井形慶子のレビュー一覧
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身につまされた。いろいろと。
親子共に10年ほど年配でいらっしゃるけど、
山の上の、車手放したら移動キツイよ?な戸建、
三人姉妹の長女、とか重なる部分も多々。
うちは父がもう亡くなってる、とか、メインで動いてくれてるのは妹の方、とか細かい違いはあるけれど。
冬には積雪して身動き取れなくなる山にしがみつかなくたって、少しでも若い内に便利な街中に越して新しい友達でも作ればいいのに、と思うけど、今まで築いた人間関係を手放す事にためらいが大きいらしい。
著者の元実家も80代後半のお父様が建てて築25年以内、ということは60代前後で動かれたのだろうけど、その頃はまだ若いんだよね。車で動けるなら店が遠いのも問題にならないって考えたんだろう、当時は。
最晩年の父は縁石に乗り上げるは、接触事故を起こすは、すっかり自信を失くしてハンドルを持てず、家から出られなくなってた。自慢の太陽光発電は、父の没後に押売り業者が点検に来て、最悪火事になります、撤去費用は80万ですが値引きしますよ、なんてトラブルの種になってる。
退職して老後の家を建てるなら、何はさておき立地だろう、なんて今更言っても仕方ないので、母が今の家に住み続けたいと願うなら全力でサポートあるのみ。
親の言葉と茄子の花は千にひとつも無駄がない様な気がしてたけど、親にも分からない事や見通せない事はあったんだね。当たり前だが。私にも先の事は分からないから、謙虚に、でもしたたかに、母を見守りつつ、自分たちが老後に住む家への引越し準備中です。 -
Posted by ブクログ
作者と離れて長崎に住む80代の両親。長年、住み慣れた家は、海がどの部屋からも眺められる最高のロケーションに建っている。若い頃は、坂を登って我が家に辿り着く事なんて、なんて事は、なかったけれど、年をとってくると大変になり住み替える事に。買い物にも便利な中心地、生活の利便性を優先に探しはじめる。新しい住まいに合わせ、物を処分したり、相続の事など、東京と長崎を往復したり、頼れるところは人に頼り、なんとか家じまい完了。私自身、出来るうちに自分の物の整理や、最終的にどういうふうに暮らしていくのか、きちんと考えていかないといけないなぁーと思いました。昔のように“後は野となれ山となれ”的な事では遺された者が大変だと実感。私の母は、もう手遅れなので、とりあえず私から何とか断捨離しつつ好きな物だけを手元に残して心地よい住まい方が出来るようにしたいなぁーと思いました。色々気づけて読んでよかったです。
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リタイア後のイギリス人が、いかに人生を楽しんでるかについてのケース・スタディ的な本。
イギリスでは老人ホームに入居する場合、生涯そこにいる前提で、住宅、貯蓄、年金などの資産を総括して、500万円以下なら全てその費用を国が負担してくれる制度があり、そりゃ貯金しないで楽しく使っちゃうよな、と思う。
しかし現代の先進国でこんなに素敵な制度が存在している事に驚いた。でも最近財源が厳しくなってきてるようです。
取り上げられてる人達はアクティブな人が多いとは思うけど、離婚や再婚にも積極的で生涯恋愛をして、好きなことをして暮らす様がとても素敵です。
「人生は楽しまなくちゃ」という姿勢をもっと見習いたい。 人生は苦行なんだ的な、日本人的な価値観からの脱却が始まってると思います。
『小さな恋のメロディ』のメロディ役だったトレイシー・ハイドが、その後売れずに一般人として暮らす様子も映画ファンとしては嬉しい。
57歳の今でも可愛らしくて、14歳年下の人と再婚してました。
またその相手役だったマーク・レスターも俳優として大成はしなかったものの、今は鍼灸院を開いて家族と幸せに暮らしてました。 この人はマイケル・ジャクソン
とすごく親しかったみたいで、そのエピソードも面白いです。
映画オフ会で知り合った人たちと、70歳とか80歳になっても楽しく映画の話で盛り上がれたらいいな~と最近よく思います。 死ぬまで映画を観倒したい。
充実した老後を送るためのヒントになる、素敵な一冊です。 -
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イギリスと日本は、島国文化で似通ったところがある、と何かの本で読んだことがある。
戦前は、日本にもコンパクトで物を大事にする暮らしがあった。それがイギリスでは今も受け継がれている、というような事を写真も豊富に日本での取り組みも含め解説されている。
戦後、アメリカ敵大量生産大量消費文化がなだれ込んできたが、そろそろモノが溢れて資源の無駄使いにウンザリし始めた日本人が、このイギリス的価値観に目覚める頃なのではないだろうか?
しかし、snsの跋扈(ばっこ)で、他人の暮らしぶりが気になる日本人の多くは、まだ自分の幸せ基準を持つ勇気がないのかもしれない…。2018.8
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タイトルの通り、著者がロンドンに家を買うまでのお話。
イギリスの不動産事情を知ることができ、著者の物件購入までの奮闘ぶりも面白かった。
イギリスでは不動産売買は弁護士を介して行われる。
また、家屋鑑定士の評価を得る必要があり、とても公正に取引が行われているように思った。
また、イギリスは穏やかな階級社会で、その人が話す英語のアクセントや住んでいる地域のポストコード(郵便番号)で、その人のバックグラウンドが分かるという。
そのため、不動産の価値はロケーションで左右される。
それは日本のそれ以上のものだ。
日本と違う点は他にも、住居の形態だ。
日本でいうところの、戸建て、マンション、アパートなどのである。日本では上記3つが主だが、イギリスではその種類は、主なものでも9つほどある。
ロンドンは世界一地価が高いと言われている(言われていた?)のは知っていたが、それはロンドンが魅力的な都市だということと供給できる不動産が少ないというのがその理由だ。
あまりに地価が高騰するのも考え物だが、古い建物を大切にしながら住むという文化は素晴らしいと思う。
日本も、新築ばかり建てずに、中古物件を有効活用するような流れになるといいなと思う。 -
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ドキュメンタリーは、著者の体験に気持ち的に共感できないとまったく面白くなく、ページを繰る気がおきなくなるが、本書はまず読み物としてなかなか面白かった。このまま小説になってもおかしくないような、わくわくさせる展開があり、すらすら読めた。
リフォーム経験がほとんどないのでよく知らなかったが、日本の「家」をめぐる状況には、構造的な問題がいろいろとあると初めて知った。どうして家がこんなに高いのか、家を手に入れるとなるとすぐ新築ということになるのか、なるほど目から鱗だった。
ロンドンに住んだことがあり、ただその時は、みんな古い家を大切にするんだね、ぐらいにしか思わなかったが、英国人があれほど家を大切にするのには、日本とは逆の政策があり、それにより古家の市場価値、人々の考え、そして業界構造までもが違っていたとは。
日本では、どうしても戦後復興の中で、新しいものがいいのだ、というスクラッチビルド的な風潮ができてしまい、家に限らず多くのものが捨て去られてしまった。そういった、世代から世代へときちんと受け継がれるべきだったものが受け継がれずに失われているのは、ほんとうに問題だと思う。
日本でも、政策的な転換があれば、古い市場慣習を変えていくことができ、古いきちんと建てられた家であれば、再生して大切に使うということが可能なのだろうか。最近は大都会でも老朽化し放置された家屋が増えている話をときどき耳にするようになった。古民家は静かにブームになっているような気もするが、田舎だけでなく都会でも空き家が増えている状況は、政治としても放置できない問題と思うが、政策によって問題の解決が可能なのであれば、政治家が何をどう考えているのか気になる。
本書で著者が再生に奮闘する古家は、昔の大工がきちんとしっかりと建てた家。その再生プロセスに様々なアクシデントに翻弄されながらも、著者自身がしっかりと参加していて、著者の理想とする家のイメージが具体的に伝わってくる。女性ならではの感性とこだわりがあり、男の自分には、そうかそういう風にこだわりが生まれるのか、と思う点が多かったが、その点も勉強になった。