神田茜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
若い女性の中に存在するいくつもの人格、多重性人格障害をめぐるストーリー。
最初、読み始めた時は、高校を卒業し地方から東京の服飾デザイン学校へ入学した二人の少女の話かと思った。一人は引っ込み思案で、何をするにもおどおどと他人の目を気にする小林千絵。
そしてもう一人は、大胆で独特の芸術的色彩感覚と行動的なファッション感覚を持つモス。ところが、次第にこの二人は一人の人格の中に存在する同じ人物の相反するキャラクターであることが分かり愕然とする。
こうした二人(?)のやり取りと、やがていくつかの複合的な事件で服飾デザイン学校を飛び出した千絵のその後の行方をめぐってドラマが展開していく、、、そして、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ臆病でマイナス思考、殻に閉じこもりがちな千絵。明朗で超ポジティブ、才気煥発な人気者のモス。ふたりは、実は一人だった。幼少期に心に大きな傷を受け、それから逃れるために、いくつかの人格が現れる。
この作品では個々人格の記憶が曖昧というか、記憶違いをしていて、記憶が二転三転としている。これまで、目にしたことのある多重人格を扱う作品では、その個々の記憶は明確だったと思うが、本当のところはどういうものなのだろう?
女医もまた精神を病んでいるが、やはり幼い頃の経験をひきずっているのである。
この二人は、経済的に裕福で、今では、周りの人も友好的で、自身の精神的な成長もあり、いい方向へ向かっていったが、同じよ