井上祐美子のレビュー一覧

  • 新装版 桃花源奇譚1 開封暗夜陣

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    タイトルの開封で包拯が主人公かと思ったら前日譚というか、まだ及第してなかった。

    主人公は訳ありの貴公子でフッ軽の戴星、祖父の死骸が目の前で消えた旅芸人の少女宝春。
    はじめは慣れない名前で戸惑ったけど、途中からは気にならないくらい楽しくなってくる。

    初版は92年とのこと。
    新装版として復刊してくれて有難い。

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    2024年12月19日
  • 新装版 桃花源奇譚1 開封暗夜陣

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    宋国第三代、趙恒の時代(1020年)。恒は偉大な伯父(太祖:匡胤)にも父にも似ず優柔不断で皇后にも争いが絶えない。そんな中、時代の富めるものは不老不死を探し、伝説の桃源郷を求める。その答えに近しい旅芸人の少女、宝春。そしてなにやら事情の在りそうな貴人、戴星。若くして科挙最終試験に到達し、どうやらわざと落ちた希人。この三人が出合い、物語がスタートするまでのお話がこの巻。
    八大王(八王爺)とも呼ばれる現王の兄、偉丈夫(=趙元份)は三男の恒が王になったのを(兄も)帝位を狙わなかったのは太祖を弑逆したかもしれない父に対して異議を唱えるのを無謀と判断したから。寇萊公(寇準、平仲)という宰相と懇意。宋に帰順することで身分を得た呉越王の子は銭思公、名を惟演。劉皇后は職人、劉美の妹だったが皇后となったので貴族となり、劉美は銭思公の妹を嫁にしている。
    後は影の仕事人、殷玉堂。この人もいい味を出していた。纏足の花魁史鳳の今後も気になる。こういった時代背景や、登場人物の表記が多岐にわたるうえ読み方を覚えられないところが多いけれど、お話はスカッとして面白い。もう少し登場人物を頭に入れて読み直さないと細かいところが理解できていない...。
    花街の表現などあるのとやたら歴史背景などが難しいので中学校から。こういう世界観が好きなら小学生でもいける内容。

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    2024年08月21日
  • 青天 包判官事件簿

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    文庫化をみつけて、ようやく読むことができました。
    『桃花源奇譚』の包希仁とは、別物とわかっていても、そうともいいきれない微妙なところが、『桃花源奇譚』を読んだ読者としては楽しかったです。
    桃の文鎮のくだりも、さる高貴な方の手渡しかそれとも人づてか、手渡しだった場合のやり取りなど勝手な妄想で楽しませてもらいました。

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    2023年11月28日
  • 新装版 桃花源奇譚2 風雲江南行

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    やはり中華ものは楽しい(^^)
    続きを手に入れてないんだよね。

    現在、闘病中のため、外に出られないのです(;o;)

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    2023年01月08日
  • 桃夭記

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    同じ作者の「朱唇」を先に読んでいて、これで2冊目です。
    今回は短編集ということで、全て中国モノの幻想怪奇譚。

    たくさんレビューを書いてきたのに、
    こんなにレビューが難しいご本も珍しいです。

    面白い小説だったかと言われれば、文句なくどれも面白い。
    漢詩のお好きな方や中島敦など好まれる方にもお勧めです。

    多分、中国モノの良い読み手であるだけでなく、漢詩などにも
    お詳しいのだろうなと想像できる著者の筆致は冴えていて。

    品のよい、清雅な印象と、闊達・叙情が入り混じって
    本当に楽しい時間を過ごしました。

    でも、細かくあれこれ言おうと思うと、どれも饒舌な気がして。

    それだけ惑溺して読んでいたのでしょうか。
    邯鄲の夢のようでご本を閉じたらぼうっとしてしまって。

    それと、関係ないことですが。
    梅のお香でも焚いて読みたい、となぜか思いました。

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    2014年03月28日
  • 将神の火焔陣 天長篇 長安異神伝

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    世界観人物設定共に好みのシリーズ。二郎の天界での人間関係、おじとおいの微妙な力関係などが直接見えてくる。

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    2011年08月20日
  • 暁天の夢(下)長安異神伝

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    神様二郎が,ちょっとおばかすぎる。
    二郎が,女心も,人間の心も分からなかったのが元凶…ということは,最初の段階で翠心にどういうつもりでいるか説明しておけば良かった?
    そうなると事件は起きず,物語にならないのだけれど…

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    2011年08月09日
  • 桃夭記

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    ネタバレ

    メモ
    「桃夭記」博陵郡王の屋敷で怪異に式神を操る青年が挑む話。
    「嘯風録」少年帝に忠誠を尽くす虎の話
    「迷宮譚」竜王の甕が見せる夢の話
    「墨匠伝」墨に命を賭けた名匠の話
    という4つの短編集

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    2011年07月21日
  • 公主帰還

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    ネタバレ

    歴史小説。時代は千百年代。中国。宋。
     短編集。
     表題は北に連れ去られたはずの帝の妹が帰ってくる話。ところが。
     公主は実は真っ赤な偽物。本物は北の地で没する。詐欺をした女は死刑。
    「潔癖」はひょうきんな話。「僭称」は帝に祭り上げられた男の気持ちがわかる気がする。
    「芙蓉怨」は破れた国の王の后が自分の誇りを守り抜こうとする話。
     一番の好みは最後の「涅(すみ)」。戦略、用兵ものだからかな。「贋作」のトリッキーさも好きだけれど。主人公の力強さがいい。最後に涅を顔に入れたままでいいといい、将軍として力強く慎重に生きていく。

     歴史物。特に中国物はキャラの名前の漢字がなかなか引っ張り出せなくて苦労する(笑)
     この作者はほかに「長安異神伝」などを書いている。

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    2011年05月26日
  • 乱紅の琵琶 長安異神伝

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    半神とはいえ、人間臭い二郎真君がすばらしい。
    ”若い”という印象の(といっても、この時点で1300歳だけど)彼よりもっと若い神が登場し、彼がたしなめるのも楽しい。
    って、神様って不死だから、どんどん人口増えてしまわない?
    後ろカバーのあらすじ「二郎"神"君」となってるよ〜"

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    2010年10月24日
  • 長安異神伝

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    またまた本棚の本。
    たまたま手に入れた本書、調べてみると評判の良いシリーズものの一作目ということで…
    二郎神には元々興味もあったし、面白そう。
    神仙物(という言葉ってあるのかな…)って好きなのです。

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    2009年10月04日
  • 長安異神伝

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    半神と人間の娘の物語。
    シリーズもので、二人は色々な事件に巻き込まれ、あの世から天界まで大きな戦いになります…でも、最後は静かな、それでいて幸せな結末が待っています。
    三娘と韋護将軍のCPも大好きです。

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    2009年10月04日
  • 青天 包判官事件簿

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    宋代、瑞州の新任知事・包希仁は、二十代で科挙に合格した秀才でありながらどこか抜けた人柄の持ち主。任官当初はその資質を疑問視していた世話係・孫懐徳であったが、州内で「生きた牛の舌を切り取られる」という事件が起こり――(「雪冤記」)。清廉潔白、裁きは公平。晴れ渡った空の如し。「包青天」と市民から慕われた中国史上屈指の人気を誇る名判官の活躍を描く連作短篇集。初読み作家さんですが、読みやすくて面白かったです。

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    2024年05月04日
  • 新装版 朱唇 中華妓女短篇集

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    中国妓女達の短編7話。
    元ネタがあり、それを改変した話である。
    妓女といえど、華やかな暮らしだけではなく様々な人生があると感じた。

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    2024年01月09日
  • 青天 包判官事件簿

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    中国史上屈指の名判官・包季仁の活躍を描いた連作短編集「青天」。包希仁という人物を知ったのは「桃花源奇譚」でした。同じ作家さんです。
    なんというか、勝手に「遠山の金さん」的なイメージで覚えていたので、作中の活躍は予想外。「大岡越前」方面なのか。
    いやいや、気軽に市井と交流をするというのは「遠山の金さん」で、公平な裁きという点では「大岡越前」ということなのかな。ちなみに自分的に名裁判といえば、「遠山の金さん」です。おじいちゃんと一緒に松方弘樹演じる金さんを見ていた記憶。懐かしい。

    孫懐徳とのやりとりが微笑ましくて何より良い。助手というには役者不足な気がするので、世話役というところでしょうか。主人公の一番の理解者である存在であるのに、一番振り回されて苦労してしまう、という関係は清涼剤なんでしょうね。「青天」ではそういう印象の話はありませんでしたが、血生臭い事件も取り扱うこともある題材なので、主人公サイドには落ち着きを求めるからでしょう。

    包季仁、孫懐徳、楊宗之のトリオで、これからの物語ができそう。
    秀才だけど日常生活は抜けた青年・包季仁。一番の年長者で、一番の苦労性な孫懐徳。遊侠上がりの前途溢れる若者・楊宗之。頭脳派・苦労派・武闘派といいトリオじゃないですか。シリーズ化とかどうでしょうかね。資料あたるの大変そうだけども。
    創作物でもいいんだけどな。

    孫懐徳が五十路ということに、最後まで馴染めないままでした。なんだろう、年相応の小言を言ってはいるのだけど。自分の年齢が上がったから、五十路という数字から受ける印象が変わったからかな。無意識に、五十路は年長でなくて若い、とでも思いたいのか。なんだか、無闇に加齢を否定しているようで好ましくないですね。
    加齢は悪いことではないですしね。幾つになっても、年相応でありたいし、年甲斐もなくはしゃぎたいし、背伸びして年寄りぶりたいものです。

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    2023年12月01日
  • 新装版 朱唇 中華妓女短篇集

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    中国の歴史小説は、なんか「重い」という先入観があって、あまり読まなかったけど、面白いことは間違いない、ことは分かっていた。やっぱり、面白い。でも、中国に嵌まったら、収拾つかなくなりそうだ。

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    2023年11月13日
  • 新装版 桃花源奇譚4 東京残桃夢

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    遂に桃花源にたどり着く。桃の老木の下での、最後の戦い。戴星は、母を連れて桃花源から戻れるのか?
    戴星が桃花源で経験した仙術の戦いは、その後にどのような影響を与えたのだろうか?
    歴史とファンタジーが渾然とした物語だ。

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    2022年10月16日
  • 新装版 桃花源奇譚3 月色岳陽楼

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    関係者が岳州に集まる。戴星に関わった人が偶然ななのか出会い、隠されてきたことが明かされる。戴星は、母に会えるのか?桃花源への道は見つかるのか?話は急展開する。

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    2022年10月16日
  • 新装版 桃花源奇譚2 風雲江南行

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    桃花源の手掛かりを求めて、江南を旅する戴星達。文武を司る二人が戴星の元に現れる。仲間が増えて、さらに旅が続く。桃花源は、どこにある。これからどう展開するのか楽しみ。

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    2022年09月18日
  • 新装版 桃花源奇譚1 開封暗夜陣

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    道士を重用した北宋三代目皇帝趙恒の時代を背景として、仙術や幻の桃源郷などを織り込んだ中華ファンタジー。
    北宋4代目皇帝となる趙受益が登場するが、歴史より少し年齢が高く設定されている。展開が早く、目まぐるしいくらい。

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    2022年09月18日