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「差別はいけない」「弱者・少数者は社会によって守られるべきだ」「多様性を尊重しよう」……どれも正しく、当然のことだ。異論を言う人はまずいない。倫理的にも政治的にも正しいと言えるだろう。だが、一部にはポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ=ポリコレ)を、恣意的に拡大解釈し、利用しようとする動きがある。「多様性を認めよ」と言いながら、自分が考える以外の一切の異論は認めず、モンスター的に追い詰める。ポリコレ先進国・アメリカでは、「キャンセルカルチャー」と称してかつての大統領の銅像を引き倒したり、「差別されてきた弱者だから、放火・暴行や略奪も許される」と主張する犯罪行為さえ激増。また、性的少数者をめぐるトラブルや、新しい差別も増加している。一方、日本では「お母さん食堂」が批判され、「肌色の色鉛筆」は消え去った。子どもたちは学校で「あだ名」をつけることも許されず、一部の伝統行事や文化も、過剰なポリコレにより消滅しかねない。少数者の権利を認め共生しようとするのでなく、少数者のためという名目で多数者を迫害しようとすることは、「機会の平等」でなく、「結果の平等」のみを求めること。そして、誰も幸せにならない「新たな不平等社会」を創造するだけなのではないのか。
多くのノンフィクション作品で高い評価を受けてきた著者が、忠実で丹念な取材力を基本に、過剰な「ポリコレ」の正体を明かし、警鐘を鳴らす。
公平と平等について改めて考えるための刺激的な1冊。
Posted by ブクログ 2023年09月23日
フランクフルト学派というらしい。「文化マルクス主義」。
資本主義の矛盾から共産革命が起こるはずだったのに、何やうまいこといかんので、資本主義を弱体化しようとした。そのためには、保守の苗床である「家庭」を崩壊させるべき。
もはや労働者は資本家に組み込まれており、「被差別」マイノリティこそが、階級闘争...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年06月02日
恥ずかしながら、ブレイディみかこさんの「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」で初めて”ポリティカル・コレクトネス”なる言葉を知った。
その後仕事でもポリコレについて取り扱ったり、意見を交換する機会があったので、本作の序盤で書かれていること(アメリカではキリスト教でない人への配慮のために、メリー...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月09日
虎ノ門ニュースで紹介されて話題、ポリコレについて考察された一冊。ポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)という言葉を基に、新しい正義が謳われて、もしその正義の基準に沿わないものは、全メディア総出で社会的に抹殺するまで叩かれる、SNS全盛の時代必見の内容。過去に問題になった森喜朗さんの「女性がたくさ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年09月04日
ポリコレという言葉を、高橋源一郎「飛ぶ教室」で初めて知る。
???の頭で、本を探すとこの本が見つかった。
ポリコレなる意味は理解したものの、まだまだ勉強が必要である。
とはいえ、最近のなんだか気持ち悪い世の中に、この言葉がしっくりと当てはまる。
この本でいうと、同調できることと出来なこともあり、...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月17日
ポリティカルコレクトネス=政治的正しさの名の下に、行き過ぎた言葉狩りや差別主義者のレッテル貼りが行われるのを目にするにつけ、何かおかしいと思っているのは私だけじゃないだろう。
ちょっとした言葉尻を捉え、しかも故意に切り取られた言葉をあげつらって、まるで集団ヒステリーのように対象者を社会的に抹殺せんと...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年05月31日
非常に面白かった。内容が恣意的に操作されている疑いがあるが、それでも面白いと思える。
ポリコレ ポリティカルコレクトネス、政治的な正しさ、の略。
東京オリンピックでトランスジェンダーの重量挙げ選手が女子選手として出場し、話題となったことを覚えている人がいると思う。そして同じ重量挙げ選手のトランス...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年04月27日
私が子供の頃に憧れたアメリカは、もう存在しないのだと実感した一冊。
某ストリーミングサービスが会員数を大きく減らし、株価も急落しているとニュースになっていたが、ポリコレを意識するあまり、面白いコンテンツが少なくなっているからではないのだろうか。要するに、ポリコレを支持していても、対外的に装っている...続きを読む
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