マルキ・ド・サドのレビュー一覧

  • 恋の罪

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    マルキ・ド・サドの長編は、現代の感覚から言うときちんとした小説じゃないよな、とか思ってしまうのですが、短編作品はすごく好きです。「恋の罪」所収の「エミリー・ド・トゥールヴィル あるいは兄の残酷」は中でも一番で、エロスと残酷さがあいまってたまらない。
    恋人との逢瀬を重ねていた令嬢エミリーは、さる男にはめられてあわや貞操の危機に。そこを救い出したのは彼女の二人の兄なのだけれど、兄たちは彼女を古城に閉じこめて殺そうとする……という話で、最後はハッピーエンドですが、この兄たちが鬼畜でいいんだな。

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    2009年10月04日
  • 新ジュスティーヌ

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    ジュスティーヌあるいは美徳の不幸の補遺。
    久しぶりのサド作品だったが、なんとなく新鮮であった。ズタボロにされながらも心の底から汚れることのできないジュスティーヌはとても強い意志を持っている。ジュリエットとの違いは生来のものということなのだろうか。。

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    2009年10月07日
  • ソドム百二十日

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    爵位を持つ男たち、美女、美男子、醜女たち。120日に及ぶ性の饗宴が始まる。サドって面白い!と思うきっかけになった一冊。この河出文庫版に収録されているのは実は饗宴の序章のみで、くどくどとこれから始まる宴の取り決め事を羅列してあるだけなのですが、それにしてもある意味笑えるような鬼畜なルールを大真面目に、かつ理論的に定めてしまって満足していたサド公爵ってやっぱり相当の狂人だったんだろうと思います

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    2009年10月04日
  • 美徳の不幸

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    サドの代表的著作、ジュリエットの物語『悪徳の栄え』と対をなす妹ジュスティーヌの物語には三つのバージョンが残存している。本書はその最初の版である「原ジュスティーヌ」とでも称すべき中篇である。バスティーユ牢獄中にて書かれ、革命のどさくさに粉れて紛失され、100年ののちに陽の目をみた本書はサドの思索のエッセンスが凝縮された異色作である。

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    2009年10月07日
  • ソドム百二十日

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    男色、小児愛、老人愛、近親相姦、獣姦、屍体愛、スカトロジー、嗜虐、フェティシスムと、強靱な構想力によって、人間の深層にひそむ性の異常を描きつくしたサド文学の代表作。ロマン主義の先駆、フロイト及びシュルレアリスムの祖として位置づけられるサドの形而上学の原点となった大作

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    2009年10月07日
  • 悪徳の栄え 下

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    妹ジュスティーヌとともにパンテモンの修道院で育ったジュリエットは、悪徳の快楽をおぼえ、悪の道へと染まってゆく。パリで同好のさまざまな人物と交わり、イタリアへと逃げおちた彼女は、背徳の行為をくり返し、パリへと帰る…。悪の化身ジュリエットの生涯に託してくり広げられる悪徳と性の幻想はここに極限をきわめ、暗黒の思想家サドの最も危険な書物として知られる傑作幻想綺譚

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    2009年10月07日
  • 悪徳の栄え 上

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    美徳を信じたがゆえに悲惨な運命にみまわれ不幸な人生を送るジュスティーヌの物語と対をなす、姉ジュリエットの物語。妹とは逆に、悪の哲学を信じ、残虐非道のかぎりを尽しながら、さまざまな悪の遍歴をかさね、不可思議な出来事に遭遇するジュリエットの波爛万丈の人生を物語るこの長大な作品は、サドの代表作として知られ、サドの思想が最も鮮明に表現された傑作として知られる。

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    2009年10月07日
  • 悪徳の栄え 下

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    (上)の続き。
    ちなみにこの作品は、かの有名な「サド裁判」の原因となった作品でもある。これはレビューとは関係ないか。姉妹が主人公で、上下片方ずつ主人公を勤めている。どっちがどっちだかもう忘れたけど。

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    2009年10月04日
  • 悪徳の栄え 上

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    マルキ・ド・サドという人物をご存知であろうか。「サディズム」の語源となった人であるのだが。彼の作品の和訳本である。
    友達の家で流し読みしただけなのであるが、怖かった。
    エロやグロや痛い所ももちろん内容にあるのだが、文学的表現によりあまり嫌悪感は感じないかも。でも怖い。

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    2009年10月04日
  • 美徳の不幸

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    おそらく、日本語訳になってるからでしょうが、想像していたよりも、読みやすかった。ひたすら可哀想な主人公だけども、今のところ絶望的な気分じゃないのはなぜでしょうか。

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    2009年10月04日
  • 美徳の不幸

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    澁澤とサドって本当に良いカップルだ。
    彼以外にサドの作品をここまで理解して訳せる日本人はいないだろう。
    この本を読んで心底思った。

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    2009年10月04日
  • 悪徳の栄え 上

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    どんな凄いことが書いてあるのかしらと開いたら 淡々と しかもそれが延々と だから読後感はなにより達成感につきる。

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    2009年10月04日
  • 悪徳の栄え 下

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    週刊少年ジャ○プ背徳版と言うか…。あまりにも精力的に悪徳を積み重ねているので、淫靡さや情緒は全く無い。「SMってのはなぁ!」と声を大にして言いたくなるけど、読み物としては結構好き。

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    2009年10月04日
  • ソドム百二十日

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    入院中の暇すぎる病床で読んだ一冊。美醜魑魅魍魎一大スペクタクルな世界。散々の前置きの後、ここで終わりかよ!(苦笑)

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    2009年10月04日
  • ソドム百二十日

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    毅然とした悪と言おうか…。
    序章しか載っていない、表題作「ソドム百二十日」の中身がいったい何なのかがすごく気になる。

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    2009年10月04日
  • 悪徳の栄え 下

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    (上から続き)別に殺人や強姦マンセーというわけではなく、『物事を多方向から捕らえて考えてみるみる』ということがいかに重要であるかを学んだ。

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    2009年10月04日
  • 悪徳の栄え 上

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    聖書哲学でがっつり教育されてきた私にとって革命的な哲学だった。ピュア(謎)だった頃に初めて読んだので激しい嫌悪を覚えもしたものの、人間として成長するためによんでよかったと思う(下へ)

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    2009年10月04日
  • 新ジュスティーヌ

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    まあ、悪徳のおまけにね。
    サドたんはジュリエットたんがちゅきでちゅきでたまらないのでしゅねー、と。
    いやー死ぬまで投獄されてて正解!当時の役人GJ☆

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    2009年10月04日