【感想・ネタバレ】モンスターマザー―長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い―(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ 2021年03月04日

この母親が裁判を起こしてまで得たかった物は一体何なのか?

母親に後悔や息子への懺悔と言う気持ちはないのか?

これ程まで誰かを攻撃する多大な時間があったならば、息子たちと楽しい時を過ごそうとは考えなかったのか?

理不尽過ぎる戦いで学校長始め、担任、バレー部の顧問、部員たち、事件の当事者達は...続きを読むどんなにか辛く長い日々だったかと思います。

次男には無事に成長して欲しいと願わずにはいられません。

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同時期、御代田に居ました

2020年10月18日

よくぞ書いて下さった、という感じです。
親がセカンドハウスとして御代田に家を持っていたので、当時御代田に居ました。
例の家から女性のヒステリックな怒鳴り声が響き、ビックリしたのを覚えています。
近所の人に聞くと「あそこはお母さんがちょっとね…」と不安そうな顔をしていました。
児童相談所に通報...続きを読むしなくて良いのですかときくと、

「息子さんが自分で児童相談所に助けを求めて電話したって。
県レベルで行政が助けようとしてるから大丈夫だと思うよ」
という返事で安心しましたが、その後息子さんが自殺。

テレビの報道でなぜか「イジメが原因」と言われており
「えっ、虐◯じゃないの!?」と驚きました。
彼が出したSOSの内容は
「母親の虐待から助けて欲しい」だったはず。

バレー部の子達は濡れ衣を着せられたのだ、という情報は
早くから回っていました。
ネットでいつまでも叩かれるバレー部の子供達を見るたびに
気の毒で恐ろしく、もし我が家がこんな事件に巻き込まれたらどうしよう?
と震えが来るほどでした。

ネットで子供達を誹謗中傷していたのは、このモンスターマザー本人でした。
監督の奥様のことまで性的な内容の誹謗中傷をしており
明らかにマトモじゃないと思いました。
マスコミも取材した時、既に彼女の異常性に気付いていたのでは
ないかと思うのですが、なぜあんな事が罷り通ったのか
本当に恐ろしい気持ちで一杯です。

そしてこの本で詳細を知りましたが、本当に自殺だったのかも
疑わしい面があります。
息子さんのご冥福をお祈りいたします。

裁判に勝訴しても尚、部活メンバーはネットで叩かれ続けています。
無実の彼らが叩かれているところを見たら、どうか
「それは違う」と反論してあげて下さい。
彼らは少年が帰りたがっていた、大切な仲間達なのです。

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購入済み

2020年09月21日

「でっちあげ」と同様に、一度の謝罪から次々に要求が過激化しヒートアップしていった事例だったため、淡々と事実を書き、人物の発言の矛盾があれば端的に指摘する文章が読みやすくてよかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年03月13日

まさに「悪魔の証明」。
部活でのいじめ自殺と思われた生徒。
残された母親は人権派弁護士を引き連れ県議会や新聞社を巻き込み学校側との裁判にまで発展するが、母親こそがとんでもないモンスターだった。
ろくに資料も確認せず母親を信じ込んだ弁護士とマスコミ、報道を鵜呑みにする有象無象とのあまりにも長い闘いを描...続きを読むく。

ゾッとしたのは母親側の弁護士が旧知で実績のあるライターに有利な記事を書かせていた箇所。
ただ、母親側の書面に誤記が多く、あげく弁護士の懲戒請求には少し笑ってしまった。

ちなみに母親のブログは現存しています(mixi日記も)。
また、2015年時点では裁判で認められた学校側への謝罪広告も賠償金も支払われてはいないとのこと。
母親を応援していた議員は今も議員を続けている。

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Posted by ブクログ 2020年11月08日

すべての対人業務従事者必読の書。
特にお客さんを選べない立場であるとされる公務員、福祉、医療、教育、保育などエッセンシャルワーカーと呼ばれる人びと(こうした方々はリモートワークもできない、対人業務だから)は、校長を始めとする教師などの在り方を自分の立場に置き直して読み、備えの必要性を感じるべき。私は...続きを読む保険に入ります。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年07月18日

「でっちあげ」のときも思ったけれど、なぜちょっと調べればわかるようなことをロクに調べもせず、”被害者”の言う事を鵜呑みにし、どーんと記者会見やって裁判起こしまう弁護士が存在するのだろう…。まだ途中で「おかしい」と思って訴えを取り下げるならいいけど、引っ込みがつかないのかそのまま突っ走って裁判に負ける...続きを読む。同じことを検察がやったら彼らはこう言うだろう。「片方の証言だけを信じ、証拠も不十分なのに起訴した。怠慢だ!結果ありきの捜査による不当な起訴だ!冤罪だ‼」ってね。この弁護士が同じ口で「人権擁護」だの「冤罪撲滅」だの言うのかと思うと…。「お前が言うな」で済まないんだよ!弁護士が冤罪生んでるようじゃねぇ‼…と、あの弁護士たちに言ってやりたい…

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Posted by ブクログ 2020年05月23日

いじめ問題が報じられる時、マスコミはいじめられた側が真実の前提で報道するし、受け取る側も「いじめ」有りきで受け止める。
学校が真摯に対応して調査結果を公表しても「しょせん身内のかばい合い」と世間は学校側を非難し、現在では加害者とされた側をネットで特定し、執拗な攻撃を加える。

でも、新聞や週刊誌のセ...続きを読むンセーショナルな見出しの記事が本当に真実を述べているのだろうか?

一人のモンスターマザーに翻弄される教員や部活仲間たち。
母親から逃げようと行動を起こしても、捕らえられ最終的に死を選んだ少年。
その息子の死を学校の責任とし新聞社にリークする母親。
その母親の言葉のみ信じ、学校側の発表を嘘と決めつけたフィルターで書かれる記事。
そして母親の言葉だけで裏付けを取りもせず、校長を殺人罪で訴える高名弁護士。

裁判の結果、学校側の勝訴になった。
自殺した少年は生き返らないが、バレー部の関係者や学校関係者は激甚災害に見舞われたような月日から、前へ進んでいく。

救われないのは、敗訴した母親と弁護士が未だに自分の非を認めようとしないことだ。
「おかあさんがやだから死にます」学校に行きたくて、部活をしたかった少年は、母親から逃れるために死を選んだ。
 

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Posted by ブクログ 2019年07月15日

いじめがこの世の中にあることは残念ながら嘘ではないだろう。しかし、こういう保護者がいるのもまた真実なのだ。私は教員の立場でこの本を読んだ。だからと言って全てこのような事件を疑えとは思わない。でもこのような事件が報道され、学校が教師が責任を問われるたび胸が痛む。それは生徒のために全力で愛情を注いでいる...続きを読む人がほとんどだし、いじめが起こらない環境作りをしている教員がほとんどだと信じているからだ。そして、子どもに愛情を注がず、自分の方が大切な保護者がいることも知っているからだ。教員、保護者、また地域がしっかり連携して子どもを守らねばと改めて感じさせられた本だった。また、マスコミやネット情報にすぐに流されてしまわないためにも情報教育にも力を入れることの大切さも実感した。いろんな人に読んでもらいたい本だと思ったので星5。

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Posted by ブクログ 2019年03月01日

2005年長野県の丸子実業高校バレーボール部に所属する高校生が自殺する事件がありました。その原因をめぐり、生徒の母親と学校側(校長、担任、部顧問他)、教育委員会、バレーボール部員の保護者間で訴訟が繰り広げられたのですが、その経緯を追ったノンフィクションです。
本書によれば、自殺に先立つ生徒の不登校に...続きを読む対しては学校側、教育委員会ともに懸命にこの生徒が登校できるように配慮していますし、バレーボール部の部員達も生徒の登校をずっと待ち望んでいたのです。生徒の母親は「いじめが原因だ」と一貫して主張していますが、学校関係者や部関係者の誰にヒアリンをしても「いじめ」と判断されるような事実はなく、自殺した生徒自身は一貫して学校に行きたがっていたというのが実情で、学校と生徒との間に強大な壁として母親が君臨していたというのが真実でした。
生徒の母親の異常とも思える言動に翻弄される関係者の様子。校長は母親からの殺人罪の刑事告訴の事実を知った時、「一体どうして、こうなるんだ…」と茫然自失となり、いじめの加害者として名前を挙げられた生徒は「えっ?俺?何で…」と信じられない気持ちになったと描写されています。生徒を救おうと親身になって懸命になった人ほど、理不尽な避難を母親から浴びせられるという状況になっていました。
この事件は母親側と学校側やバレーボール部の保護者間で複数の訴訟が入り乱れ、最終的に母親側の全面敗訴が決定しました。
しかし、「いじめ→学校側が悪い」との思い込みから、マスコミには相当偏った報道をされ、それに乗じて多数の抗議電話が殺到した結果、学校関係者が精神的にかなり追い詰められたり、何よりも何の罪もないバレーボール部の部員達が目標としていた大会に出場できなかったりと、深い傷を残す結果となりました。
本書前半は母親が学校関係者に理不尽な言いがかりをつけて事態が混乱する様子が、後半は訴訟の進展に伴う状況が詳細に描写されています。自分がもしもこの母親の攻撃の対象となる立場だったらと思いつつ読んでいると、本当に恐ろしいというか、薄気味悪い気がしました。
真摯に対応しようとする学校関係者の労力が、この様な人物への対応に浪費される状況がないように祈るばかりです。

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Posted by ブクログ 2019年02月21日

何年か前に読んで衝撃を受けた「でっちあげ」が、書店店頭にずらりと並んでいて・・・新刊でもないのに、なぜ今頃?今更ながらドキュメンタリー番組でも作られるか、それをモデルに映画化でもされるとか?
・・・・と訝しんでみたところ、すぐ隣に本書が平積みされているのを見つけた。

(なるほど、著者の新作が文庫化...続きを読むされたのを機にした増刷キャンペーンか)

ということで、即、購入。
同時進行でのんびりと2冊の小説を読んでいる最中だったにも関わらず、それら読みかけの2冊を脇に追いやっての一気読み。

その名の通り「モンスター」な母親の為してきた所業の数々と、それに敢然と立ち向かった学校関係者、弁護士、そして亡くなった少年の友人たちの闘いの軌跡。

前半は、読んでいて気分が悪くなってきた。いったいなんなんだろう、あの母親は…。
そして、彼女に加担した某弁護士さん。

事件(?)発端当初の周囲の誠意が全く通じない。
言葉が届かない。
会話にならない。
まるで、同じ日本人、いや同じ人類ではない何者かであるとしか思えない。まさしくモンスター(怪物)。
あんな人物がもし身近にいたと想像したら・・・・恐怖でしかない。

次第に明かされてゆく(おそらくは)真実。
そんな親の下で生活してきた少年の心情を慮ると、哀しすぎる。。。

裁判で潔白を証明された人々には、法的には無実であっても6~7年間にわたり蒙った心労と裁判費用、ずたぼろに傷つけられた名誉と自尊心、という現実が残る。

少年時代にニュース報道で目にした記憶がうっすらと残るこの事件の真相がこのように壮絶なものであっただなんて、思いもしなかった。

こういう裁判の判決が下った時にこそ、「あの事件の真相は、実はこうだた」という内容の報道がセンセーショナルに展開されるべきだと思う。
それこそが、人権に考慮した報道といえるのでは?

丸子実業の先生たちやバレー部保護者達に多分に感情移入した語り口となっている文章は、、、、それでも!!
母親の所業やら自殺事案発生当初及び裁判過程、判決後のメディアの報道姿勢と照らせば、プラスマイナスしてもプラスが残る位の公平さは保っているかと。

報道の在り方、メディアを利用し情報を受け取る側のリテラシーなど、少年の自殺を取り巻く騒動以外にもたくさんの問題提起を含んだ本書は、一人でも多くの人に読まれるべきだと思う。

★5つ、10ポイント。
2019.02.21.新。

※本に書かれているだけでなく、実生活のあちこちであれだけの「モンスター」ぶりを隠し切れないあの母親が、少なくともその年齢まで通常に社会生活を送ってこられていることが、不思議。
職場の人間は、誰も本性を見抜けないのか?
事業主は、採用を見送ったり解雇したりはできないのか?

※そんな人間が3度の離婚。
裏を返せば、3度結婚しているということ。3度も結婚できる程の魅力が、どこにあるのか?

※あの母親の下で育てられ、あの騒動の渦中で青春を過ごした次男は、まともな大人になれているのか?
(未成年にして家庭内で堂々と喫煙。ほか、何をしても母親は彼を叱らない、という記述あり)
彼も今頃は30歳目前のいい大人のはず。。。。
怖い。

※最終章。遺書の平仮名の読み方に関するくだりは…著者の予断とも、言えなくもないが・・・・・・・・・。でも、第三者も同じような証言をしていることを考えると、そうでもないのかも…。

※同じく最終章。
少年の自殺の第一報を報じた記者への取材申し込みの経緯と、息子の自死を発見する直前に送信されたメールの文面とを関連させた記述の仕方・・・・。
もしかして?
もしかして??
もしかして???
はっきりと書かれてはいないが、それらのことから福田さんが考えたのであろう“真実”を想像すると、鳥肌が立つ。

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Posted by ブクログ 2019年02月15日

HONZだったか、本の雑誌のランキングだったか、そのあたりからピックアップしたもの。今回の文庫化に伴い入手。内容はタイトルからうかがい知れるようなものだけど、まあ胸糞悪いこと。一番感心したのは、さすがエリートバレー部のメンバーっていうか、年頃の高校生が、奇天烈おばさんに対して、声を荒げたり、何なら直...続きを読む接的報復に打って出なかったこと。ここまでいくと本物の化け物だけど、おそらく相手を見て、反撃には合わないだろうっていう確信のもと、安全圏からの物言いが堪らなく不快。最終的に、当然というか、まあ妥当な判決を見たとはいえ、そのために失われた時間や気持ちは戻ってこない。不運だったと嘆くしかない現状。まともな人にとって、こんな人災とは出会わないことを願うしかないのでしょうか。色々と考えさせられる不条理。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年09月17日

親に対して正しいことで戦う校長と先生は正しい。マスコミは意地悪で教員は毎回不利なニュースを出される印象があるが、校長と先生の行動は亡くなったゆうたくんに一番伝わっているに違いない。ゆうたくんの死が一番悔しいけれど、今天国でこの先生たちの行動で少しでも楽になっていると信じたい。

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Posted by ブクログ 2021年11月11日

この内容がフィクションだとしたら、そんなやつおらんやろと思うレベル。
現実の話というのが信じられない。
どちら側に立つのかで見方が変わるであろうが、
この話に入り込むなら冷静に当事者たちの声を聞き判断せねばならない。何事でもそうだが上っ面の報道で理解してはいけないとつくづく思う。

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Posted by ブクログ 2021年08月11日

このお母さんがいまだ普通に暮らしていることが理解出来ない。「子供を持つべきではない親って、いる」…そう言いたくはないのだけど、読後に唸った。
一番の被害者は、この母親の息子さん。
こんな事件だとは知らなかった。
丸子実業の名前と、イジメという言葉ばかりがクローズアップされた記憶。
読んで良かったけれ...続きを読むど…。
やっぱり唸る。
この母親は、母親でいるべきではない…。けれど…

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Posted by ブクログ 2021年03月21日

「でっちあげ」の次の作品。
こちらも、こわ〜い親の話。何が本当で何が嘘なのか、わからなくなりますね。

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Posted by ブクログ 2020年04月27日

とても 他人ごとではありません
ここにレポートされたような「事実」は
私たちの すぐそばにでも
起きてしまうこと

なにか(目新しい)ニュースが
報道されたその時には世間の耳目が集まる
そして、自分に直接かかわらない限り
それぞれが身勝手な俄か評論家になってしまう
そして、また次のニュースが…
...続きを読む繰り返し

それだけに
一つの事例をとらまえて
それまでのこと それからのことを
ちゃんと辿ったルポルタージュは
大きな意味がでてくる

湯水のごとく
玉石混交の情報があふれ出てくる
「今」だからこそ
じっくり受け止めたい一冊です

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年02月28日

週刊誌のタイトルを見ると卑劣ないじめと学校の隠蔽により、子を失ったシングルマザーの悲劇と受け取ってしまう。だけど真実は全く違う。よく起こることだけど起きてはならないこと。

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Posted by ブクログ 2019年04月29日

学校現場で働く身として、「いじめは絶対に許さない」ということは基本方針であるし、いかなる例外もあってはなりません。
しかし、生徒間のトラブルはどのような学校でも起こりえますし、教師も人間である以上、相性の合う・合わないということも皆無ではありません。
人間関係のトラブルは「ありうる」という想定の下で...続きを読む、わずかなきっかけを見逃さずに初動を行い、真摯に対応を重ねてゆくことこそが解決への唯一の道筋なのだと改めて感じます。

しかしながら、いじめをはじめとする人間関係のトラブルから自死する生徒がいることも事実ですし、そのなかで学校としての対応に失敗したことが最悪の結果を招いてしまった事例があることもまた事実です。
一方、学校としての対応に落ち度がなかったとしても、生徒が自死したことの責任を追及されるケースもあります(もちろん、学校に全くの責任がなかった(なんらかの手段を講じることで生徒の死を避けられた可能性は否定できない)といいたいわけではありません)。

本書で取り上げられている長野県の丸子実業での生徒自死に端を発した、校長を殺人罪で起訴するという衝撃的な展開を迎えた事件もまた、真摯に対応していていた学校が不当にバッシングを受けた事例です。
学校を訴えた親が「異常だったから」と片付けてしまうのではなく、加熱する報道合戦への冷静な視線や、学校を過剰に敵視して事故を正当化しようとする保護者もいるのだ(学校に対して要望をもつ保護者を否定するものではありません)という認識を、多くの方々に持ってもらいたいと思いましたし、この本がそのきっかけになればいいとも思います。

「誰が悪いのか」という責任追及に終始するのではなく、家庭・学校・関連機関(児相や警察など)を含めてそれぞれのケースに合わせた対応を協力しながら作り上げてゆくことの重要性と、そのために必要な当事者間相互の信頼関係、またその信頼関係構築の基盤となる周囲の理解の貴重さをあらためて考えさせられました。
学校をはじめ、病院や官公庁(役所)といった、人々が「意見」を主張しやすい分野に対して、「自身の意見は正当な主張なのだろうか(社会通念に照らした整合性や、証拠に基づく主張かどうか)」とひといきいれて考える精神的な余裕をもって過ごすことができればいいな、と感じます。

また、この事件で自死を選ばざるをえなかった生徒の冥福をお祈りします。

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Posted by ブクログ 2019年04月07日

校長を殺人罪で告訴、マスコミを味方につけて教育現場を破壊する…。長野・丸子実業で実際に起きた『いじめ自殺事件』の教師たちの闘いを描いた戦慄のノンフィクション。
良心を持たないサイコパスな人たち。アメリカでは25人に1人がサイコパスと言われるが、現代日本もそれに近い。周囲の人々に圧倒的な心痛を与えてし...続きを読むまうその存在を、社会でどのような対応を処すべきか考えないといけない時期にきていると思う。

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Posted by ブクログ 2019年03月25日

学校側当事者たちのの毅然とした態度は、
もしも週刊誌やTVワイドショー(の第一報)だけが
情報源だったら開き直り、逆切れ、隠ぺい(の団結)
を感じてしまうかもしれない。
この自殺について母親の主張やその弁護士の主張は、
ある立場からすると正しいのかもしれないし、
一方当事者が発信してそれしか知らない...続きを読むと、
それが真実であるように思える。
そこには認めさせない・妨げる見えない圧力、
地域・社会の閉塞、団結があるのではないか、
知られざる隠された・裏の世界があるのではないか
と疑ってしまう。
でも、毅然とした態度には理由があるでは、と
報道に接して一瞬して感じた正義を、
疑う必要がある様だ。

疑うべきは流されている情報ではなく、流したものが信じるに足るものかどうかではないのか
と思わされる内容。
この事件ではなく、それ以外の日常生活のあまりにも自分本位な主張に現れているようだ。

そんななかに親を選ぶことはできず、
そんな親のもとに生れ落ちても、
親への愛、こわれた親と社会をつなぐ使命
を感じて・背負って、ギリギリまで自分の家族を
のぞむ世界にとどまらせるよう従い、
結果として自らの命を犠牲として、
魂を解き放った子供の悲しさ。
それを自らの世界の正当性を証明するために
利用したように思える親、それを支えた人々の
自分本位の清廉さと、我々が感じる毒々しさ。

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Posted by ブクログ 2019年02月22日

怖い怖い。第三者が家庭のことに立ち入る難しさをひしひしと感じる。こんな保護者に対応してたら、まともな先生はすぐ疲弊してしまうわ…。

結論的に母親の方に問題があったというのはその通りだと思うけど、この母親、ちょうど先日読んだ『隣のサイコパス』に紹介されてるような、いわゆるサイコパスのように思われる。...続きを読むこんな母親の下で自殺をするまで追い詰められた子の気持ちを考えると心が痛いけど、こういうサイコパスな親には、精神科医などを交えて対応できるようにしないと何の解決にもならない気がする。

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Posted by ブクログ 2023年08月06日

こんな人おるんか……という言葉しか出て来ない笑
どうしてここまで攻撃的な母親になってしまったのか、彼女の人格形成が気になった。
メディアが事件の一部だけを切り取って誇張してしまうのは、本当に大きな問題だな〜と思わされた。フェアな報道って難しいよね〜

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Posted by ブクログ 2023年02月25日

久々のフィクション。
「我が子が学校でいじめを受けて自殺した、それを学校が隠蔽しようとしている」と聞くと、誰もが「可哀想に。学校許せない!」となりますが、その母親が子どもに対してネグレクトに近い生活をし、二度目の旦那さんに対しての暴力と暴言で裁判中、子どもがいじめられていると思い込み、学校やクラブの...続きを読む保護者にも執拗な嫌がらせ、暴言電話をして追い詰める、とんでも親だったとしたら、、、読んでいて物事は一方から見るのではなく多方面から見る必要性があるな、と思い、この母親がどういう風に育ち、青春時代を過ごしたのか、気になりました。

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Posted by ブクログ 2021年07月31日

高校生が亡くなっているし、読んでも暗い気持ちにしかならないルポだけど、同じ著者の「でっちあげ」を読んで興味を持ったので読みました。
「でっちあげ」と違うのは、どんなにモンスターマザーに訴えらても、担任・副担任・校長・部活動顧問が一丸となって対応し、「こちらは間違っていない」ということを一貫して主張し...続きを読むていること。きちんと記録もとっているし、関係機関とも連携している。そうやって隙をつくらずきちんと対応しているにも関わらず、モンスターペアレントにかかると悪者にされてしまう。本当に恐ろしい。そして「でっちあげ」同様、マスコミやネットがおおげさに、最初から学校が悪いという前提で取り上げて学校を追いこんでいく。モンスターさんの言うことを鵜呑みにした弁護士や議員も登場。
とても極端な例のようにも思えるが、こういう人は、います。
自分が正しいと思いこみ、ひいては全面的に相手が悪いと主張し、対立の過程で言うことがどんどん大げさになり、最初と言っていることが変わってくる。自然と矛盾点も出てくるが、そこを埋め合わせるためにまた新たな嘘を作ってどんどん泥沼化していく。自分は正しいと思っているから手に負えない。そういう人は、嘘をついているという意識がない。しゃべりながら(主張しながら)新たな事実を自分の中に作り上げていく。
こういう人には絶対に関わりたくないけど、たまにいるので、この高校のようにちゃんと記録をとって対応しなければいけないという教訓になります。そして前作同様、マスコミにはちゃんと中立を保った報道をしてほしいけど、たいていはそうじゃないので、ワイドショーとかネットの情報をうのみにしちゃいけないなぁと本当に思う。新聞でさえも信用できない。何を信じればいいの?ほんとに。

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Posted by ブクログ 2019年02月03日

不登校の男子高校生が久々の登校を目前にして自殺する事件が発生した。かねてから学校の責任を異常ともいえる執念で追及していた母親は、校長を殺人罪で刑事告訴する。弁護士、県会議員、マスコミも加わっての執拗な攻勢を前に、崩壊寸前まで追い込まれる高校側。だが教師たちは真実を求め、反撃に転じる。そして裁判で次々...続きを読む明らかになる驚愕の真実。恐怖の隣人を描いた戦慄のノンフィクション。

「でっちあげ」もひどい内容だったが、こちらはもっと恐ろしい。学校も教育委員会も、さほどミスはしていないのに。

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