神田茜のレビュー一覧
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三浦しをんさん激賞と聞いて、どれどれと読んだ本書、いやあ良かったです。もともと芸人ものは好きな上に「女子芸人」だものね、これは買いです。
神田さんは講談師だそうなので、もっと実生活に近いものかと勝手に思っていたけれど、読んでみたら漫談家の女子を主人公にした小説だった。とはいっても、このコトリちゃんの喜びや悩みは当然作者の体験に裏打ちされているわけで、そこらへんが胸にしみる。
「女子」ならではの苦労や葛藤が「ああ、そうだろうなあ」とその世界を知らない身にもよく伝わってくる。なのに、ドロドロしていない。そこがいい。もっと「濃い」話の方が小説としての評価は高いのかもしれない。正直もう少しつっこん -
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神田茜さん 初読みです。
七色の色がタイトルに入った7篇の連作短編集
ポップな装丁が可愛くて目を惹きました。
PTAの話なのでお堅い内容かと思いきや、個性あふれるPTAメンバーにロックミュージシャンを絡めてのかなりコメディ色の高いストーリーになっていて何度も噴出しました。
主人公や姑のネーミングから始まり、ロックミュージシャンの歌う歌詞だったり笑えるツボがあちこちに存在しており終盤に向けて、謎解き要素もあってどんどん面白くなって行きました。
PTAあるある、主婦の癒しあるあるなども満載で読後感も楽しい1冊でした。
ちなみにこの物語に登場するロックミュージシャンの「ふじまさき」ですが数十 -
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言葉の言い間違いや読み間違いに悩みを抱える中学二年生の翔。
学校では、学校、家、人間関係、様々なものに生きづらさを覚える翔。なぜだろう。学習障害と呼ばれる特性に周囲が理解をしていないからこその苦しみもあるだろう。反面に、障害なんだからしょうがない、という本人の気持ちを飛び越えるような理解や共感からの苦しみもあるだろう。
障害という特性は消せない。けど、障害がその人の全てではない。
じゃあ何%くらいを占めるのか、どのくらいの配慮が適切なのか、正解はわからない。
翔が進路を決めるとき。社会に出るための訓練ができる学校を選択肢の1つとするとき。
「もう少し時間がほしい。あと3年間だけでいいから考えた -
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イケメンマジシャンのユウトに一目ぼれしたことから冴えない三十路OL・印子の人生が変わる。「オレンジシルク」改題。
冒頭から主人公が「友達」のキヨミとやらの容姿をボロクソに形容し、おまけに先にキヨミに彼氏ができて現実を受け入れない感じとか、好感が持てないまま読んでました。
あんまり主人公は応援したくなるキャラクターじゃないけど、まわりのキャラは好感あったなぁ 支店長とか天鈴姐さんとか。
最高の両片想い小説なんて本の説明には書かれてますが、恋愛ものと思って読むとあんまりすっきりしない感。自分的には。恋愛小説と言うより印子の変わっていく様を描いた物語って感じです。