゴンの分泌を促しインスリンの生成を妨げる。
タンパク質の熱活性効果。
エントロピー増大の法則。
カロリーが一定なら、脂 -
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中々難しいところは多々あったけど、それとは別に分かりやすくまとめられていて、栄養学の知識がない人にも読める。
あとがきの夏井さんの文章の締めには唸るものがあった。
・糖質制限で間違ってはいけないことは、糖質制限をする時はしっかりタンパク質と脂質を摂ること。
何故なら身体がブドウ糖を必要とする時に、糖新生が起こりタンパク質が分解されるから。
・食事誘発性熱産生はタンパク質を摂った時はカロリーの30%が消費されるのに対して、糖質のみ摂取の場合はカロリーの6%しか消費しない。
因みに1日の食事誘発性熱産生は総カロリーの1割を占める。
・神経伝達物質のセロトニン、ドーパミン、アドレナリンな -
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「傷はぜったいに消毒するな」という著書
人類は数百年前まで1日2食
糖質制限
「米、小麦(うどん、パスタ、パンなど)、蕎麦
→原則的に食べてはいけない
玄米も血糖を上げるので避ける
「砂糖が含まれているもの、砂糖が味付けに使われているもの」
→食べてはいけない
「肉、魚類、卵」
→いくら食べても大丈夫
「大豆製品(豆腐、納豆、枝豆など)」
→いくら食べても大丈夫
「野菜(葉物類など)
→いくら食べても大丈夫
「野菜(根菜類など)」
→芋類、ニンジン、レンコンなどは糖質が多く、食べないほうがよい
「キノコ類、海藻類」
→いくら食べても大丈夫
「果物」
→アボガドは食べてもいいが、その他の果 -
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体型に問題意識はないのだが、後半の生物学的、人類史的な視点がおもしろそうだったので読んでみた。
国が発表している食事バランスガイドは、日本人の平均的な食事を基にして作られたもので、栄養学的な根拠はない。食品のカロリーは、食べ物とそれを食べて出た排泄物をそれぞれ燃やして発生した熱量の差を基に、人間の消化吸収率や腸内の分解効率を掛けて計算したもの。
筋肉は安静時や軽度の運動時には脂肪酸を使っている。脂肪酸からはブドウ糖に比べて1分子あたり4倍のATPが作られるため、効率が高い。激しい運動のときには、肝臓や筋肉に蓄えられたグリコーゲンを分解してブドウ糖を作る。脳・網膜・赤血球は、水溶性のブドウ糖 -
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生態系としての皮膚の科学
切り傷もやけども消毒して乾かすのは邪道
消毒は細胞膜蛋白を破壊してしまう
しかも細菌は細胞膜の上に固い細胞壁を持っており
鎧を持たなう皮膚の細胞の方が先に攻撃されてしまう
消毒してカユミや痛みがあるのは攻撃されているから
更に膿や血液があると殺菌の前に膿の蛋白と結合して
バイキンを殺すという目的を果たさない
細胞の乾燥は傷みと死を意味する
肌も同じである
カサブタは皮膚のミイラであってその死骸である
傷は空気に触れないように乾燥を避けて包めばいい
白色ワセリンなどを塗ってラップで包むだけでいい
毎日取り替えるだけで痛みも取れ動くこともでき早く治る
皮膚には細胞 -
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糖質制限で悩みを解決した女性の体験談が複数描かれている。
肥満から適正体重に減量、
生理痛の改善、
拒食症の克服など。
糖質制限は裏返せばたんぱく質脂質をしっかり摂れということでもあるので、足りていない人には健康増進が期待できるだろう。
また、糖質には依存性があるといわれている。食事も快感だが、依存から脱却して「お腹がすかなくなった」という静かな心もまた快感であろう。
かくも楽しい糖質制限ではあるが、監修者の夏井氏があとがきで書いているように、糖質制限を簡単に実践できる人もいるが、甘いものがやめられず挫折する人もいる。代替品や脂質の摂取など、甘いものが食べたいという衝動に対処するためのヒ -
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ネタバレご飯やうどんは消化には良くない。肉や魚のほうが消化が良い。
シメのラーメン、が逆流性食道炎の原因。
二日酔いの原因は、糖質。
澱粉は食べやすい。パンやご飯。
糖質は糖質を呼ぶ。糖質切れのイライラ感を解消するために、更に糖質を摂る。体は満たされているのに、更に糖質をとる。
果糖ぶどう糖液糖に注意。
食べることが楽しみになったのは、澱粉と砂糖を摂るようになったから。本来、食は生存のためであり楽しみではないはず。
糖質は麻薬と同じ。ベトナム戦争のマリファナと同じ役割。
カロリーはいいかげん。
草食動物は、消化管が長く複雑。
最初に絶食断食をすることで、千日回峰行のような低栄養でも行き -
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【皮膚】生物学の視点から皮膚の傷に対する治療の在り方をゼロベースで考え直し、現代の治療法の問題点を掲示しながらも素人にもできる傷の治療方法を提案しているというかなり濃い本。皮膚の傷に関して、医学の歴史的な発展の流れについて分かりやすく説明をし、どこから現代の治療法が生まれ始めたのか、原因は何だったのかを突き止めている。この例から話のレベルを一つ上げて、医学という世界の中で起きている問題、パラダイムシフトについて、さらに生物進化と皮膚の関係についての考察もかなり面白い。この本で言及されていることが事実であるならば、もはや文化レベルにまでなってしまった日本人の清潔習慣をどのように変えていくべきなの
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Posted by ブクログ
人間初期のライフスタイルや穀物の歴史などについても書かれており、読み物としては面白く、論理的であると思います。これで本当に健康になるなら手軽です。
ただ、様々な本を読んでいると、炭水化物抜きには賛否あります。
脂質過多になり、血液がドロドロになるとか、筋力がおちるとか、眠りの質が落ちるとか。
本書では、炭水化物を昼食で食べると午後眠くなると書いてありますが、他の本では、昼食で脂質が多いと午後眠くなると書かれていました。
大混乱です。
炭水化物の良し悪しや、睡眠時間はどれくらいが適切かなど、書籍によって意見が分かれるものは、本を鵜呑みにせず、個人が自分に合う方法を試行錯誤することが大事なのか