陵クミコのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ手芸雑誌編集部でバイトする広睦は、勤め先のパーティーで美形のテディベア作家・奥住と出会う。
男性しか愛せないという性癖と、男性にしては華奢で小柄すぎるという体格がコンプレックスな広睦は今まで、誰とも付き合ったことがない。
そんな広睦を一目見て気に入った奥住は、独特なテンポの会話と、価値観で搦め捕っていく。
体格以外はとても一般的な社会的価値観を持っている広睦は困惑するものの、自分の好みの男から「素敵だ」と言われてくらりとこないはずもなく、結局は奥住に魅了されてしまう。
けれど、奥住から送られてくる衣裳としか思えないような洋服のプレゼントや、自分の給料で食べれる金額を上回る豪華な食事……。
身に余る扱いに当初は困惑していた広睦だったが、奥住に「稼いでいる金額が違うのだから、僕の納得できるようにさせてほしい」と言われ、素直な広睦はそれを受け入れる事にした。
こうやって周囲の不安をよそに誕生したカップルは順調にいっているかのように見えたのだが、広睦の耳にある日、とんでもない噂が入ってくる。
何でも奥住は自分の恋人を、テディベアと同列に思っていると言われてしまうのだ。
確かに考えてみれば、いつも奥住が自分を褒める褒め言葉は「かわいい」だったし、洋服を送られるのもテディベアと同じ。
挙げ句の果てに、自分と同じ名前がつき、奥住から送られた自分と同じ服を着たテディベアが展示されているのを見た広睦は、その噂を事実だと信じ、奥住の元から逃げ出してしまう……
という話でした。
最後は、確かにテディベアに対する愛情はあるけれどもそれに対する愛情と、広睦に対する愛情は違う……という誤解が無事に解けてハッピーエンド。
ちょっとずれた人気テディベア作家×純粋で疑うことを知らない小柄で華奢な編集バイト。
攻めが溺愛系で、受けもそれに対してあまり疑問を持たなかったけれど……というある意味純粋カップルのお話をどうぞ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ弁護士の大澤は、遺産相続専門の弁護士。
母子家庭の家に生まれ、なんとか母親を楽にさせてあげたいと考えて「弁護士」という仕事を選んだけれど、司法修習が終わった直後、母親は末期のガンで帰らぬ人となってしまう。
それ以来、心の芯がぽっきり折れた状態で何をやってもいまいち張り合いがない。
なんとか自分の事務所を住宅街の一角に立ち上げ、食べて行くのに苦労はしなくなったけれど、日々は淡々と過ぎて行くだけだった。
そんな時、戦後最後の大富豪と呼ばれた男の遺産相続に関する問題についての相談を彼の親族から受ける。
それというのも、その大富豪は遺産をすべて「愛人」へ相続させるという遺言を残していたのだった。
当然、親族はそれに納得するはずもなく、なんとか彼に遺産を相続させるのを止めようと大澤へと相談しに来たのだ。
早速、大澤はその「愛人」へと会いに行くが、愛人こと「アズキちゃん」は、露出度の高い服を着たつかみ所のない青年・敦樹だった。
アズキは、敵対関係にあるはずの大澤に無防備に懐いてきて、大澤はそれに戸惑う。
おまけに、アズキは遺産には執着はないようなのだけれど、何か故人との約束があるようで――
という話でした。
アズキと大澤とでは生い立ちに共通点が多く、何となく惹かれ合う……という設定。
正直、法律的なことはよくわからないけれど、ラストのオチでそんなにうまくいくのかな……というところと、私設美術館の収益がいくらくらいになるのかイマイチよくわからないんですけど、それで納得ができるのかなー……という感じ。
まあ、一時の収入よりもこれからも続く収益をとったと思えばいいのかな……というところで納得しないといけないのかな……と。
そんな感じで、実際の法律と比べてよくわからないところは多々あるんですが。
物語のあらすじとしては、よくわからない青年に振り回される心に傷を持つお堅い弁護士様という感じでしょうか。
アズキのぶっ飛びっぷりは、格好だけは相当なところがありますが、そんなに言うほど気になりませんでした。
でもちょっと頭の弱い受けが苦手な人は苦手かもしれません。 -
Posted by ブクログ
愛人ものの、甘めでシリアスなストーリーです。さらっと読むのには好都合。
大学院生の透里は、母親の入院がきっかけで預金が底をついていることを知り途方にくれてしまいます。
仕方なく透里は、母親の入院費や家賃を工面するために恥を忍んで、かつて1年だけ家族として暮らした敷島家の息子である海里の元へ会いに行くのですが。
透里の母親に問題あり、なんですよね。透里の母親と海里の父親は子連れ再婚同士だったのですが、1年ほどで母親は勝手に透里と二人で家を出てしまうのです。幼い海里はわけもわからずついて行きたいと言うのですが、騙されるような形で置き去りにされてしまいます。
そのことを後悔して後ろめたく思っている「兄」と、多分まだ引きずっているはずの「弟」
大人になった今も、そのわだかまりが二人の間に溝をつくっているわけなんです。とは言うものの、このストーリーのシリアスなんだけどアホらしくなってしまうくらいラブ満載。
視点が透里からというのがくせ者ですね。透里は苦労知らずで育てられたようで、かなり流され系で、恋愛に関してもオクテ。
だから、海里への接し方もとても不器用です。彼が自分のことをものすごく憎んでいると思い込んでいたりして、一生懸命愛人やってしまうところが、いじらしいし、かわいかったりします。
透里が想っているより、ずっと海里の方が想っているのがみえみえなんですが、そのことに透里がまるで気付いていない…という王道パターンです。
嫌いじゃないので、先が読めてしまってもつい読んでしまいます…
ちゃんと海里視点のショートも収録されているので、納得できてかゆいところに手が届いていました。
もうひとつのショートも王道イチャラブで、ごちそうさま!としか言いようがなかった…
突っ込みどころはいろいろあったけど、甘さを楽しむだけならまあこんなもんかな、と許容できました。
ただ、もう少しヒネリが欲しかった気もします。 -
Posted by ブクログ
ラブストーリーで会いましょう のスピンオフらしいが そちらは未読。
攻め:滝村
受け:森尾実
犬猿の中だと敵対していた先輩滝村から眼鏡を取った顔が美人と口説かれ続けてる森尾。
一度付き合えば気が済むだろうと応じた誘いの食事でお酒に酔った勢いで記憶のないまま抱かれてしまい…。
一夜の過ちの後の展開にビックリ。森尾が責任を取って欲しいと滝村に迫り、付き合うことに。
しかも普通に付き合うのではなく、滝村が女性といいムードになった頃迎えに来てとアッシー代わりに電話が。
でも、それでも険悪な雰囲気になりながらも何故か付き合いは続いていき。
まさにいつになったら「ラブストーリーに?」とタイトル通りな展開でした。
視点が受け攻め変わるのが若干読みづらい感じだったけど、概ね、柔らかい優しい作品だったと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ過去の苦い経験から恋愛にすっかり臆病になってしまった奥手の年上受ときれい系年下ワンコのお話。
相変わらずこの作家さんは一定の安定感があるな~と思う。
でも年下のしかもワンコ攻っていうのは結構めずらしいのかも。月村さんにしてはエロ多めでした。しかも妙なテンション(笑)
公務員時代に同僚の心ない仕打ちでゲイだとバラされたことに深く傷つき、漫画家として再出発した志方は人との関わりを絶ち、ひっそりと引きこもり生活を続けている。
人懐っこい隣人の大学生玲央から思いがけず好意を寄せられても疑心暗鬼でネガティブな思考は止められない。
玲央からの突然の告白にパニックになった志方は、自己防衛本能からドS女王様の襲い受に豹変。
この変な女王様っぷりが妙におもしろかった。色々そりゃあ無茶っしょっていうツッコミどころもありながら、コメディとしてはなかなか楽しめた。
最後はちゃんとネタばらしして、かわいい奥手の年上美人さんがかっこいいワンコに思う存分可愛がられるっていう甘やかなエンディングでそれなりに満足☆