細野不二彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
作者の自伝的青春記。ステレオタイプな苦労話ではなく、主人公の才能も経歴も人脈も一見華々しすぎるぐらいに華やかで、得られたチャンスも努力でしっかりモノにしているのに、彼の家庭の事情や、「人の命」に関するとある出来事が心に深く影を落としていて、そのことがこの物語全体に独特のトーンを作り出しています。
1978年当時の「スタジオぬえ」の雰囲気が活写されており、そういった意味でも興味深い作品です。どこかのラブリーエンジェルで見かけたようなお二人も登場します。
ところで自分はこれを読むまで美樹本先生と細野先生の関係性を知らなかったので、あとがきを読んでから再度読み返して「こんな星の巡り合わせがあって良い -
ネタバレ 購入済み
いきなり引き込まれる
さすがのストーリーテリングで、いきなり心を掴まれる。
次のページが気になり仕方なくなるし、作中の絵も素晴らしかった。それだけでも鑑賞に値する。
しかも時事問題。
今ならロシアによるウクライナ侵攻も描かれるかも。ミャンマーの国軍による空爆の悲惨さがこれでもかと伝わる赤、そして村人の様子。
事実とさして変わらないだろう。
コロナによるシングルマザーの苦労、家族問題。息子が親を理解し、同性の大人に知恵を受けて自分の力で戦う様子はスッキリする終わり方だった。
最後の、身近な他人のこと、これもある程度の社会経験があれば理解できる話。
やる方もやられる方も居た堪れない。
フ -
購入済み
コロナ禍の世情を反映して
コロナ禍の世情を反映した作品が多い。たしかに以前は海外を飛び回る悪徳画商だった主人公。それが今やコロナ禍で海外渡航が制限されてしまい、描けなくなってしまった。早く前の様な自由に海外に行けるようになれば良いなあ