夏井睦のレビュー一覧

  • 傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~
     以前に科学の歴史の本を読んでいて「パラダイムシフト」について、考えさせられることがあった。
     知れば自明のことなのに、過去の知識の積み重ねや、世間の常識などに捕らわれ、なかなか新しいことを認められない。意地ではなくて、人の本能や脳のシステム上、どうしようもないことであると思う。(簡単に言いえば、コ...続きを読む
  • 傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~
    この夏井先生はお医者さまだが、今を生きる人生論までこの本は書いてある。
    なぜ消毒してはいけないかの解説にまで天動説や地動説、さらには地球上で繰り広げられている歴史まで書かれている。

    「パラダイムシフト」は今ある通説のあたらな逆説が大きな原動力となるとまで記載されている。
    我が三男がアトピーを書き壊...続きを読む
  • 傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~
    長らくお決まりとなっている、傷(切り傷擦り傷やけどなどの外傷)は消毒し、乾燥させる治療は間違いで、湿度を保って空気にさらされないようにすることで早く綺麗に痛みもなく治るという湿潤治療に関して、なぜそうなるのかも素人にもわかりやすく解説してある本。
    近頃巷でよく聞く「キズパワーパッド」などがその湿潤治...続きを読む
  • 傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~
    医学は生物学の中でこそ生きてくる。傷ややけどが驚くほど簡単、きれいに治る方法は人間の体からのメッセージに素直だった著者だからこそ発見できたことなのでしょう。個人的に好きなのは化粧(やシャンプーなど)が皮膚に及ぼす影響のところ。美しくありたいというのはだれしも思うところだから。それからぜひ薄毛とか脱毛...続きを読む
  • 傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~
     この本はすごいぞ!
     
     こんな画期的な治療方法を普及させないのは、なにより患者にとって良くない。
     
     しかし医学界の旧態依然とした体質にはあきれるしかない。
     
     脚気治療にオリザニンを発見しながらの森鴎外みたいなお馬鹿医師に邪魔された鈴木梅太郎や、学歴がなかったばかりに学閥に縛られた日本を出...続きを読む
  • 炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~
    もともと自身のダイエット経験から糖質制限には肯定的であった。
    肌が綺麗になる、胃痛がなくなった、朝スッキリ起きれる、むくみがなくなる、二日酔いしない、というのは糖質制限以降、実体験として感じておりこのおかげだったのかと腑に落ちた。
    しかし、フルーツは摂っても害があるようには感じられない。肌が綺麗にな...続きを読む
  • 炭水化物が人類を滅ぼす【最終解答編】~植物vs.ヒトの全人類史~
    炭水化物が人類にとって悪影響を及ぼすことを記した本の続編。

    例によって後半は人類と糖質の歴史で、そっちの方が面白かった。
  • 傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~
    ・2009年発行。著者は医者。
    ・消毒せず乾かさないと傷が治る(外傷の湿潤治療)。キズパワーパッド。白色ワセリンを塗ってラップする。
    ・傷のじゅくじゅくは最強の治療薬。浸出液(=細胞成長因子)を外に逃さない。
    ・情報は共有されてこそ価値がある。
    ・消毒薬はどうやって細菌を殺しているか。破壊のターゲッ...続きを読む
  • 傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~
    え、消毒って、過去の産物なの?
    確かに口内炎って消毒しないけど、化膿したことない。
    筆者は門前仲町の「なついキズとやけどのクリニック」院長であり、創傷被覆材「プラスモイスト」の開発者でもあり、超絶技巧的ピアノ弾きでもあるそうな。
    ワセリン愛好家としてはウンウンと納得できる話多し。
    あと、第11章の「...続きを読む
  • 炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~
    糖質と労働の関係、腸管と共生細菌、食性適応のための形態変化…まではともかく、チューブワームまで出てきた。個人的には面白かったが、化学合成生態系を持ち出すと、話が拡散し過ぎでは…?

    そして、エネルギー源の変化と地球上生命体の進化を考察するVII章は、もう完全に別の話。
    水素仮説を知らなくても、糖質制...続きを読む
  • 傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~
    【要約】
    ・傷口は消毒して乾燥、というこれまでの医学界の常識は誤っている、傷口は消毒せず、湿潤状態で治癒する。

    【ノート】
    ・blog not foundでの紹介
    ・傷に対するケアとして湿潤治療の存在を知るだけでも随分と役に立つが、その理屈に至った著者の過程を教えてもらうのが、また面白い。さらに、...続きを読む
  • 炭水化物が人類を滅ぼす【最終解答編】~植物vs.ヒトの全人類史~
    「糖質制限」について医学的に解説する前半より、その生物のメカニズムから「生命史・人類史」を紐解く後半の方が面白いし、本著の主題である。特に、本来遊動生活をする生物がどのような経緯で定住するようになったかや、ボノボやヒトの性行為が他の哺乳類と異なる意味を持つなど興味深い。
  • 炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~
    バランスの良い食事のいかに根拠のないことか、カロリー表示によるダイエット効果の嘘、わたしたちが日ごろ感じる空腹とは、糖分を欲している身体の禁断症状(麻薬が切れると同じこと)である。などなど・・・実に耳新しいことのオンパレード、久びりに読書の醍醐味を味わった本書である。読書の醍醐味とは:知らない知識を...続きを読む
  • 炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~
    ただのダイエット本かと思いきや、後半怒涛の人類歴史ものになってとても面白く読めた。
    科学ものをもっと読まなければいけないですねー

    あとがきで、もちろん仮説ではあるが、と著者は言っているが「コムギの甘さに人類は驚いたのではないか」という説は結構いい線をいっていると思う。

    まるで、仏像のキラキラ具合...続きを読む
  • 炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~
    糖質制限ダイエット啓発本と見せかけて、ブドウの摂取・消費やカロリーの概念など栄養学の常識に疑問を呈しつつ、生命40億年の「食」の歴史を辿る。巻末の参考文献が良い。
  • 炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~
    タイトルが結論を表してる。そのまま。

    炭水化物は、人にとって、必要な栄養素ではないよ、と。

    厚生労働省(と農林水産省)が提示する日本人の理想的な食生活(1日3食、一汁三菜)は、科学的な根拠のある理想ではなく、あくまで平均的な日本人の食生活きら導き出されたものってことが一番衝撃だった。
  • 傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~
    西洋医学のセオリーからは反しているのかもしれないけれど、一通り読んでみると肯けるような。著者の経験から言われるとぐうの音も出ないというか。
    この本以外にも、最近は石鹸で身体を洗うな!だったり、歯磨き粉+歯ブラシで歯を磨くな!だったり、殺菌する行為そのものに異論が出ているような感じがあります。徐々に科...続きを読む
  • 炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~
    すごい標題。

    ダイエットを期待して手にする本と言うよりは他の糖質制限食に関する本の補完をする内容かも。

    人類の歴史から穀物が、糖質がどのように根付いてきたのか、日本でどのように1日三食と米が根付いてきたかの壮大な著書の物語が描かれています。

    糖は疲労回復が早いが、麻薬性があるとのこと。

    昔か...続きを読む
  • 傷はぜったい消毒するな~生態系としての皮膚の科学~
    本のタイトルは軽い内容だが、内容的に皮膚の構造や痛み、痒み、神経系や生物の話まで多岐に渡り読み応えがある難しい内容であった。
  • 炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学~
    前半の糖質制限の話と後半の人類史の話との差が大きい。
    とりあえず、夕食は炭水化物を抜く方向に。ためしてガッテンも参考にしつつ。
    糖尿病学会への不信感は免れないね。食い扶持がなくなるってのはその通りだと思う。