山本文緒のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
コバルト文庫から刊行された「ラブリーをつかまえろ!」を改題、加筆修正した作品だそうです。
モトが少女小説なので、主人公も中学2年生。
今まで、山本文緒作品は同世代の大人の女性が主人公のものを中心に読んでいたので、いまさら読むまでもないか、と思っていたのですが
年始の忙しい中のスキマに読むには良いかなあ、と手に取りました。
内容自体はちょっぴりミステリっぽい謎解きと
思春期の悩みや恋、と軽く進んでいきます。
また、テンポ良く素直な会話体はフミオ節ここにあり、
と感じられとても読みやすい本です。
しかし少女小説とあなどるなかれ。
心理描写はかなり丁寧で、
この年頃の「女の子」が生き生きと現されています。
主人公の実乃は4年前に母を亡くしていて、そういった「喪失」からの立ち上がり、というテーマもフミオルーツを感じました。
自分の悩みや痛みで精一杯なのがこの年頃なのだと思うのだけれど
そこからひとつづつ大人になっていく、
彼女の成長物語でもあります。
そして、栄春さんとはこれからどうなるのー。
やっぱり同世代のハズムや意外に音比古と進展するのかーっ?
なんてところが気になって、
続編の「ココナッツ」も買ってしまったのでした。