成瀬かののレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いろんなテイストで話作りができる作家さんです。もふもふの泣ける話の次は一転して、ひとまわり以上も年の差のあるcpが登場するデロ甘…いえ、スイートな恋物語でした。
すごく強面でカタギとは到底思えない男である鴻巣に、大怪我をする寸前で助けてもらったフユ。
30男に恋をしたフユは高校生ですが、とても見た目が幼くてオクテで天然で、客観的にはこの組み合わせは犯罪ギリギリなかんじです。
でも鴻巣は、自分の見た目がコワいことは自覚しているし、当然フユに好意を寄せられても嬉しがったりするタイプじゃないので、思ったほどショタっぽいとかのアブナイ場面はありません。
それより、なんというか意外にもかわいい路線だったりします。フユがほんわかした愛され系なのでそれも有りかと思いますが、元893だと読んでる途中まで固く信じ込んでいた鴻巣がまったく違っていて驚き。出自はスイートなパティシエだったんですよね。ほっとしました。すべてがあまーい。
町の洋菓子店が舞台になっていて、それが甘いもの好きの心をくすぐります。ケーキが無性に食べたくなるという副作用が起こります。
いわゆる繁盛記なので、店がしだいに盛り上がっていく様子も読みどころです。
肝心のストーリーは、両親を亡くし、年の離れた兄に守られ愛されてきたフユが、鴻巣に恋をして高3にしてやっと兄離れをする経緯が描かれています。お兄ちゃんから巣立っても、同じく年の離れた頼れる男を好きになってしまうところがブラコン。あくまでも愛され系なんですよね~
最初は融通利かなくて弟をコントロールしようとしているお兄ちゃんに反感持ちそうになりましたが、終盤弟をとられてがっくりきているお兄ちゃんの姿に救済してあげたくなりましたww
ストーリー自体はこれといって目新しいものはなかったけど、持ち前の文章力で楽しく読ませてもらいました。上手いです。Hシーンも萌えました。
個性的な脇キャラがいっぱい出てきて、話を盛り上げていてそこも楽しめました。 -
Posted by ブクログ
成瀬センセはいろいろなジャンルにチャレンジしていて、いつも期待を感じさせてくれます。
今回は時代物シリアスファンタジーで、孤独な武士とかわいい狐の神様が主人公です。文章力のある作家さんなので、世界観にどっぷり浸りきることができました。
仕えていた皇子に裏切られ、都から逃れ人目を避けて山里でひっそりと暮らしていた鐵は、ちっちゃくてかわいい子狐を拾い琥珀と名付けて育てます。育てるうちに琥珀が人の姿に変化して村人から神と崇められるようになり、鐵も次第に人々と打ち解けるようになっていきます。
琥珀はとても純真無垢でかわいい子狐です。人の姿になってもケモ耳もふもふで、イラストもすごくかわいい。
子供で神様なので、BLなのにそういったHシーンは皆無。これは英断でしたね。エロなしなんて…!と思われるかもしれませんが、無くても萌えは充分にあります。ピュアラブ。純愛なんです。
そこは正解でした。
琥珀は拾ってもらって大切に育ててくれた鐵だけが好きなんです。それはもう一途。姿が見えなくなると不安で不安で泣いてしまいます。鐵の着物をギュッと握り締めていつも側にいるような子です。
子供らしいそういう姿に、母性本能をおおいに刺激されました…
鐵も守ってやらなくてはという気持ちを突き動かされたに違いありません。
掟破りの展開で、涙です。エロなしでもここまで満足できる内容だったのは評価が高いけど、何しろ悲しいじゃありませんか。ストーリーとしては納得できるし感動的なラストです。
でも、糖分不足なんですよね。辛いわ~
その先の話を読者サービスとして(エロなしでいいから)、もう少し欲しいような気がします。 -
Posted by ブクログ
オトコ同士でつきあうなんてありえない、と思っている攻がどういう経緯で受とつきあってしまうことになるのか、というのはBL読んでいて興味がわくところです。どこにほだされたんだよ?という疑問を納得させてくれると読後の満足感も格段に上がるのです。
ところがこの話、大和が蓮とつきあうようになった原因が「幸福のくまちゃん」による呪い…いえ、おまじないのせいなんです。
怖い!でも、面白い。
学校一可愛い後輩から告白されて、観衆の中こっぴどく拒絶するという残酷なフリ方をした大和。相手は♂なので、常識から考えても拒否は当然かもしれないですが、思いやり不足。
振られた蓮はそれでもめげることなくひたすら大和のことだけを想っているのですが、とにかくやりすぎなくらい一途です。蓮は可愛いから許されているものの、一途な片想いって暴走すると本当に怖いです。相手に好きになってもらうことを願いすぎると行動はもはやストーカー。
そんな接点皆無の二人がつきあうことになったきっかけがくまちゃんです。
大和は蓮がくまちゃんにかけたおまじないのせいで、就寝中はずっとくまのぬいぐるみ視点を強いられることになります。そして、自分の知らなかった蓮の気持ちに気付かされることになり、無視できない存在になっていきます。
このあたりの描き方が上手くて、ほんとに面白かった。蓮の一人Hをくま視点で目撃して欲情してしまう、なんていう発想が素晴らしかったです。
そして、蓮にとっては愛する大和との恋の成就を願った単なるおまじないだったとしても、大和にとってみれば迷惑千万な厄災を招く呪いでしかないという落差は、そのまま一途な片想いかストーカーかの受け取り方の違いに通じていて、ドキっとさせられます。
まあ、どっちもどっちな二人なので、似合いのcpだと思います。きっかけはくまちゃんだとしても、大和はもうどっぷり蓮のエロかわなところにハマりきっている気がするし、それ以上の感情も「続・俺はくまちゃん」で芽生えているのがはっきりわかるので。
かわいそうととるか、スッキリ気が済んだととるか分かれるところかもだけど、目新しいcp誕生方法でいいんじゃないかと。
蓮のママがくまちゃんにおまじないをかけてパパと結婚していたというくだりが、非常にぞっとしました…実証済みで、しかも継続中?
双方の家族や学校の友人関係も生き生きと描かれていて、話に奥行きがありました。
この方のエロのセンスがなかなか好みです。かなりSっ気があって煽られます。そんな攻のHに順応している受もなよなよしていなくていい。そのくせ、女装エロにもなにげに積極的でかわいかった。濃厚です。