永井均のレビュー一覧

  • 子どものための哲学対話
    どこかの書評から。これ、確かに子どもが最初に触れる哲学としては打ってつけ。そっち方面にまるで疎い自分も、本書で言わんとすることは何となく見えたし、これを取っ掛かりに、哲学に興味を抱く向きもあり得ると思われる。あとがきから見えるように、有名哲学者の思想が、かなり広範囲に網羅されているみたいだし。
  • これがニーチェだ
     これぞタイトル買い。

     ニーチェの本は読んだことがない。今まで読んだ本にたくさん引用があったけれど。100分de名著のようなものを読むのをやめて原典にあたろうと思っていたものの、これは積dle。

     この本は著者の永井氏のニーチェ論であり、学術的な「正しい」ものを解説しているというよりは、ひとり...続きを読む
  • 翔太と猫のインサイトの夏休み 哲学的諸問題へのいざない
    ねちっこい、ものすごく粘り気の強い本。
    考えようとすると考えようとすることを根っこのところからがっつりつかまえてくるから読むのにすごい時間かかった。
    なぜなぜ分析どころではない、干した布団をほこり出なくなるまで叩かれる感じ。

    おもしろかった!
  • 存在と時間 ――哲学探究1
    風間くんとは話を交わしたことがある。その風間くんに影響を受けて書かれたようだ。というより、理解されない可能性が高いのだよ。注が多くて、分かりにくかったりしてね。でも、なんというか、『私、今、そして神』を読んでからじゃないと意味が通じないかもね。この本は後半の時間論にこそ重きを置いているようだ。でも狂...続きを読む
  • これがニーチェだ
    ニーチェ的な視点からニーチェを批判していくという試み。著者の熱量と詩的表現が素晴らしい。ただ気になるのは、この本を含め、どのニーチェ入門書にも「ニーチェ哲学を社会の役に立たせようとすることは不可能」といった注意書きがあるのに、少なくとも現時点での私のニーチェ解釈では、むしろこんなにも「社会の役に立つ...続きを読む
  • 〈子ども〉のための哲学
    哲学に漠然と興味を持ち、哲学入門書を手にとって挫折すること数回。
    漸く「何となく分かるかも」と思えたのがこの本でした。
    〈子ども〉のための、とありますが大人にとって簡単すぎるということはなく、
    むしろ付いていくのに思考整理が必要な場面が多々あり、読みごたえがありました。


    以下個人的雑感。

    この...続きを読む
  • 子どものための哲学対話
    子供のころに一度は考えたことのあるような話について、本当にそうなのか?と考えを提起させてくれる。
    遊びに関すること、社会の公式ルールのこと、見方などについて印象的だった。
  • 子どものための哲学対話
    「人はなんのために生きるの?」
    「どうして勉強しなきゃいけないの?」
    「“遊ぶ”ってどういうこと?」
    「右翼と左翼って?」「ネアカとネクラって?」

     なんとなく通り過ぎてしまうさまざまなテーマについて考えるきっかけをくれる、頭を使う=哲学することの入門書のような本。ペネトレという名の人間の言葉をし...続きを読む
  • 子どものための哲学対話
    面白かった
    かなり噛み砕いて書いてくれてて、読みやすいけど、やっぱり取り扱ってる内容自体が難しいし深い。深く考えようと思えばどこまでも深く考えられそう
  • 子どものための哲学対話
    802 SPRING BOOK GUIDEで家入レオちゃんが紹介していた一冊。子ども向けだけれど、大人にこそ難しいことが多い。じっくり思考にふけりたい時におすすめ。
  • これがニーチェだ
    この本が導きだした結末に、僕はバカボンのパパを見た。
    軽くググってみると、どうやら同じ感想を抱いた人は多いようで、ちらほらと同様のことが記されているページを確認することができる。
    「これでいいのだ」という言葉を見たり、聞いたりすることで、ほっとしたり、どこか救われたような気がするのは、ニーチェがその...続きを読む
  • ウィトゲンシュタイン入門
    ■メインテーマ
    語りえないものとは何か?

    ■筆者の主張
    言葉は論考である程度決定することが出来るが、本当はきちっと語れるものではなく、
    日常生活の中で生まれた判断の一致のようなもの。
    その中で言語が使われないような場面でも、意味が通ずるのは、言語ゲームの世界に
    我々が生きているから。

    ■学び
    ...続きを読む
  • ウィトゲンシュタイン入門
    名前だけしか知らずに読んでみた。
    初めて出会う言葉の数々と、時代の輪郭。
    人物も朧げだが浮かんだ。
    再読での再会が楽しみになった。
  • 子どものための哲学対話
    小中学生が過ごす日常を元にして、それから派生する「哲学的な問い」を一緒に住む猫、ペネトレが問いかけるようにして進む話。

    内容はきれいに善悪で切れないことも多く、実際に子供に教えるのはとても難しいような気がするが、大人でも多くの学びがあって、面白い本。

    哲学とは「答えのない問いを勝手に立てて、それ...続きを読む
  • 〈子ども〉のための哲学
    タイトルの『<子ども>のための哲学』は、「子ども向けの哲学」ではなく「子どもが考えるような問いについての哲学」ということです。

    子どもは日々たくさんの疑問を感じながら生きています。親や周りの大人たちに「なぜ?」「どうして?」と問い続け、自分自身でもあれこれと考え続けます。多くの人は自分もかつてそう...続きを読む
  • 子どものための哲学対話
    いつか結構ピンと来る日が来そう。普通に面白かった。
    ネクラとネアカの定義をバッチリ書き切っていてオオっとなった。
  • 子どものための哲学対話
    たいてい本はその大筋を掴む意味で後書きを先に読んでしまいます。が、読んで??? 本文も大まかに8割程度は理解できませんでした(泣)。こういう哲学的思考から離れてしまった哀しさを思いました。文中にあった(p127)“問いそのものを自分で立てて、自分のやりかたで、勝手に考えていく”そんな思考を自由に解放...続きを読む
  • 子どものための哲学対話
    やさしい言葉で書かれた簡単なようで難解でおもしろい本。このことを示すのに、おわりに書かれた補助線のたとえがとてもわかりやすいと思う。

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    「こういうはなしは、どれも、たまたまある場所に立った人にだけ、意味を持つんだ。別の場所に立っている人には、無意味で、ただごちゃごちゃしているだけなんだ。図形...続きを読む
  • 〈子ども〉のための哲学
    一部の語り方がなんかアレだったけれど、哲学に対しての基本的姿勢は本当に同意する。
    「哲学はどんな価値も前提としないことがゆるされる(すべての価値を問題にできる)唯一の営みだからだ」という一節を読んで、なんだか心の重石が少しだけどかされた気がした。
  • ウィトゲンシュタイン入門
    読み終えた感じたのだが、本書はヴィトゲンシュタインの入門書ではないかしれない。
    つまりは手っ取り早くヴィトゲンシュタインについて理解したいという「入門者」向けではなく、どちらかというとヴィトゲンシュタインのテクストを丁寧に読解していくスタイルをたのしむ、読み飛ばしせずに深く読んでいく、という「入門書...続きを読む