永井均のレビュー一覧

  • ウィトゲンシュタイン入門
    「考えつつ読み、ときに立ち止まって考える、という過程を省略しないでいただきたい」と筆者が述べるように、本書はウィトゲンシュタインはもちろん、哲学の入門書にもなっている。
    世界観をつくるということ。問題を提示するということ。ウィトゲンシュタイン、哲学を学び始めたいすべての人へ。
  • 子どものための哲学対話
    対話形式ですらすら読めて、かわいい挿絵も多く楽しい。だけど難しい。所々に今の自分の悩みを考えるヒントがあった気がするので参考にしたい。手元に置いて定期的に読み返したい。
  • 〈子ども〉のための哲学
    20年ぶりの再読。
    学生時代に買った本ですが、大事に取ってあったので余程思い入れがったのだろう。

    ・・・
    <僕>の独自性の問題、そしてそれに続く道徳の問題、どちらも刺激的で面白かった。でも、それを賞賛してもなお余りあるのは最後の章の『哲学とは』ではなかろうか。

    ここに、<哲学>と「哲学」の違い、...続きを読む
  • 子どものための哲学対話
    子どものための本だけあって、分かりやすかった。猫のペネトレと僕との対話で話が進む。「クジラは魚か?」とか「地球は丸いか?」など、普段はあまり考えないことを深く考えることができて、楽しかった。
  • 子どものための哲学対話
    「上品な人は道徳的な善悪なんてたいして重視しないから、けっこう平気で悪いとされていることができるからね。逆に、下品な人は、道徳的な善悪を重視しがちだな。-達成される目標じゃなくて、過程そのものを味わえるようになるって点は同じだな。それが、人生が遊びである人があまり悪いことをしない理由だな。」

    「人...続きを読む
  • 翔太と猫のインサイトの夏休み 哲学的諸問題へのいざない
    たまに読み返すが、一回目に読んだときより数倍面白い読書体験ができる。スルメ本や。

    著者の言っている「哲学」が本当の哲学ならば、勘違いしている人が多い気がする。
    私は哲学も好きだが、それ以上に思想が好きだったのかな

    著者の言う「哲学」というのは、問いに対して正しく考えていく作業のことだと解釈した。...続きを読む
  • 〈子ども〉のための哲学
    「いかに生きるべきか」「世の中のしくみをどうしたらよいか」という問題以前に、「どうなっているか」という存在の問題がある。
    教育の世界には、「どうすればよいか」「どのように改善すればよいか」という問題で溢れている。そして、そのこと自体を忘れてしまっているので、もはや溺れているというところまで来ている。...続きを読む
  • 〈子ども〉のための哲学
    自分で哲学するための入門書ということで,著者は「思想に共鳴せずに,思考に共感する」を望んでいる。タイトルからは感じ取りにくいけど,非常に熱い本だ。

    この本で哲学される「なぜぼくは存在するか」と「なぜ悪いことをしてはいけないか」は,自分の問いではないので,それを「思考によって消滅させる」ということす...続きを読む
  • 〈子ども〉のための哲学
    哲学のあり方について、永井先生の<子ども>としての「哲学」を読ませてくれることによって、<哲学>について語ってくれる本。

    哲学は自分だけの問いのためになされるもの。しかもその問いは多くの人が当たり前で何も疑問を持たないようなもの。哲学は決して高尚で深淵なのではなく、哲学をする当の本人からすると、深...続きを読む
  • 子どものための哲学対話
    哲学書と自己啓発本がおり混ざっており、評価も難しい。自己啓発本というジャンル自体はろくでもないが、それに哲学的バックグラウンドが合わさるだけで評価を難しくする。

    この本の作者(ペネトレ)は、様々な問題に対して答えをあまり用意していない。これにより、読者は作者が何を言いたいか考えなければならない。『...続きを読む
  • これがニーチェだ
    読むのにとても疲れた。
    しかし、こうした哲学的なプロセスはとても面白かった。

    わからない用語や一般的なニーチェ空間の扱いについては、山川の倫理用語集を参考にした。
    一歩一歩、対話形式で読むといいかもしれない。
  • 翔太と猫のインサイトの夏休み 哲学的諸問題へのいざない

    実は、ものごとには、それぞれ、勝手に決め込んでいい方向、決め込まなくちゃいけない方向っていうのがあるのさ。

    他人には〈自分と同じ〉細部がない

    『正直-不正直』の空間

    『今』『ぼく』

    人生の全体を意味づける何か
    なにからも規定され得ないがらんどうの空虚さを生きる奇跡
  • これがニーチェだ
    難しい. どうまとめたら良いか,上手く表現できない. ただ多くの気づきがあ流と同時に味わいきれない歯痒さもある.


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    筆者の問い
    ・ニーチェや彼の哲学について書かれたにある何か有益なものを抜きだそうという姿勢への批判
    ・多くの書物がニーチェ...続きを読む
  • 翔太と猫のインサイトの夏休み 哲学的諸問題へのいざない
     永井均は、大学一回生の頃に『転校生とブラックジャック』を読んで一目惚れし、それ以来ずっと気になっている哲学者である。とは言え、彼の著作は今までほとんど読めていない。それは、彼の著作に挑むには、かなりの勇気を要するからだ!
     本書は、副題に「哲学的諸問題へのいざない」とあることからも分かるように、哲...続きを読む
  • 〈子ども〉のための哲学
    哲学の入門書が、この本でよかった。

    〈子ども〉とは、子どものころ思い浮かべた「純粋な疑問」のこと。年齢に関係なく〈子ども〉の感性をもつ人、誰もが当たり前とすることに疑問をもち、もがきながら生きている人にこの本はぴったりだと思う。

    著者のいう「水面に浮きがちな人」と「水中に沈みがちな人」の二種類で...続きを読む
  • 子どものための哲学対話
    漠然と疑問に思っていることを
    論理的分析し納得できる答えを提示してくれた
    永井氏の哲学へのコダワリというか姿勢というかにも
    尊敬します
  • 翔太と猫のインサイトの夏休み 哲学的諸問題へのいざない
    何度も読み返すのに値する本だと思います
    他者についての議論がすごく面白かったです。
    でも私も本当は作者が言いたいことが分かってないのかも…
    分かったと思ったのは全て思い込みであるかも…
    ただ自分の貧しい頭を何か面白い考えで満たしたいだけかも…
    そうだったら虚しいね
    それでも凄い本です
    「私」について...続きを読む
  • 子どものための哲学対話
    面白かった。
    うん、面白かったな。

    どう面白かったのかを言葉にすることは難しい。
    でも、面白かったことを言葉にするという「遊び」は楽しい。

    この「遊び」を続けているうちに上達する人たちがいて、
    上達した人たちをもうならせるような「遊びの達人」が居る。

    「遊びの達人」は遊ぶうえでとてもためになる...続きを読む
  • 子どものための哲学対話
    タイトルに「子供のため」とあり、対話形式で読みやすく書かれてはいますが、大人が読んでも正直よくわからない所は多いです。(自分だけ?)
    明確に「著者が言いたいことはこれだ!」と掴めないと、すっきりしない人にはモヤモヤしてしまうかもしれません。

    本文の一節に「ニュートンは新しい物を見つけたわけじゃない...続きを読む
  • 〈子ども〉のための哲学
    永井先生の本はいくつか手にとつてきたが、どこかで池田某とは語り方は異なるものの、同じベクトルをもつてゐるやうには感じてゐた。それは哲学、存在についての真理を求めてやまない不思議な熱情と呼ばれるものだと思ふ。
    無敵のソクラテスであつたか、なんであつたかは忘れてしまつたが、何かの巻末に池田某の薦める本の...続きを読む