永井均のレビュー一覧
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最近、電車の中かどこかで他人の会話が聞こえてきて、フィリピンは親日的だからどうのこうのという話であった。フィリピンで日本が戦時中に何をしたかはあまり意識されなくなってきているのかもしれない。
終戦直後はフィリピンは対日感情がもっとも厳しい国だった。それは日本軍が、特に敗戦間際にメチャクチャをやった...続きを読むPosted by ブクログ -
小中学生の頃に世の中の事について疑問に思った事柄を題材にしながらそれらについて哲学的考察がされています。子供のためのという書名になっていますが、大人が読んでも十分な内容です。日常生活の中の題材から哲学的な考察をするトレーニング本として良いです。Posted by ブクログ
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読むことを止めて、質問について考えながら読み進めること。著者から最初に提示されるこのルールを守って読んだ方が間違いなく面白いし、理解しやすいように思います。
筆者の方は大学の講義でこの本を使われているそうですから、哲学の教科書ですね。1回読みましたが、数回読まないと完全には理解できない内容でした。...続きを読むPosted by ブクログ -
<子ども>とはまだ年少だった時の疑問を持ち続けている人の意味のようだ。「なぜぼくは存在するのか?」、「なぜ悪いことをしてはいけないのか?」この二つの疑問を考えた軌跡を述べる。結論はそれぞれの人が考えることであろう。思想と哲学。哲学を学ぶというのは過去の思想を学ぶのではない。自分で考えることが哲学なの...続きを読むPosted by ブクログ
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永井の『これがニーチェだ』(講談社現代新書)の刊行を受けておこなわれた、当時話題になった「なぜ人を殺してはいけないのか?」という質問をめぐる対談と、永井と小泉それぞれの論考が収録されています。
個人的には、小泉の問題提起の鋭さに感銘を受けました。対談のなかで「生活」と「生」という対概念が提出されて...続きを読むPosted by ブクログ -
ウィトゲンシュタインの哲学について触れることができる本。
しかし,その考えは難しく,「入門」と書かれたこの本を読んでも細かい部分については理解しきれず,なんとなくその考えの表面部分が分かったような気がするという程度までしか至らなかった。
それは著者の書き方が悪いのではなく,その内容の難しさに原因...続きを読むPosted by ブクログ -
セブ島へ旅行に行くにあたり、予習のため読んでみた。
戦争裁判というものがよく分からないのだが、悲惨な状況があったのだろうということは改めて分かった。
勝者が敗者を裁き、戦地となり蹂躙された地がその裁きを引き継ぐ話。
戦地では、確かに様々な犠牲があったことは事実だろう。
しかし、その原因が、...続きを読むPosted by ブクログ -
「なぜぼくは存在するのか」「なぜ悪いことをしてはいけないのか」の2つのことについて、哲学をしてみようという本。
ウィトゲンシュタインは、哲学をしばしば潜水に例えた、という傍論の部分が印象に残った。
人間の体は、自然にしていると水面に浮かび上がる傾向がある。哲学的に思考するためには、その自然の傾向...続きを読むPosted by ブクログ -
スラスラ読めるような、読めないような。表紙のイラストからすると面白おかしいようなほのぼのするようなイメージを感じたのですが、途中までその気にさせて突き放すようなところがあった気がします。Posted by ブクログ
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結構難しいけど面白い予感がするよ~。
『翔太と猫のインサイトの夏休み』はかなり前に読んで、とても面白い!と思った記憶があるけど、この本とおんなじ作者とは気付かなかった。インサイトの本、もう一度読み返したくなったよ。
しかし、インサイトみたいに分かりやすく本を書ける作者であるのに、本書は何度か行きつ戻...続きを読むPosted by ブクログ -
うーん、難しい…
語り得ないものについては沈黙しなければいけない。この時の語り得るものと語り得ないものの画定はどこなのか?最後まで明瞭にイメージ出来なかった。また、言語ゲームとは一体なんなのか、亀とアキレスのパラドックスは何を言わんとしているのか、ボヤッと理解したつもりでも、他人に説明出来なければ、...続きを読むPosted by ブクログ -
*前期ウィトゲンシュタイン:論理哲学論考
沈黙すべきものを内側から限界づけ、そのことによってそれに正当な位置を与えるための書物。世界認識のための言語の限界を語る。「語りえぬものについては、沈黙しなければならない」
経験によって知られるA→Bの関係(因果関係)が成立するとき、外的関係(経験的関係)と...続きを読むPosted by ブクログ -
哲学へのアプローチの手ほどき。「ソフィーの世界」は単なる思想史であって哲学書ではないと。哲学はお金と時間がある人の遊戯だと思うが(普通は日常雑事を捌くだけで精一杯)、今立脚している「常識」があやふやであるという認識は救済にもなりうる。Posted by ブクログ
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ウィトゲンシュタインの哲学について書かれたものだが、題に「入門」とあるものの、難度の高い本。これは、本書の書かれ方によるものではなく、そもそもウィトゲンシュタインの哲学の難度が高いためだと思う。内容について、分かったような気がする部分もあるが、厳密には理解できなかった。理解するためには、本格的に各種...続きを読むPosted by ブクログ
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>地球なんか全然なかったとしても、それが現実ならそれが現実ということである。
>ウィトゲンシュタインは「独我論」の表明のしかたとして「何が見えていようと見ているのはつねに私だ」というような表現を案出したが、これは「何が起ころうとそれは起こるのはつねに現実世界だ」という(自明な!言明との類比で理解され...続きを読むPosted by ブクログ -
哲学の概念を、対話形式で紐解いて行く。小説というより、若者に向けて書かれた哲学入門書のような本。中学一年生の「翔太」と、言葉を喋る猫の「インサイト」が、二人でひたすら哲学的な話を繰り広げて行く。
「自分以外の人間は、自分に会っていない間は存在していないかもしれない」というようなことは昔私も少し思った...続きを読むPosted by ブクログ -
いつもどおり(?)、永井さんはおもしろことを言う。小泉さんは、なんかあまりピンと来ないことも多かったけど、社会契約説の欺瞞性について、興味深いと思った。いづれにせよ、まだ頭の中でまとまってないので、また読み直したい。Posted by ブクログ
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読んでいると、哲学の世界にどんどん引きこまれていく。
ちなみに、本書によると猫のインサイトは黒猫である(ブックカバーのイラストは白猫になっている)Posted by ブクログ