高橋睦郎のレビュー一覧
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読み下し文のルビの振り方が美しい。
例えば『涙』を「なんだ」『汝』を「なれ」と読ませる。
それぞれ「なみだ」「なんじ」と読んだのでは音の響きがまるで違う。
漢詩とともに日本語の美しさも教えてくれる。
↓ いつか使ってみたい言葉
・玲瓏(もゆらか)
・残んの月
・花の如き人
・花をながむるの人
・自...続きを読むPosted by ブクログ -
百人一首を詩人が独自の解釈で読み直す。静岡新聞の連載コラムが書籍化された異色の百人一首論。
中学生の子供の正月の行事。百人一首を暗記して大会。映画「ちはやふる」のように、日本独自の風物詩として続く。子供の頃を思い出しつつ、本棚から積ん読本を取り出し少しづつ読み返してみた。
本書は、教科書的な内容...続きを読むPosted by ブクログ -
見開き2ページに歌と作者、そして意訳とその歌の背景や作者の生涯についてが書かれている。
この本の特色は、なんといっても意訳の部分。
教科書で習ったものとは多分全然違う解釈の歌が多い。
歌に詠まれているものだけを見てもわからない。
そこには恋愛模様だけではなく、歴史との対話あり、今現在の政争の顛末あ...続きを読むPosted by ブクログ -
選者定家を第二の作者、自らを第三の作者とし、明治以降の海外の詩歌など多くの知見も援用して、
「後読み」によりこの詞花集を読み解いていこうというもの。
百首の現代語訳は、詞書や出典元の勅撰集の配列などを参照にした詳しく行き届いたもの。
個々の解釈では、詩人らしい深読みが多く、踏み外しであってもまた興...続きを読むPosted by ブクログ -
稀代のアンソロジスト定家、王朝を葬る。日本の詩歌の根本原理は恋にある。その詩歌を統べるのは天皇である。
「ものをつくる人間、表現する人間が中流意識なんか持ったらおしまいです。」Posted by ブクログ -
百人一首について、お勉強のために読む。
ひとつひとつの歌について、著者なりの丁寧な「読み」がされており、歌の解釈は本当に多種多様だな、と思った。
時には「うがちすぎでは?」と思うような読みもあったものの、表面的な読みだけではなく、当時の政治的背景を透かして見せたり、作者の生涯にしっくり照らしあわ...続きを読むPosted by ブクログ -
『201201 詩歌強化月刊』
訳文のルビが斬新で日本語としても美しい。
ただし訳文にまた訳が必要。
個人的には白文を載せて欲しかったのと、作者のことより文法上の解説が読みたかった。Posted by ブクログ -
[ 内容 ]
『小倉百人一首』は、万葉時代から新古今時代まで五百年余に作られた和歌から精選された名歌集だが、そののち、古代から当代までを通覧してのアンソロジーは普及しなかった。
そのことはわが国の詩歌の中心が短歌から連歌、俳諧へと移っていったことと無縁ではない。
本書は『古事記』から現代俳句まで、旋...続きを読むPosted by ブクログ -
代表的な漢詩から一部を取り出して書き下し、説明を加えて解説しています。
中国の漢詩が六十首。日本の漢詩が四十首。ルビには現代仮名遣いを用いているので、漢詩に慣れていない方におすすめできます。Posted by ブクログ