永井均のレビュー一覧

  • 子どものための哲学対話

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    QK読書会から。

    「子どものため」と言いつつ容赦がない。ネクラとネアカの話とか。子どもは大ダメージ食らわない?いや、大人だからこそ食らうのかもしれないな……。
    永井均定義の"ネアカ"の人物は、私がまさに「こういう人でありたい」と思う、理想の生き方考え方だったな。

    愛は2種類あるという話、個人的にとてもイメージが湧きやすかった。「愛」の種類は沢山あるけど、それを上手く言語化してくれたなあと思った。

    新しい世界の見方を提供してくれる一冊だと思う。

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    2023年02月14日
  • 子どものための哲学対話

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    青い鳥はもともとそこに居たのに気づかなかったのか、それとももともとは青くなかったのか?
    そこに在る、居る、ということは、見える、さわれる、ということと同義なのか?見えないもの、さわれないものは、無いということなのか?
    社会契約論とか、実存主義(?)とか、難しい言葉でよく語られていそうな話が子どもと猫の対話という形で述べられていて、薄いんだけど内容はとっても濃い。普段目を向けることのない、当たり前だと思っていることに疑問を投げかけて、考えたり人と話したくなったりするきっかけをくれる本。

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    2023年01月28日
  • これがニーチェだ

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    ネタバレ

    哲学初心者の私ですらこの分野のアイドル的存在との認識がある、ニーチェ関連本に初挑戦。しかし、永井均先生の主張が多分に織り込まれており読み解くのに四苦八苦してしまったのです。

    なぜ読むのに苦労するのかと考えると、ニーチェの王道的な思想を学ぶ前に、本作の世間一般的なニーチェ論に対する批判と対峙することになったからだろうと憶測されます。でも逆に、私のニーチェ像は本作から出発することとなり、ある意味で恵まれているではあるのかなと感覚的に察する。

    相手の気持ちを慮ってできることを手助けしようといった慈愛なんてものは、何となく刷り込まれているけどもそれが同情になっているとそれは暴力であると指摘する。そ

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    2023年01月17日
  • 〈子ども〉のための哲学

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    むずいわぁ。どこが中学生向けの本だよって思った。
    でも、世間一般の善悪と言う名の道徳に俺の行動割と縛られてるわぁってことに気付かされたのは良かった。

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    2022年10月25日
  • 〈子ども〉のための哲学

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    この本の〈子ども〉はchildというよりも素朴な疑問を手放さない純粋な存在として書かれています。
    ある疑問に対して納得を求めて思考する過程で自分の中に生まれるものが哲学であり、既知の他人の哲学を学ぶことが哲学ではないということが強調されています。

    自分の存在、道徳的な善悪と道徳外的な好悪、哲学と思想などについて思考が展開されますが結論には至りません。哲学は役に立つのか。役に立つことが、何らかの価値の存在を前提にしてその実現に貢献するということであれば、哲学はどんな価値も前提としない営みのため、役に立てるところがありません。

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    2022年09月07日
  • 子どものための哲学対話

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    どこかの書評から。これ、確かに子どもが最初に触れる哲学としては打ってつけ。そっち方面にまるで疎い自分も、本書で言わんとすることは何となく見えたし、これを取っ掛かりに、哲学に興味を抱く向きもあり得ると思われる。あとがきから見えるように、有名哲学者の思想が、かなり広範囲に網羅されているみたいだし。

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    2022年04月18日
  • これがニーチェだ

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     これぞタイトル買い。

     ニーチェの本は読んだことがない。今まで読んだ本にたくさん引用があったけれど。100分de名著のようなものを読むのをやめて原典にあたろうと思っていたものの、これは積dle。

     この本は著者の永井氏のニーチェ論であり、学術的な「正しい」ものを解説しているというよりは、ひとりの人間として感じたことが書かれている。

     宗教的比較で仏教にも触れられているのだが、いわゆる正しい認識でないなと自分は感じたものの、永井氏の書かれるニーチェ像がかなり真宗チックで意図せずそうなっているならすごいなと思った。ニヒリズムからの絶対の肯定。うーむ。

     「第一空間」、「第二空間」、「第三

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    2022年02月08日
  • 翔太と猫のインサイトの夏休み 哲学的諸問題へのいざない

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    ねちっこい、ものすごく粘り気の強い本。
    考えようとすると考えようとすることを根っこのところからがっつりつかまえてくるから読むのにすごい時間かかった。
    なぜなぜ分析どころではない、干した布団をほこり出なくなるまで叩かれる感じ。

    おもしろかった!

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    2022年01月22日
  • 存在と時間 ――哲学探究1

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    風間くんとは話を交わしたことがある。その風間くんに影響を受けて書かれたようだ。というより、理解されない可能性が高いのだよ。注が多くて、分かりにくかったりしてね。でも、なんというか、『私、今、そして神』を読んでからじゃないと意味が通じないかもね。この本は後半の時間論にこそ重きを置いているようだ。でも狂いそうだよ。ここに今、私が存在していることが。驚きは増せど減ることはなし。物凄く当たり前なことのそれが、全く奇跡なんだ。直接話法があることによって間接話法が存在するように。同じ対象があるかもしれないけど、それを指示する方法って色々あるものでして。でも、それによって違う対象を指すことにもなるわけで。で

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    2022年01月10日
  • これがニーチェだ

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    ニーチェ的な視点からニーチェを批判していくという試み。著者の熱量と詩的表現が素晴らしい。ただ気になるのは、この本を含め、どのニーチェ入門書にも「ニーチェ哲学を社会の役に立たせようとすることは不可能」といった注意書きがあるのに、少なくとも現時点での私のニーチェ解釈では、むしろこんなにも「社会の役に立つ」思想もなかなか無いのではないかと感じてしまうところだ。「歪めて」理解することのないように、今後もニーチェ自身のテキストはもちろん他の有名なニーチェ論を渉猟したい。

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    2022年01月06日
  • 〈子ども〉のための哲学

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    哲学に漠然と興味を持ち、哲学入門書を手にとって挫折すること数回。
    漸く「何となく分かるかも」と思えたのがこの本でした。
    〈子ども〉のための、とありますが大人にとって簡単すぎるということはなく、
    むしろ付いていくのに思考整理が必要な場面が多々あり、読みごたえがありました。


    以下個人的雑感。

    この本で取り上げられている二つの問題のうち、
    「なぜぼくは存在するのか」は自分自身でも感じたことのある問題でした。
    そして著者と同じように、「奇跡」としか捕らえようがないという結論に至っていたのですが、
    よもや自分がすでに〈哲学〉チックなことをやっていたとは思いませんでした。
    一度考えたことを著者の言葉

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    2021年12月30日
  • 子どものための哲学対話

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    子供のころに一度は考えたことのあるような話について、本当にそうなのか?と考えを提起させてくれる。
    遊びに関すること、社会の公式ルールのこと、見方などについて印象的だった。

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    2021年11月09日
  • 子どものための哲学対話

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    「人はなんのために生きるの?」
    「どうして勉強しなきゃいけないの?」
    「“遊ぶ”ってどういうこと?」
    「右翼と左翼って?」「ネアカとネクラって?」

     なんとなく通り過ぎてしまうさまざまなテーマについて考えるきっかけをくれる、頭を使う=哲学することの入門書のような本。ペネトレという名の人間の言葉をしゃべる理屈っぽいネコと、飼い主の少年との対話篇という設定が可愛らしい。字が大きく、一つのテーマが数ページと短いので、サクッと読める。そこでとっかかりを掴んだら、もっと自分で掘り下げてみようという気持ちになる。子どものための、というタイトルではあるけれど、大人にも読み応え十分。

     印象的だった部分を

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    2021年10月11日
  • 子どものための哲学対話

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    面白かった
    かなり噛み砕いて書いてくれてて、読みやすいけど、やっぱり取り扱ってる内容自体が難しいし深い。深く考えようと思えばどこまでも深く考えられそう

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    2021年06月20日
  • 子どものための哲学対話

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    802 SPRING BOOK GUIDEで家入レオちゃんが紹介していた一冊。子ども向けだけれど、大人にこそ難しいことが多い。じっくり思考にふけりたい時におすすめ。

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    2021年05月01日
  • これがニーチェだ

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    ネタバレ

    この本が導きだした結末に、僕はバカボンのパパを見た。
    軽くググってみると、どうやら同じ感想を抱いた人は多いようで、ちらほらと同様のことが記されているページを確認することができる。
    「これでいいのだ」という言葉を見たり、聞いたりすることで、ほっとしたり、どこか救われたような気がするのは、ニーチェがその身一つで普遍的道徳にメスを入れ、様々な嘘やごまかしに誠実に立ち向かった結果、たどり着いた境地だったからなのかもしれない。
    もちろん「これでいいのだ」の裏にニーチェがいると断言できるわけはないし、そもそも赤塚不二夫がニーチェを知っていたかもわからない。そんなことはどうでもいい。
    これは、とんでもなくお

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    2021年02月18日
  • ウィトゲンシュタイン入門

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    ■メインテーマ
    語りえないものとは何か?

    ■筆者の主張
    言葉は論考である程度決定することが出来るが、本当はきちっと語れるものではなく、
    日常生活の中で生まれた判断の一致のようなもの。
    その中で言語が使われないような場面でも、意味が通ずるのは、言語ゲームの世界に
    我々が生きているから。

    ■学び
    文法などの規定の中で、私たちは世界を規定させることに成功したが
    限界があることも認識する必要がある。

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    2021年03月13日
  • ウィトゲンシュタイン入門

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    名前だけしか知らずに読んでみた。
    初めて出会う言葉の数々と、時代の輪郭。
    人物も朧げだが浮かんだ。
    再読での再会が楽しみになった。

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    2020年11月09日
  • 子どものための哲学対話

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    小中学生が過ごす日常を元にして、それから派生する「哲学的な問い」を一緒に住む猫、ペネトレが問いかけるようにして進む話。

    内容はきれいに善悪で切れないことも多く、実際に子供に教えるのはとても難しいような気がするが、大人でも多くの学びがあって、面白い本。

    哲学とは「答えのない問いを勝手に立てて、それを勝手に探る学問」であるという見方は面白かった。
    だから、人それぞれ哲学があるのは普通の事。

    そう思えば、哲学も手の届かない高尚なことではなくなりますね。

    いいなと思ったこと。

    ・ネアカとは自分を持っていて、やりたいからやる人。ネクラとは周りの目線ばかり気にして認めてもらうためにやる人。

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    2020年06月05日
  • 〈子ども〉のための哲学

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    タイトルの『<子ども>のための哲学』は、「子ども向けの哲学」ではなく「子どもが考えるような問いについての哲学」ということです。

    子どもは日々たくさんの疑問を感じながら生きています。親や周りの大人たちに「なぜ?」「どうして?」と問い続け、自分自身でもあれこれと考え続けます。多くの人は自分もかつてそうした子どもの一人であったことを忘れ、社会という枠組みの中で疑問を疑問と思わなくなり、そうして大人になっていきます。(著者の表現では「大人になるとは、ある種の問いが問でなくなることなのである」)

    本書が言う「子どもが考えるような」とは、まさにそうした子ども時代に「なぜ?」「どうして?」と考えるような

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    2020年04月08日