牛島信明のレビュー一覧
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何となく、どんなストーリーなのか断片的にしか知らなかったのを初めて読んでみた。「従者」サンチョを従えて騎士道物語の妄想に取りつかれてあちこちで騒動を起こす男。序盤からひどい返り討ちに遇い、「よく死なないな」と変に感心してしまうくらいこっぴどくやられる。サンチョもよくこんな主人についていくなあ、と。
妄想から戦いを挑むドン・キホーテは迷惑千万で滑稽な存在にしか見えなかったが、他国に戦争を仕掛ける国などは仕掛けられた相手からすれば、滑稽に誇張されてるとは言えドン・キホーテのように写るのだろう。そんな批判精神も含んでいるのだと思えた。
迷惑な男だが時には人に笑いを与え、そして「正気に戻してやりた -
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ネタバレ友人とソース(※ソース原理におけるアイデアを実現するためにリスクを負って最初の一歩を踏み出した個人)とエゴで物事を進めるということの差について語っていた。
その友人から勧められた本がこの本だった。
これは自分のエゴなんじゃないか?という時に「いいんだよ!エゴでも!」と思いたいときもあるんじゃなないかな?そんな私にお勧めだよ、と言われて、手渡された。
彼は「羨ましい」と感じたそうだ。
私は「幸せなだろうなぁ」「勤勉な人だな」と感じた。いや、勤勉であるがゆえに突き詰めたところに達し、結果、人に左右されない幸せを手に入れたのだろうなぁ、が正解か?
最初から最後まで自業自得のトラブルさえも「修行」 -
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ネタバレ文学史上最強の思い込みヒーロー!
可笑しい。ドン・キホーテの行くところ、トラブル続きである。それはもっぱらドン・キホーテの、自分は遍歴の騎士であるという思い込みの強さにある。時には話に乗ってくれるけれど、ヤバイと思ったら容赦無く主人にツッコミを入れるサンチョとは良いコンビ。しかしどこの誰から指摘されても、どんな酷い目にあっても、ドン・キホーテは自分を変えない。騎士の使命にしたがって、旅を続けていくのである。
騎士物語を読みすぎて、現実とフィクションの区別がつけられなくなった。もしかしたら、現代にもいるかもしれない。自分の周りで何かが起きたら、すぐさま過去に読んだ物語の出来事や人物を語り出し -
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セルバンテス 「 ドンキホーテ 」 前篇終了
ドンキホーテは、騎士道物語のパロディとしては 痛々しくて笑えない。英雄叙事詩的なキリスト教説話として読んだ。何度袋叩きにあっても めげない姿は英雄だと思う。
妄想と現実を 英雄として生きようとするドンキホーテの悲喜劇的な人物像を キリスト教の倫理観と対比させ、スペインの中世史とリンクさせたところにドンキホーテの深さがあるように思う。
再読なので、ドンキホーテが何を象徴しているのか意識しながら読んだ〜キリスト教異端者、修道騎士団、スペインそのもの、キリストそのもの、宗教の狂信性 に とどまったが、他のドンキホーテ論を読んで 別の解釈が知り -
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ネタバレ古典読書。今の日本でドン・キホーテと聞いて文学作品を思い浮かべる人の割合はどのくらいなのだろう。一割いればいいくらいかな。自分も人のことをあまり言えないけど。
あらすじは何度か耳にしていたし教養のための本でもないから読むのは楽。解説で何度も触れられるがこの本は中世の騎士物語を風刺しているところに面白さがあるので本家の方も読みたい。
ドン・キホーテ予想以上に常識外れで追剥みたいなことを騎士道のもとに正当化していて被害者の方に同情する。しかしどこか憎めないところもある。
全六巻と先は長いが話は複雑でないのでゆっくり読もうと思う作品。聖書の次に世界で読まれている本と言われているので読破したい -
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『ドン・キホーテ』はかなり長い作品らしいです。その中から、つじつまが合うように抜粋して編集してあるのが、この岩波少年文庫版です。この作品にどっぷり浸かって読む分には滑稽で面白いですが、ちょっと引いた目で眺めると、悲しいお話になります。
岩波少年文庫版の『ドン・キホーテ』です。
訳者によると、本当の『ドン・キホーテ』は前編と後編があって、
本書だと360pくらいの分量なのだけれど、
それは1/6くらいに短縮されたものらしい。
大長編なんだね、『ドン・キホーテ』って。
その名前をよく聞くけれど(お店の名前だったりもしますね)、
どんな物語かは知らなかった。
騎士道物語のパロディということで、
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いやはや、長い。
前編が太めの文庫3冊、後編も同じぐらい太めの文庫3冊。
やはり、後編より前編の方がおもしろかった。後編も途中からどんどん引き込まれる感じにはなったけれど、途中退屈に感じるところも多々あり。
若干説教くさい内容が多くなり、小話は無くなった。
多分作者のいろいろな思いを託した小説となったのだろう。
ドン・キホーテは、前編の人気が出すぎて、後編の偽者が出回った。(続編として今も出版されているが、わたしは読んでいない)作者のセルバンテスはそのことに激怒し、本の中でもたびたびそのことが書かれている。
面白いのは、本の中で、ドン・キホーテ自身に読ませ、それを酷評させているとこ -
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かの有名なドン・キホーテ
ドン・キホーテっていう騎士(になりたい?)おじいさんと
サンチョパンサとロシナンテの名前は知ってたけど
実は未読だったので
読んでみました。
最初の4章くらいは
ドン・キホーテのきちがいっぷりにひいちゃって
つまんないから読むのやめようかと思ったんですが
ひまだったので読んでたら
だんだん面白いような気になってきて、
結論→面白かったです^^
なんだよーおもしろいじゃん!笑
ドン・キホーテが気ぃ狂っててこわいんですが
さいご訳者あとがきにもかいてあったけど、
ドン・キホーテの奇行をあざ笑っていいのか賛美(はしないけど)していいのか
狂気なのか正気なのか
馬鹿