福田ますみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
学校現場で働く身として、「いじめは絶対に許さない」ということは基本方針であるし、いかなる例外もあってはなりません。
しかし、生徒間のトラブルはどのような学校でも起こりえますし、教師も人間である以上、相性の合う・合わないということも皆無ではありません。
人間関係のトラブルは「ありうる」という想定の下で、わずかなきっかけを見逃さずに初動を行い、真摯に対応を重ねてゆくことこそが解決への唯一の道筋なのだと改めて感じます。
しかしながら、いじめをはじめとする人間関係のトラブルから自死する生徒がいることも事実ですし、そのなかで学校としての対応に失敗したことが最悪の結果を招いてしまった事例があることもまた -
Posted by ブクログ
学校側当事者たちのの毅然とした態度は、
もしも週刊誌やTVワイドショー(の第一報)だけが
情報源だったら開き直り、逆切れ、隠ぺい(の団結)
を感じてしまうかもしれない。
この自殺について母親の主張やその弁護士の主張は、
ある立場からすると正しいのかもしれないし、
一方当事者が発信してそれしか知らないと、
それが真実であるように思える。
そこには認めさせない・妨げる見えない圧力、
地域・社会の閉塞、団結があるのではないか、
知られざる隠された・裏の世界があるのではないか
と疑ってしまう。
でも、毅然とした態度には理由があるでは、と
報道に接して一瞬して感じた正義を、
疑う必要がある様だ。
疑う -
Posted by ブクログ
ソ連時代は過去のもの、とぼんやり考えていたことが間違いであることを痛感させられます。
正しくあるべき、市民の安全を守るための権力が、もっと大きな権力の下で恣意的に行動したらどんなことになるか、この本を読めば想像することができるでしょう。怖くならない人はいないと思います。
サミットの警備も、種々の「警戒」活動にしても、自分がその標的になるとは思わないから警察官の姿が「安心」につながります。でも、いわれのない罪で自分が対象になりうると考えたら、景色は一変して、不安と疑心が体を覆うことは避けられないはずです。
こんな題材に切り込んで著者は大丈夫なのだろうか、と思わずにはいられません。 -
Posted by ブクログ
ロシアという国が持つもう一つの姿が浮き彫りになっているような本でした。真実を告げようとするジャーナリストやその媒体は『何者かによって』文字通り『抹殺』されていく。そんな恐ろしさで身の毛がよだちました。
恐ろしい…。僕はこの本のページをめくりながら何度もそうつぶやいてしまいました。ロシアでは新聞やテレビなどで、現政権やプーチン氏を批判した際には、何らかの形。具体的にいうと 白昼街中でカラシニコフで文字通り『蜂の巣』になるまで射殺された者、放射性物資を密かに飲まされ衰弱の果てに命を落とした者、自宅前で撲殺された者......。 などなど、恐ろしい最期を遂げる中で(もちろん政府は関与を否定) 「ノ