御代しおりのレビュー一覧

  • ニューアベンジャーズ:シージ

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    シージ本編で早足なところをしっかり描いた上に出番のなかったウルヴァリンもいいとこをもらってスッキリな完結。メインストリームなアメコミでレギュラーシリーズを全話通して邦訳という偉業にはただただ感謝。

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    2019年07月31日
  • ダークアベンジャーズ:シージ

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    本編はあちらにまかせて、ページを贅沢に使った外伝に徹してじっくり読ませる。結局セントリーは最後まで可哀想だったけど……。ノォ・ヴァアの(バチャロの絵もあってちょっとゲイマンみのある?)交流と別れのやりとりが素敵。

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    2019年07月31日
  • シージ

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    一大コンクルードながら、いつもそうとはいえちょっと御都合主義的なオズボーンの自滅や、問題はあれど悪党ではなかったセントリーやアレスの最期はあんまりいただけない。4話で片付けるには壮大すぎた話というのはあり、タイイン前提ではあるんだろうけど。

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    2019年07月31日
  • キャプテン・アメリカ:リボーン

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    ネタバレ

    死からの復活はアメコミの常ながら、その間衣鉢を継いだバッキーと共に倍返しの大団円は「やった甲斐」を感じる。復活の理由付けはうまい盲点だとは思うけど、死体があった期間の説明とは言いがたいような。視点が違うとは言え本誌600号であれだけおさらいしたキャップの過去をこっちでもおさらいするのは何だかちぐはぐだが、B.ヒッチのドラマチックな画で見れたのは意義があると思う。

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    2019年06月08日
  • アベンジャーズ:ディスアセンブルド

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    ニューアベンジャーズ結成前、旧アベンジャーズの解散へと至った事件を描く一冊。
    目を覆うような展開が一つや二つではなく矢継ぎ早に続く。メタ的な意味でニューアベンジャーズをはじめたいがためにやった展開であることが透けて見えてしまう気もするが、結末までふくめて「ありえそうな」悲劇をうまく構成している印象。
    何よりも印象的なのが非常に目を引くデイビッド・フィンチのイラスト。爆発や残滓、悲痛な表情…悲劇を描写するのに必要なすべてがすさまじい技巧で表現されている様は圧巻である。
    巻末のそれまでのアベンジャーズの表紙やブライアン・マイケル・ベンディスのインタビューもありがたい。
    これ一冊で読むのはお勧めしな

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    2019年05月02日
  • アメイジング・スパイダーマン:シビル・ウォー

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    事態の真ん中で翻弄される視点から見たシビル・ウォー。まさにクロスオーバー。政治的まじめな話にしても、近年の映画的になったアメコミにしては向かい合ったまま一人のセリフで説明が多すぎな気はする。

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    2018年12月12日
  • ロード・トゥ・シビル・ウォー

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    現実から目そらすまいと出来うるアイデアを出し限度一杯まで抵抗し、または妥協線を引こうとしたトニーのビジネスマン的労苦がリアルでおつらい。間接的にヒーローの美徳に迫るピーターの演説も感動的。その後ほどなく全てが台無しになる悲劇が辛い一冊。

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    2018年12月09日
  • デッドプール・キルズ・マーベルユニバース・アゲイン

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    デッドプールがマーベルキャラクターを殺害して回る衝撃作、まさかの再び刊行。以前の3部作「キルロジー」とは独立した話なので、単体で読んでも問題ないが、その魅力は比較することでより際立つと思われる。
    前作の殺害理由はデッドプールの「狂人」としての危険性、第4の壁を破れる能力ありきの展開であったが、今作は全く違う。作中の話として完結するのだが、だからこその切なさや衝撃がある。
    もちろん、旧3部作が出た当時にはいなかったキャラクターをいかに殺害するか、という点も見どころの1つだ。並行世界設定を受け入れて楽しめる人、デッドプールの複合的な魅力を楽しみたい人にはおすすめ。

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    2018年08月08日
  • プラネット・ハルク:地の巻

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    かわいそうすぎない!?と思うのも作者の思惑通りか。2冊丸々楽しんだしそもそもハルクが満たされたらハルクじゃない点納得の展開ではあるが、「ワールドウォー」の準備も透けて見え、会社の方針が第一優先のアメコミの無慈悲も感じる。

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    2017年11月11日
  • プラネット・ハルク:天の巻

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    人外キャラでむしろ濃い人間ドラマを描くのは『猿の惑星』的あちらの得意技か。ハルクが好きに暴れて許されるシチュエーションの痛快、(従来作から逸脱させすぎない目的もあろうが)過去のストーリーからの引用も楽しい。キャラの見た目や性格的に整理しきれない読みづらさはあった。

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    2017年11月10日
  • ソー:マイティ・アベンジャー

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    元々神話な上、設定が複雑になりすぎたソー周りの話を、ことごとくシンプルにしてリメイクしたミニシリーズ。その構成は見事に当たっているようで、非常に読みやすい。
    変身能力のないソーとして地球の異文化に接触していく中で、出会ったジェーンとの関係が描かれていく。映画版の設定に近いものがあるので、映画でソーを知った人ならすんなり受け入れられるのではないだろうか。
    ソーのプライドが高いながらも優しさのある態度がどこか茶目っ気があるように描かれており、他の作品におけるソーとは雰囲気は違うが、これもありだと思わせる魅力があった。
    惜しむらくはシリーズとしては非常に中途半端なところで終わってしまう所。面白い試み

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    2017年08月28日
  • アベンジャーズ:エンドレス・ウォータイム

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    キャプテン・アメリカとソーが過去の戦いで残してしまったものが世界に与えた影響を、アベンジャーズとして対処していく、といった話なのだが、そんなシンプルな構造を中心に過去の遺恨や現在の世界の複雑さなど、非常に深く描けている秀作である。
    他の作品に比べてそれぞれの抱く感情が不安定すぎるので、少々違和感を覚えるものの、その描写の濃さは特筆すべきものだ。それぞれの経緯を踏まえ、世界に、他者に、また自身の位置づけに対して思うことを細かく描けている。
    一方でアクションシーンの描かれ方も目立つので、密度の濃い作品が読みたい人にはぜひおすすめしたい一冊である。

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    2016年12月26日
  • AVX:アベンジャーズ VS X-MEN アルファ&オメガ

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    ネタバレ

    原初では別の単行本として発売されていたAVXのプロローグ的な「アベンジャーズ:X-サンクション」とエピローグ「AVX:コンセクエンス」を同時収録した一冊。刊行の狙いがしっかりしていて読者側としても安心。

    X-サンクションの方はケーブルVSアベンジャーズの面々というバトル漫画的な要素が強く、読んでいて純粋に楽しい。シナリオ的にもサイクロップスの本編での判断にかかわる要素が絡んでくるという意味で重要なのだが、個人的にはそこは本編の「こだわりの強さ」がケーブルに起因するというだけにしか見えず、いまいち得心がいかなかった。ケーブル側の事情は色々あるにせよ、やはり性急かつ強引すぎるような。

    一方コン

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    2016年05月04日
  • AVX:アベンジャーズ VS X-MEN ROUND 2

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    ネタバレ

    アベンジャーズとX-MENの信義がぶつかるAVXの第2巻。「ROUND2」との題にふさわしく、前巻最後で状況が変化した状態での戦闘が描かれるのだが、フェニックスを宿した5人が中心となるので、今巻に関しては、「アベンジャーズVSフェニックス」といった方が自然かもしれない。

    全体的な筋書きとしては前巻同様やはり理屈は通るが納得しがたいものとなっているのは残念。今巻の戦闘のきっかけはアベンジャーズ側の行動が原因としか見えないのだ。終盤になるに従い、「フェニックスのせい」として正統に見えるようになっていくのだが、その前をもう少しうまく扱えなかったものだろうか。

    とはいえ、全体的な幕引きの仕方として

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    2016年05月03日
  • キャプテン・アメリカ:ロード・トゥ・リボーン

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    キャプテン・アメリカ復活の直前を描いた話に、キャプテン・アメリカの伝説を様々な角度から描いた話を合わせて掲載した一冊。インベーダーズ時代のキャプテンやバッキーが多く読めるので、他の邦訳本とは違った魅力があって良い。過去のコミックスカバーデザインなんかも大量に乗っていたりとファンサービスだらけの一冊。当時からのファンならたまらないんだろうなと思うばかり。しかし、最近の話しか読んでいないと断片的過ぎてよくわからない話も多いのが難点だ。

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    2016年05月01日
  • ニューアベンジャーズ:ダークレイン

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    「闇の支配」を意味する「ダークレイン」と呼ばれるキャンペーン中のニューアベンジャーズ誌。「シークレット・インベージョン」を経てメンバーに少し変更がありつつ、ノーマン・オズボーンらスーパービランが表舞台に立つ世界でのニューアベンジャーズを描く。

    ダークアベンジャーズと接触する「パワー」編と、姿を消していたDr.ストレンジが後継者を探す「サーチ・フォー・ソーサラー・スープリーム」編が掲載されている。前者は「シークレット・インベージョン」の最後に起きた事件を中心にダークアベンジャーズと接触させる形でスムーズに話が進行していく。メンバー各々の描写を細かくしつつ、ビランが表だって活動する微妙な世間を描

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    2016年02月01日
  • ダークアベンジャーズ:アセンブル

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    「シークレット・インベージョン」の侵略戦争の結果として「救世主」扱いされるサンダーボルツ長官、ノーマン・オズボーンを主役として描かれるまさに「闇の」アベンジャーズの物語。パラレル世界じゃなきゃやれなそうな試みを正史の中でうまくやってしまう、という成立具合のおかげで、設定だけでも十分面白い作品に仕上がっている。

    「アッセンブル」の副題だけあって、今回は正直結成の話と、その間に起きる様々な状況への対処しか描かれていないので、ドラマ性は薄めなのだが今後の状況には色々と期待が持てそうな作風に仕上がっている。特に、素晴らしい立場を手に入れたはずのノーマンが、他のビラン達を抱え込むことによって様々な表情

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    2016年02月01日
  • ニューアベンジャーズ:シビル・ウォー

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    キャプテン・アメリカ、ルーク・ケイジ、スパイダーウーマン、セントリー、とニューアベンジャーズの面々がそれぞれどのような心情で内戦中のそれぞれの立場についたのか、という点を主軸に描いたタイイン。それぞれに一話ずつドラマ性を持たせているので非常に読みやすく、また意外なキャラとの絡みがあったりする点が面白いところである。とくにセントリーはインヒューマンズと関わったりして独特な立場にいるので興味深い。

    ニューアベンジャーズの面々だけではなく、アイアンマンとの関係性を持ってマリア・ヒルの立場も描いているのが面白いところだ。

    しかし巻末に掲載されているアニュアル、ルークとジェシカの結婚式の方が読みごた

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    2016年01月01日
  • シビル・ウォー

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    めっちゃえぐい「ヒーロー対ヒーローもの」。途中で誤解が解けて共闘するとか、スーパーヴィランをおびき寄せるための芝居だったとかそういうのなし。

    「正義のヒーロー」という概念と現実世界の相剋があり、そこを突く容赦のなさ。そしてどちらの言い分にも理がある(普通は恐らく反乱軍が正義で体制側が悪、みたいな描かれ方をするだろう)。戦いは終わるものの、何が解決したものでもないというあたり、恐らくこの後の作品にも大きな爪あとを残したことでしょう。

    それにしても、ビジュアル的にも目を見張る。さほどアメコミ詳しくない自分でも、スパイディが正体を明かすシーンは、実に歴史的なものに見えた。

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    2015年10月02日
  • ニューアベンジャーズ:セントリー

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    表題作である「セントリー」編と、「シークレッツ&ライズ」編の二本からなる単行本。

    前巻で大きな謎を持って登場したセントリーというキャラのあまり知られていないキャラについて、作品内のコミックとの関係という新鮮な切り口で描いていくのが面白いところ。謎解き要素を経て、他のチームも合わせて様々なヒーローが協力する上、なかなか煮え切らない状態が長く続くので、セントリーの参入シーンは非常に爽快である。

    シークレッツ&ライズは盛り上がりにかけるが、前巻までのシールドの不穏さやスパイダーウーマン絡みの動きが際立つのが良い。新キャラ・ローニンが非常に格好良く描かれているのが魅力的だった。ただ、スパイダーウー

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    2015年08月06日