香月日輪のレビュー一覧
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“「あいつらは、何に祟られてるんだ?」
雅弥が、話を元に戻した。
エスペロスが、大きな青い瞳をくりんと動かす。
「あの子らにまとわりついていたのは、猫の塊」
「塊!?」
「ぐちゃぐちゃの猫の肉の塊を、あの子らは毛皮のコートを着てるみたいに纏ってたよ」
龍神たちは、目を剥いた。
「げ......」
「で、そのぐちゃぐちゃで血だらけの肉の塊の中から、猫の頭が何匹も出てて、それがギャーギャー鳴いてるの」
「わー、やめてくれ!気持ち悪い!」
信久が悲鳴を上げた。
「あれは、妖怪とかじゃない。目的をもってあの子らに憑いてる。発しているのは、暗〜い、負の波動だったよ」”
料理の描写が毎回おいしそうで堪らん。
自分が気持ち悪くてどうにかしたくて。
それは他人を助ける事になるけど別にその他人のためじゃない。
だったらしていいの?
難しいねー。
“重ねたパンケーキに、フルーツとオムレツとソーセージとサーモンと海老とサラダを載せ、その上にバニラアイスクリームを載せ、さらにその上からメープルシロップと苺ジャムをかけた、スペシャル・パンケーキ・ア・ラ・モードが、晶子の前に出された。エスペロスは、仕上げに、重ねた具のてっぺんにホイップクリームを捻り出し、その上に真っ赤なサクランボをちょんと載せた。まるでオモチャのように可愛かった。
「ふぅわぁあああ〜〜、すご〜〜い!すごいよ〜〜、こんなの見たことないよ〜」
「フルーツと海老とアイスクリーム?って思うけど、合うんだ〜、コレが」
エスペロスは、バニラ・カラメルでたっぷりにミルクティーを作った。
「んん!美味しい!すごく美味しいよ!キャロリーナ!甘いのとしょっぱいのが混ざり合って、すごく美味しい!」
晶子は、大感激した。こんな、一種ふざけた料理は、家ではまず食べられない。
和人も雅弥も、それぞれに具をアレンジしてパンケーキに載せた。
「うわ!サーモン美味しい......!」
和人も感激。ほんのり甘いパンケーキと塩気のものが、絶妙に美味かった。オムレツとアイスクリームの組み合わせにチャレンジするのも楽しかった。
「も〜〜、ご飯を食べてるんだかデザートを食べてるんだかわかんないー。でも、楽し——!!』
食堂に、大きな笑い声が満ちた。” -
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ネタバレ「復讐しても死者は戻らないって、確かにそれは正しいかもしれないけど、それじゃ、当事者の怒りや悲しみをどうすればいいの?て思いますよね。それは時間が解決するとか、他人が軽々しく言うな、ですよ」
内容紹介です。
莫大な力を秘めた「聖魔の魂」と魔女の恐ろしい陰謀。ララとバビロンはついに、天使の力を借りることがその危機を打ち砕く鍵と知る。しかし一行の前に、不思議な男たちが現れて……。
上記の台詞、確かにその通りなんですよね。
大切な人が奪われたら復讐したいと思って何が悪い。
実際に復讐して何が悪い。
それは確かに正論なんです。
そして、復讐しても死者は戻って来ない。というのもまた正論なんですよ。
だからこそ、真っ向から対立するんですよねー。
ま、そも「因果応報」とか「復讐」とかは、この物語世界だからこそ言えることであって、実際には言えませんから。って当たり前か。
ついにペルソナ僧(元)の二人組が登場です。
こんなにはっきりと『エリュ・シオン』時の語り部がいるのに、記憶というのは風化していくものなんですね。
いや、この二人が語り部になったかどうかは知りませんが。
そして仲間が増えました。
予想はしていましたが。
そしてどうして香月作品内には微妙な江戸っ子なのか廓言葉なのかよくわからない言葉を操る人が出てくるんでしょうねぇ。
もう少し、使う言語にまで気を使ってほしい気がします。
「言葉」に重みをおくお話を書かれているのに「言語」にはほぼ意識が行っていない。
それが少し残念です。 -
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ネタバレ「わしらは……勝てると信じて挑むだけです」
内容紹介です。
用心棒バビロン、科学の申し子の青年ナージス、魔女に狙われる赤ん坊テジャ。そんな風変わりな仲間とともに王家の謎を解く旅を続ける王女ララは、道中の村で会った少女たちと初めての友情を育む。
出たー出てきたー。
香月作品には必ず出てくる(『魔法の塔』には出てこないな…。おじいちゃんがその位置づけなんだろうけど)かっこいいオトコ。
何かを悟っていて、武術にも秀でていて、そして何よりも年齢不詳!
挿絵見る限りじゃイイオトコじゃないけどな。
ただのおっさんにしか見えないけどな。
偶然出会った女の子たちとララが話しているシーンがあるんですが、やはり恋バナなのか。
女の子が寄り集まったら、その話題しかないのか!
それにララとバビロンの関係って恋というより既に愛じゃないんですかね。
しかも超ド級の。
この中で出会った少女が「賢者って何する人?」みたいな心の声があって、それに激しく同感。
よく賢者って出てきますけど、いまいちよく何がどうなって賢者なのか。
そも自分から名乗れませんよね?賢者なんて。
そして「賢者」と呼ばれることを許容するんですか?
それってどうなのかなーと思います。
話の筋にはまったくもって関係ありませんが。
そしてバビロンの言う「バカ賢者」(表記はちょっとテキトー)に吹き出しました。
不思議な響きだ…。
次の巻が楽しみです。 -
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ネタバレ「許せよ、キエト。そなたの不幸で自分の幸福を思う罪深さを……。どうか許してほしい」
内容紹介です。
魔女の狙いは聖なる魂!
500年の血塗られた王家の歴史。その最後の血をひく王女ララ。王家初代に何が起こったのか?
ララを狙う魔女の陰謀。滅亡した王家の恐ろしい歴史。呪いの謎を解くためにララとバビロンは旅立つ。道中に出会ったのは与えられた運命に誠実に生きるさまざまな人たちだった。
うーん。内容は薄い。が、おもしろい。
他の香月作品みたいに、鼻につく人が出てこないんですよね。
ララは結構達観してるところあるけれど、これは教育の故であり境遇の故ですからね。
仕方ない。
上記の台詞なんて、10歳の女の子が言う台詞か!?って思っちゃいますよね。
人ってどうしたって自分よりも不幸な人見ると、ほっとしちゃうものです。
キエトって自分が愚かだったゆえに、周りを不幸にしたことを自覚し、死に至る病に苦しみながら巡礼している人なんですが、自分の愚かさを自覚出来る人って、たぶんそれが出来ない人の何倍も過酷な運命を生きなければならなくなってしまうんでしょうね。
どっちがいいんでしょう。
己の愚かさと過ちを自覚し苦しむ人生と、自覚出来ず表面上幸せに暮らせる人生。
うん。こう書くと迷うことなく後者だな。
ゲームなんてほぼしないので、良くわからないんですが、RPGっぽい?のかな。
一つの目的地に着くと、次の目的地を示される。
その旅路の中で成長していく。
みたいな感じ。
とりあえず、次の巻が楽しみです。 -
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3.5ぐらいすかね。面白い。てつしの兄上院の竜登場。ネーミングが渋いのはなんか…なんでですか?w 中学生とは思えない大人ぶりに脱帽。どうしたら14やそこらであんなになれるんでしょうかw かっこいーと中学生に憧れる自分w 小夜子の話がなかなか怖かったですね。。悲恋の物語とも言えますが。でも生首の絵とかね…怖い以外のなにものでもないですよ、マジで。いいタイミングで地震が来て、一瞬本気でびびったのは内緒ですw でも全体的に、オヤジが情報を出してくるタイミングが謎で、イマイチ話に夢中になれない何かがあるんですよね。面白いけど。あとてつたちの反応が斜め上過ぎる時もあります。原作の方が面白いのかも…?この辺の話からままならないこともある話がはじまりましたねー。
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こ…こわー!w 少年たちが大活躍のすっきりさわやか話かと思いきや、最後の一話が…!w いたずらっ子三人はでも確かにかわいいです。なかなかやんちゃな感じといい、まっすぐな感じといい、良いですね。まあ最初の話からして若干後味が悪くもあったんですけど。富田さんの話は怖すぎる。。まあ奥さんの自業自得ですけどね。因果といえば因果か。地獄堂のオヤジがあれな感じですけど、てつは自分の道を間違えない感じがするからいいかーと思ったりして。でもやっぱりちょっと話が若干後味悪い気がします。てつの反応もちょっと複雑な心境にさせられますよねー。という1巻でした。
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ネタバレ「生きてゆく。その日一日一日を」
内容紹介です。
奇跡か宿命か??。伝説の聖少女将軍(ファンム・アレース)を思わせる王女ララと用心棒の剣士バビロン。運命に導かれた2人のドラマが始まる!
革命で国が崩壊し、王女ララは亡き母の故郷をめざす。ララの命を狙う追っ手の目的は?バビロンの出生の秘密とは?貧しい村人たちの未来は?どんな状況でも力強く明るく生きぬこうとする者たちへの賛歌!
香月日輪らしい作品と云っていいかもしれない。
傭兵稼業をしているバビロンとなんかいろいろ背負っちゃってるララ。
バビロンがララに言う、「生きるのも死ぬのも一緒」って言葉が重いなぁ。
頼ってはならないと自分自身を厳しく戒める子供を、間近で見ちゃったら手を差し伸べたくなりますよね。
そしてそれを自分の宿命だと言い切るバビロンに乾杯。
たぶん、バビロンも淋しかったんだと思います。
一人きりの生というものは、有限である私には想像もつかないけれど、やっぱり飽きてしまうし、辛いものなんでしょう。
だからきっと、この二人の出会いは、ララだけではなくバビロンすらも救ったんだと思います。
微妙に『エルシオン』と設定が被ります。
同じ世界観?もうあんまり『エルシオン』を覚えてないから何とも言えませんが。
今回も白魔道士バビロンが関わってる感じ。
これから先のお話がどのように続くのかちょっと楽しみでもあります。 -
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「僕とおじちゃんと魔法の塔」2巻です。
1巻の後書きで続き物で書くつもりではなく、完結しちゃった。
とあったので、どうするのかと思いましたが、
読んでみるとあまり違和感なく読めました。
ロンゲになってたのはちょっとショックですが・・・。
そして新キャラ登場です。
1巻に比べよりファンタジー要素が増えましたね。
テンポよく読めて良いのですが、
お金についてのところではちょっと「?」って感じました。
政治家の裏金なら何に使ってもいいの?
使い方も家具500万ってどうなの?って感じました。
あと妹と弟、心変わりが・・・。
こうなるまでのところも出来ればちゃんと書いて欲しかった。
でも、おじいちゃんの五感が戻って
龍神を抱っこして「重い」っていうシーンにほろっとしました。
次巻は本格的な高校生活編かな。
他のしみです。 -
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“「張り合う必要などない」
と、秀士郎は軽く言った。
「どういう意味?」
「相手は天才だぞ。凡人が束になっても敵うものか。それを早く悟り、アレは特別だからと、己の世界から除外してしまえばいいのだ」
「……おじいちゃんの周りには、天才が何人かいたんだよね」
「おお。とても凡人にゃ理解できん奴らばかりだったぞ」
秀士郎は面白そうに笑った。江角もその天才の一人だったのだ。
「コーコーセーに、そんな切り替えができればいいけどね」
「それができる奴が、真にかしこい奴なのョ。それができないよな頭でっかちのプライドの塊なんざ、今のうちに頭を打っておけばいいのだ。いいチャンスじゃ」”
仲間が増えた。
エスペロスが結構面白い。
魔女である彼女の嫉妬などの人間の感情に対する考えとか、結構深いかも。
“龍神がオムレツを作る間に、信久は湯を沸かし、人数分のコーヒーを淹れてゆく。エスペロスはパンを切り、トースターに入れ、バターやジャムを用意した。実にテキパキと動くその様子を、雅弥は呆然と眺めていた。
「わしらには想像も及ばん力を持っとる上級魔女だが、すっかり人間の生活にハマっとってな。人間ぶりっこが楽しくて仕方ないのョ」
秀士郎が静かに言った。
「魔女と……幽霊が……人間と同居」
「世界は存外に広いもンでの」
ニヤリと笑った秀士郎に、雅弥の心臓がまた跳ね上がった。その言葉に、胸を貫かれたような気がした。
「なるほど、ここは特殊な場所かもしれんが、“日常”の隣にあることは確かだ。お前の知っている日常の中に、まだまだこんな場所が存在し、そこにはわしらのようなモンがおるのだろう。多くの人間はそのことを一生知ることもないが、龍神や信久のような者は、そこに交わることができる。実はわしも、その交わった者の一人だ。なぜわしらは、このもう一つの世界と交わるにいたったか……それはわからん。魔女にさえな。一言で言ってしまえば“縁”だろう」
「……」
「世界は広く、また一つでもない。そして、お前はまだ若い、雅弥よ。人生とは、どこでどうなるかわからんものだ。顔を上げろ。面白いものを見逃してしまうぞ」
秀士郎の黒い瞳に、雅弥は吸い込まれそうになった。握った拳に、知らず知らず力がこもった。”