奥田弘美のレビュー一覧
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おばあちゃんの知恵袋 精神科医の中村恒子さん、書内では89歳のお婆さん先生の本です。亀の甲より年の劫といいますが、年功序列、歳を重ねてきた方の精神論には重みがあるように感じます。もちろん、若くても人生経験が豊かな人の話も面白いのですが、私自身が幼く、同年代の意見に関しては斜に構えて対峙してしまいます。なので、89歳のお婆さん先生の本は私に合っていました。
- メンツとか、ちょっと人よりお金がもらえるとか、そんなことのために自分を犠牲にするのはどうなんやろか。
→メンツとかルックスとか、お金とかにとにかくとらわれています。時間もかなり犠牲にしてきたように思います。もったいない -
Posted by ブクログ
【お疲れ気味】な人におすすめ。恒子先生の人生観を読むと、心が軽くなると思います。
出世や肩書にとらわれず、頑張り過ぎず仕事を続けていくこと。天職みたいなものを探し求めがちですが「大好きじゃなくても長く続けられる仕事」を見つけていけばええと恒子先生は言います。
恒子先生が実際に働いてきた経歴に照らしても説得力がありますが、本書の先生のやさしい関西弁の語りにも心を軽くさせるものがありました。
>人は根本的には、自分一人で生きていかねばなりません。何が起きても、これは自分の人生なんやと主体的に考えること
この言葉が印象的でした。孤独死してナンボみたいに言っていて、死ぬスタイルについてもあっけら -
Posted by ブクログ
ネタバレ医師として70年のキャリアを持つ中村恒子先生の人生が詰まった一冊です。
それは、妻として・母として・医師として・・・駆け抜けた人生。 傍目には、壮絶そう。 でも、悲壮感がない。 戦争あり、夫の酒癖あり・・・なのに。
そこに、魅力を感じます。 また、多くの患者に頼られる精神科医としての顔も見えてきます。
『情っていうのは、一見いいもののように見えますけど、それは見方を変えると他人さんへの執着であって、こちらの身勝手さの証でもあるんですわ。』
『ほとんどの問題は「きっと、なんとかなる!」』
『そんなにすぐに、結果は出ない。
焦るときほど、上や下、過去や未来ではなく、
「今この瞬間」を -
Posted by ブクログ
語り口調ですんなり入ってくる。
「人生、ほどほどでいいのよ」と声をかけてくれているようだった。
職場の人との距離感については勉強になった。
仲が良くなるとつい近づきたくなるけど、それは働いている時間のいい面だけを見て感じていることかもしれない。
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頼まれたことはなるべく断らない。相手の都合を大切にする、そしたら自分の都合も大切にしてもらえる。例:相手にお願いする時は、相手の状況を尋ねる→やってもらえるかな?どう思う?と相手に常に意見や意思を尋ねながら一緒に決める
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理想だけ高くして、あれができない、これができないと悩むよりも、親がニコニコ笑って機嫌よく子供のそばにいてあげる方が、 -
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ネタバレ書店に行く度に気になっていた本です。思い切って読んでよかった。腑に落ちるとはこのことか、と想う事ばかり。
本書の中では、『ふと、40代後半になって、「私はこのままでいいのかな」という不安が湧き上がってきて眠れない』という女性を例に『漠然とした不安』について教えてくれます。
○無意識に他人と自分を比べていないかチェックすること
○自分の人生の不完全なところにばかり目を向けないこと
○不安の根っこを探し、それを解消するような行動をする
彼女の場合は、『老後に一人になってしまう不安』という根っこが見つかり、『一生付き合える親しい友達が欲しい』という答えが見つかりました。そして、友だちに誘われて -
Posted by ブクログ
どんなことでも基本的には自分で決めたことと思うことが大切。そういう自分軸を意識して、周囲から刺激をかけ立てられる欲望に囚われないようにすることで、うまいこと老いていけるんだなぁと思った。
見た目の老化にしても抵抗を感じる人が多い中、アンチエイジングの波に飲まれずに自然体で生きることの良さを語られていた。
また私が一番恐れている「孤独」に対しても、上手に向き合われていた。
今の時代はなんでも便利になり、やりたいことの時間がかからなくなった。だからこそ余った時間が増え、余計なことを考えて寂しくなるのかもしれない。
何かに没頭できれば、孤独を感じることも減るのではないか。
また、人に依存しないこと