福田ますみのレビュー一覧
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購入済み
「でっちあげ」と同様に、一度の謝罪から次々に要求が過激化しヒートアップしていった事例だったため、淡々と事実を書き、人物の発言の矛盾があれば端的に指摘する文章が読みやすくてよかった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ「でっちあげ」のときも思ったけれど、なぜちょっと調べればわかるようなことをロクに調べもせず、”被害者”の言う事を鵜呑みにし、どーんと記者会見やって裁判起こしまう弁護士が存在するのだろう…。まだ途中で「おかしい」と思って訴えを取り下げるならいいけど、引っ込みがつかないのかそのまま突っ走って裁判に負ける。同じことを検察がやったら彼らはこう言うだろう。「片方の証言だけを信じ、証拠も不十分なのに起訴した。怠慢だ!結果ありきの捜査による不当な起訴だ!冤罪だ‼」ってね。この弁護士が同じ口で「人権擁護」だの「冤罪撲滅」だの言うのかと思うと…。「お前が言うな」で済まないんだよ!弁護士が冤罪生んでるようじゃねぇ
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Posted by ブクログ
いじめ問題が報じられる時、マスコミはいじめられた側が真実の前提で報道するし、受け取る側も「いじめ」有りきで受け止める。
学校が真摯に対応して調査結果を公表しても「しょせん身内のかばい合い」と世間は学校側を非難し、現在では加害者とされた側をネットで特定し、執拗な攻撃を加える。
でも、新聞や週刊誌のセンセーショナルな見出しの記事が本当に真実を述べているのだろうか?
一人のモンスターマザーに翻弄される教員や部活仲間たち。
母親から逃げようと行動を起こしても、捕らえられ最終的に死を選んだ少年。
その息子の死を学校の責任とし新聞社にリークする母親。
その母親の言葉のみ信じ、学校側の発表を嘘と決めつけ -
Posted by ブクログ
いじめがこの世の中にあることは残念ながら嘘ではないだろう。しかし、こういう保護者がいるのもまた真実なのだ。私は教員の立場でこの本を読んだ。だからと言って全てこのような事件を疑えとは思わない。でもこのような事件が報道され、学校が教師が責任を問われるたび胸が痛む。それは生徒のために全力で愛情を注いでいる人がほとんどだし、いじめが起こらない環境作りをしている教員がほとんどだと信じているからだ。そして、子どもに愛情を注がず、自分の方が大切な保護者がいることも知っているからだ。教員、保護者、また地域がしっかり連携して子どもを守らねばと改めて感じさせられた本だった。また、マスコミやネット情報にすぐに流され
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Posted by ブクログ
2005年長野県の丸子実業高校バレーボール部に所属する高校生が自殺する事件がありました。その原因をめぐり、生徒の母親と学校側(校長、担任、部顧問他)、教育委員会、バレーボール部員の保護者間で訴訟が繰り広げられたのですが、その経緯を追ったノンフィクションです。
本書によれば、自殺に先立つ生徒の不登校に対しては学校側、教育委員会ともに懸命にこの生徒が登校できるように配慮していますし、バレーボール部の部員達も生徒の登校をずっと待ち望んでいたのです。生徒の母親は「いじめが原因だ」と一貫して主張していますが、学校関係者や部関係者の誰にヒアリンをしても「いじめ」と判断されるような事実はなく、自殺した生徒自 -
Posted by ブクログ
何年か前に読んで衝撃を受けた「でっちあげ」が、書店店頭にずらりと並んでいて・・・新刊でもないのに、なぜ今頃?今更ながらドキュメンタリー番組でも作られるか、それをモデルに映画化でもされるとか?
・・・・と訝しんでみたところ、すぐ隣に本書が平積みされているのを見つけた。
(なるほど、著者の新作が文庫化されたのを機にした増刷キャンペーンか)
ということで、即、購入。
同時進行でのんびりと2冊の小説を読んでいる最中だったにも関わらず、それら読みかけの2冊を脇に追いやっての一気読み。
その名の通り「モンスター」な母親の為してきた所業の数々と、それに敢然と立ち向かった学校関係者、弁護士、そして亡くな -
Posted by ブクログ
HONZだったか、本の雑誌のランキングだったか、そのあたりからピックアップしたもの。今回の文庫化に伴い入手。内容はタイトルからうかがい知れるようなものだけど、まあ胸糞悪いこと。一番感心したのは、さすがエリートバレー部のメンバーっていうか、年頃の高校生が、奇天烈おばさんに対して、声を荒げたり、何なら直接的報復に打って出なかったこと。ここまでいくと本物の化け物だけど、おそらく相手を見て、反撃には合わないだろうっていう確信のもと、安全圏からの物言いが堪らなく不快。最終的に、当然というか、まあ妥当な判決を見たとはいえ、そのために失われた時間や気持ちは戻ってこない。不運だったと嘆くしかない現状。まともな
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Posted by ブクログ
いやこれはそこらのホラーより怖いで。
病的な虚言癖の人っているけど、こんなことにまで発展するんやっていう…
”被害者”を援助する”善良な人々”が、正義感をたぎらせて集団でひとりの男性教師を追い込んでいく。悪だと決めつけた相手には何をやってもいいし、何を言ってもいい、だって悪いことをしたんだから、という態度はSNSでもよく見られる。真偽もわからない断片的な情報でよくそんなにも過激な発言ができるなと驚くし、メディアの煽動がなくても人って声が大きい方に流れて行くものだよなあ。
ヴィクトール・フランクル「夜と霧」の一節を思い出したので自戒も込めて記したい。アウシュビッツ強制収容所から解放された仲間が -
Posted by ブクログ
ネタバレ映画予告で知ったこちら!
最近個人的にネトフリとかのサブスク系でドキュメンタリーばかりみていたので、こちらも実話らしいと聞いてずっと気になってました。
内容としてはタイトル通り、小学校の先生が生徒のいじめを「でっちあげ」られてしまうお話。原告が生徒と両親 vs 被告が先生と学校側、で進む民事裁判を通して徐々に何が起こったかが明らかになっていきます。
何が怖いって、結局主人公(先生)を除いた主要人物たちが、実際のところはそれぞれどんな思惑でこんな行動を取ったのかがもやっとしてるところ。
・問題行動を起こしてしまった子供が、両親につい嘘をついてしまった事がそもそもの事の発端なのか?
・も