井上祐美子のレビュー一覧

  • 青天 包判官事件簿

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    私は中国留学組で、京劇で卒論書いたし自分でも少し習っちゃったくらいの戯迷(シーミー/京劇通好き)なので、包公さんといえば真っ黒い顔で額に三日月が描かれていて恰幅が良くて野太い声で…という中国人に共通の包拯像を持っているんだけど、この包拯は正反対のような人物像。でも、こっちの飄々とした感じ、喜怒哀楽激しくなくて口調も穏やかで食わせ物なところ、頑ななようでいてきちんと清濁併せ呑む如才なさもある…つまりは、大好きです!時代背景などの説得力もすごい!

    周りの登場人物たちも魅力的で素敵だし、『桃花源〜』を読んでいる人には嬉しい「あの人」を仄めかす場面も!

    もっと読まれてほしい〜☺️続編欲しい〜✨

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    2025年06月07日
  • 新装版 桃花源奇譚4 東京残桃夢

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    完結巻。
    いやー面白かった…!
    なんで今まで知らない作家さんだったんだろう…もっと早く出会いたかったなぁ。
    ラノベでデビューされた方だけあって、キャラクターが生き生きしてて特に主人公の話を引っ張っていく力が強く感じる。
    女性キャラが敵役も含めてみんな好きだ。
    ヒロインの桃花はもちろん可愛いし、狄妃が流石すぎた。劉皇后もなんだかんだ嫌いになれなかったし。

    包丞を主人公にした話もあるんだけど、こちらは本作と地続きのスピンオフか、それとも別なのか。
    気になるので年明けに探してみよう。

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    2024年12月27日
  • 新装版 桃花源奇譚4 東京残桃夢

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    完結…!

    最後まで一切の無駄がなくて、読む者に爽やかな涙を流させる作品!!

    【ネタバレあり】
    まさかの包公さまの裁判を描いてくれるとは!!
    (説明しよう。包公さまは宋代の名裁判官なのだが、なんとあの世とこの世を行き来でき、閻魔さまとお友達で、亡くなった霊を呼び出して裁判ができるという特殊能力があるという設定なのだ!京劇のお芝居では顔は真っ黒い隈取りなのだ!!)
    痛快だったなあ。

    そしてそして、最後の最後で白玉堂誕生の瞬間が!これはもう大興奮せずにはいられません!!

    たくさんの登場人物が入り乱れる中で「どちらが正でどちらが邪だった」か、「どちらが(中略)味方だった」のかわからない終わり方

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    2024年08月16日
  • 新装版 桃花源奇譚3 月色岳陽楼

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    切ない涙腺崩壊場面も増えてきました第三巻!

    主人公格は三人いるんだけど、その他の脇役とも言える人たちの描き込みも細かくて、それぞれに感情移入してしまいそうで、いい!!

    【微ネタバレあり】
    私のイチオシは陳琳。主人公たちを陰ながら助ける宦官です。敵方に潜り込んでいわばスパイのようなことをしているんだけど、バレないように、愚鈍で仕事のできないふりをして、嫌がらせにも耐えて…それが17年間だよ!?信じられる!?涙無くしては読めない〜。

    主人公の養父母も最高にいいんだよねえ。特にお母さんね。美人というわけではないけど人柄が滲み出たようないいお顔をされてるそうな。私もそんな人間になりたいわ。

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    2024年08月15日
  • 新装版 桃花源奇譚2 風雲江南行

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    江南へ飛び出したかと思ったらあんなことやこんなことが!!

    アクションシーンが多いので少し読みづらいかなと思いきや、きちんと読んでみると、京劇の武打(アクション)に則った流れが描かれていたりして、意外と読めた(アクション苦手なの)。

    いわゆる現実離れした現象が起こるファンタジーの要素は薄めだけれど、各キャラクターがとても魅力的なことと、ミステリー要素があったり、はたまたキャラクター同士の関係の変化など、予測のつかない展開に読む手が止まらなくなる!

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    2024年08月15日
  • 新装版 桃花源奇譚1 開封暗夜陣

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    やばい。めちゃくちゃ面白い。

    大好きな包公さん(中国における大岡越前みたいな人)が出てくると思ったら、桃花源や狸猫換太子と言った、中国の戯曲&古典好きにはたまらないネタがわんさか出てくる〜。

    開封はかなり昔に一度だけ行ったんだけれど、とても豊かで歴史のある土臭い素敵な街だった!そこを舞台に繰り広げられる中華ファンタジー。楽しすぎるよ!

    包公さん好きすぎて彼の故郷、合肥にも実は行ったことがあるんだよね〜。杭州はもちろんだけど、行ったことのある地名がたくさん出てくるのも個人的には嬉しい!

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    2024年08月15日
  • 新装版 桃花源奇譚4 東京残桃夢

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    ネタバレ

    旅は終わり。
    新しい旅が始まる。

    まさに王道! 読んでいて楽しかったですね。

    去るもの、残るもの。それもまた人生。
    良きかな、良きかな(^^)

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    2023年01月14日
  • 新装版 桃花源奇譚3 月色岳陽楼

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    ネタバレ

    皇帝の失われた嫡子。彼に仕えることを天命で定められた少年たち。

    過去のわからない少女。
    彼女が生きるべき世界は仙界か、現実か?

    こういう小説は王道になるのでしょうが、最後まで彼らの旅を見届けたいと思わせるのは、作者の力量。

    さて、残念なことに残り一冊となりました。

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    2023年01月14日
  • 新装版 桃花源奇譚1 開封暗夜陣

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    ネタバレ

     こういう冒険譚は大好物。
     
     陶淵明の桃花源はどこに?
     思えば、陶淵明が漢文の授業以外で読んだ人なのよね~。

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    2023年01月08日
  • 長安異神伝

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    手持ちにあるのは徳間文庫版なのですが、今はこちらの出版で出ている様なので差し替えてます。ちなみに徳間文庫版では、陳淑芬さんの美しいイラスト画の表紙になっていまして、イラストに惹かれたのもありましたが(それこそ、ジャケ買いの様な(苦笑)。)ストーリー展開も面白かったので、その後全巻買ってしまいました;。

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    2016年03月28日
  • 長安異神伝

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    「長安異神伝」の記念すべき一作目。人間界に二郎真君が降りてきて大活躍するというストーリーなんですが、二郎神は半神半人なもんで悩んじゃう。でも天軍総帥なので無茶苦茶強い。こういうスッキリする小説を書いてた井上さんが柳絮で筆を折られたのは残念至極。でもまだ流通してるし古書店なら安いし 読んだこと無い方は手にとって絶対ソンはしません。

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    2013年02月23日
  • 公主帰還

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    潔癖、公主帰還、 僭称、芙蓉怨、贋作、白夫人、涅の七話短編集。宋の時代が中心です。読みやすくて、あっという間に読み終わりました。白夫人がお気に入りです。ファンタジーより、こういった史実っぽい話を創作するのが 、井上先生は上手いと思います

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    2011年06月03日
  • 長安異神伝

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    唐代前期が舞台
    半神半人の二郎真君が長安で様々な事件や出来事に関わっていくというシリーズの一冊目。


    神話中の人物である二郎真君(楊戩)・東方朔と愉快な仲間たちと、歴史上の人物である魏玄成との絡ませ方や話の進み方に無理がなくいっそファンタジーのような感覚で読み進められました。

    それぞれの登場人物も個性があり、コメディのような時もあります。
    アクション…重視、というわけではなく巻が進むにつれてロマンス成分も増加。

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    2011年03月28日
  • 長安異神伝

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    時は中国・唐の時代。
    半神半人の楊二郎こと顕聖二郎真君が、長安の都に降り立ち、妖物退治を行う中華アクションファンタジーの第一弾。
    魏玄成や東方朔とのかけあいや、玉蘭花の君である翠心とのささやかな恋模様、そして妖物とのアクションも満載。
    唐時代の生活様式も細やかに書き込まれてますので、歴史好きにもいいのでは?
    もちろんファンタジー好きや二郎真君好きにもオススメです。

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    2010年11月21日
  • 臨安水滸伝

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    南宋の都・臨安で漕運業を営む夏家に、高位の宦官から極秘の依頼が舞い込みます。
    「謀殺された将軍・岳飛の隠し資産を捜して欲しい。」夏家三兄弟の冒険が始まります。

    宋時代のヒーローである岳飛を巡る物語ですが、井上さんの描く登場人物は、みなそうなんですが、本作の登場人物もとても魅力的です。
    私は、風生よりも資生が好きですね。
    それから、一般的には、売国奴として蔑まれている秦檜(しんかい)も、本書ではとても魅力ある人物として書かれています。

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    2009年10月04日
  • 長安異神伝

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    中国唐時代の長安を舞台にした歴史ファンタジーシリーズ第一弾。生き生きとした人物造形で、とにかく会話のテンポが良い。

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    2009年10月04日
  • 長安異神伝

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    半神の二郎真君がかっこ可愛かった。魏徴と東方朔になぐさめられてる場面が好きです。シリーズの続刊が読みたい。

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    2009年10月07日
  • 長安異神伝

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    人と天界の姫の間に生まれた(超カッコいい)顕聖・二郎真君(天界の軍総帥)が、地上で暮らしながら長安の都に出没する妖怪を退治するお話。

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    2009年10月04日
  • 長安異神伝

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    二郎だ二郎だ!二郎真君だ!楊センだ!と、封神演義好きなら飛びつくだろうという勢いで手に取りました。初めは新聞広告かなんかで知ったと思います。思ったよりずっと面白くて、シリーズは新書の段階で出るのを待ち続けて全て初版で購入…売ってなくて取り寄せて貰ったりしてね(笑)二郎のキャラに好き嫌いは出ると思いますが、時代物ファンタジーとしては面白かったです。

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    2009年10月04日
  • 新装版 桃花源奇譚1 開封暗夜陣

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    タイトルの開封で包拯が主人公かと思ったら前日譚というか、まだ及第してなかった。

    主人公は訳ありの貴公子でフッ軽の戴星、祖父の死骸が目の前で消えた旅芸人の少女宝春。
    はじめは慣れない名前で戸惑ったけど、途中からは気にならないくらい楽しくなってくる。

    初版は92年とのこと。
    新装版として復刊してくれて有難い。

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    2024年12月19日