鈴木結生のレビュー一覧

  • ゲーテはすべてを言った

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    最近の小説ではなかなかの面白さ。アカデミックを全面に押し出して手強いような文章だが、史実や現実にフィクションがうまく融合して、後半につれてグッと視界が良好になり、結局は凡ゆる人への賛美と愛の物語だと知らされる。誰の言葉でも自分に響いたならええじゃないかええじゃないか、とゲーテが言ったとか言わなかったとかw
    これを2001年生まれの若者が書いたことに感服。

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    2025年11月13日
  • ゲーテはすべてを言った

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    いやぁ〜、面白かった。
    ちょっと時間もかかって、休み休みで間延びしながら読む結果になってしまったけど…
    前半に文語体?的な表現が多用されているのが原因のひとつであると思う。が意図的だと後半気づく。
    「真実」ってなにか。と言うのがテーマのひとつ。かな。いろいろとある中、そこを感じた。

    ネタバレ、あらすじ
    ゲーテ研究の第一人者である主人公の統一。
    物語の最後に、出典の確実性がはっきりしない言葉の引用をTV番組で言い切るさまが爽快だった。

    そう、爽快な気持ちになる読後感。
    哲学的な思考を織り交ぜながら、実に軽快にユーモラスにまとまった作品。

    引用をひとつ
    學のセリフ
    もしかしたら、あらゆる言葉

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    2025年09月28日
  • ゲーテはすべてを言った

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    ネタバレ

    面白かった…。
    でも、ゲーテの知識が全く無いのでほぼ理解出来てないです。それでも登場人物の魅力に、物語を最後まで楽しむ事が出来ました。
    ゲーテのことを知ってみよう、学んでみようと強く思う、素晴らしい小説でした。
    とりあえず、『若きウェルテルの悩み』とか、読んでみようかな!

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    2025年09月25日
  • ゲーテはすべてを言った

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    想像力が天才だった
    圧倒的な知識量にビビりつつアカデミックな世界を覗き見出来た感じがして嬉しかった
    大学とか大学院とか博士とか程遠い世界過ぎて生態系がナゾだが頭いい人たちはこんな感じなのかな、と想像したりした 
    アカデミックな会話のくだりは全然理解できなかったのだが理解できないなりに楽しく読んだ
    知らない言葉、知らない人名がたくさんあったし理解できない会話もたくさんあったのにノイズにはならなくてどんどん読み進めていってしまった
    こんなに知らない、わからない箇所があっても面白く読めて不思議
    俗っぽくなく清潔感がそうさせるのか?
    これからが楽しみな作家 面白かった
    (追記)
    もしかしたらブグログに

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    2025年09月13日
  • 携帯遺産

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    芥川賞作家 鈴木結生氏の受賞後第一作。
    英国に傾倒しているファンタジー作家・舟倉按が自叙傳を依頼される。この仕事に取り組む中で自身の記憶に向き合う。
    ストーリー自体は分かりやすく、起伏も少ないので、固有名詞や表現が独特なところはあるが読みやすい部類。主人公自身の考えが科白として言う(考える)ので読めばわかる。過去の創作者(今作はディケンズ、前作はゲーテ)を題材に展開するものであり、前作と似ているなと感じる。

    鈴木結生氏のBookishな面が非常に色濃くでており、読むだけで賢くなったような気分になれる。
    作中で取り上げられている作品には、著者が創作した実在ではないものも多い。
    今作は、少年漫画

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    2025年09月11日
  • 携帯遺産

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    もう一度最初から読み返してしまった。なるほどと納得!ずいぶんと数多くの書籍名や人物名更に英文が出てきて戸惑うどころか笑ってしまった!この本英文でしたらいいかも。そんなことを考えながら読み終えた。

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    2025年07月17日
  • ゲーテはすべてを言った

    購入済み

    意外と読みやすく面白い

    2025年初めの芥川賞受賞作で、2作のどちらにしようかと迷って初めは登場人物の名前も難しそうでどうかと思ったが、読み始めるとすらすら読めた。1年に1000冊も読む読書家の作ということだし、いろいろな方面のことがよくわかって書かれているし、日常のことを描写するところも面白い。この本だけでなくURLに飛んでゲーテの言葉についての証言を読者自ら調べてみるというのも面白かった。色彩論は前から興味を持っていたし、多様と統合とは気になるテーマだった。最近は読書離れも感じられて自分もいままで大した読書もしなかったが、今後いろいろと関連するものからものへ、興味から興味へと読んでいきたいと思った。この若い新人に

    #スカッとする #ほのぼの #笑える

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    2025年03月13日
  • ゲーテはすべてを言った

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    文学研究者を”過去に書かれた言葉を聖典のように扱い研究する職業”として捉え、未だ書かれていない言葉、自らの言葉を獲得するに至る葛藤を描く。

    研究者の「原典に当たる」という日常の動作、職業倫理は今なお重要であるとは、研究者の端くれである自分としてもひしひし感じはするものの、書かれていることしか言えなくなってしまうのも問題だ。

    また、研究者でなくとも多かれ少なかれ、誰が何を言ったかに囚われてしまうこともあるだろう。過去や権威の軛を脱して、先人の言葉/叡智を借りながらも、その先にどう新しい言葉を紡ぎ出していけるのか。これは文学論でもあるだろう。統一の妻がいそしむガーデニングに連なって”いかに自分

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    2025年12月07日
  • ゲーテはすべてを言った

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    ゲーテ学者が出典がわからないゲーテの言葉を調べる壮大な物語です。
    ゲーテ学者は博把統一(ひろばとういち)に義父は芸亭學(うんていまなぶ)とまた難しい人名ですが、とても心の豊かな人たちでした。

    ゲーテという人は音楽の世界でも詩の世界でも登場する人ですが、少し近くに感じられました。

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    2025年11月24日
  • 携帯遺産

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    前作『ゲーテはすべてを言った』にあった博覧強記のエンタメ性とは違って、今作は天真爛漫な文学の雰囲気があって微笑ましく読みました。基本的に別々である書き手と作品の距離を近くして語られることもままある面倒なこの頃、なら殆ど重なるような自伝やその体裁をとった小説であれば書きやすそう、と読む側でしかない私は思ったりしていたのだけれど、実際素材として揃っているものは自分の生きてきた大切な時間や記憶なのだから、どこを使うのか捨てるのかの選択は創作よりも難しいだろうし、伝えることが考えの押し付けにならないようするのも慎重に期す部分が多くて寧ろ書きにくいものなのかなと考えが改まりました。主人公の舟暮按(アンネ

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    2025年11月22日
  • ゲーテはすべてを言った

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    すごく芥川賞、文学的な小説を読んだ気がする。選者に「ペダントリー」という表現があったけどほんとに読む人を置いていくレベルの高い研究者の話ばかりでゲーテとか西洋文学の文学的研究がほんとにこんなものなのかは分からないけど文学に造形が深く学問を心から楽しんでいる父と娘の会話が言葉と知識が文章に根付いていると感じた。作者はまだ20代?
    一方で、なんとなく文学って作者の生死観とか根源の欲望とかをメインに書くものな気がしてるのね。「空想上の文学者の日常」のお話でだからなんだ、と思う気がしなくもない。

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    2025年11月17日
  • 携帯遺産

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    わからないことも含めて楽しめました。小説を書くって、こういう作業を重ねていくってことなのかなあ、と思いました。

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    2025年11月06日
  • ゲーテはすべてを言った

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    オーディブルにて、最後まで聴きました。

    ゲーテの言葉を探し求めて、アカデミックな世界で主人公が新たな発見をする物語。

    偉人の名言はこのようにして現代に伝わってきたのか。
    名言を大層に語った経験は誰しもありますが、その存在は実にあやふやなのだと気付かされます。

    「ごったにカクテル」を飲んでみたいと思いました。

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    2025年10月29日
  • 携帯遺産

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    英文学や聖書に詳しくない私にはなかなか手強い作品でした
    主人公の甥が、空から降ってくるお話をつかまえようと手を叩いてるシーンが素敵で印象的

    登場人物の名のアナグラム2人は分かったんですが、他の登場人物もアナグラムなのかなと思うと内容に集中できなかった


    舟倉按(ANN FNEKRA)
    →アンネ・フランク(Anne Frank)
     アンネの日記の著者
    台場有奈(だいばありな)
    →ダイアナ・バリー
     赤毛のアンの主人公の親友

    アナグラムではないけど
    蛇羽宇奥(じゃばうおく)
    →ジャバウォック
     『鏡の国のアリス』にある架空の生物



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    2025年10月13日
  • ゲーテはすべてを言った

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    大学時代の先生がこの本について言及していて、手に取った。途中、アカデミック過ぎてついていけないところも…。けれど、ゲーテが言ったと言われる言葉を探す旅が、とても面白い知の探求。

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    2025年10月05日
  • ゲーテはすべてを言った

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    今まで読んだことのない着想の小説でした。
    「ゲーテはすべてを言った」「愛はすべてを混淆せず渾然となす」と云う名言(?)の出所を追い求めますが、たくさんの伏線が小説後半に続々と明らかにになり、ちょっとミステリックな感じも、言葉(言霊)を一緒に探している感じも…
    登場人物の名前もちょっと意味深では…

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    2025年09月28日
  • ゲーテはすべてを言った

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    文学の世界でまだ語られていないことはあるのか?
    サスペンス要素やちょっとしたユーモアが入って、とっつきにくいテーマがエンタメ小説になっている。
    クラシカルな雰囲気に今っぽいトピックが入っててる。

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    2025年09月28日
  • ゲーテはすべてを言った

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    本書は、芥川賞受賞作品ということで、とても気になっていましたが、やっと読めました❗️
    本書は、ディナーでティーバッグに書かれたゲーテの言葉を求めてストーリーが展開されていきます。
    著者は、本がめちゃめちゃ好きなんだろうなという感じがよく伝わってきてよかったです

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    2025年09月27日
  • ゲーテはすべてを言った

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     ゲーテの研究をしている第一人者を主人公として書かれた話。
     万能のゲーテは全てを言った。名言ぽいものは全てをゲーテが言ってしまうことにすればいいというドイツのジョークがあるとか、ないとか。言葉、とりわけ名言とはなんなんだろうね。ということを少し考えました。

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    2025年09月19日
  • ゲーテはすべてを言った

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    ネタバレ

    高名なゲーテ学者・博把統一は一家団欒のディナーで、彼の知らないゲーテの名言と出会う。
    ティーバッグのタグに書かれたその言葉を求め、膨大な原典を読み漁り、長年の研究生活の記憶を辿るが…。

    昨日読み終わり、ちょうど『あの本読みました』で取り上げられていた。
    最初はちょっと微妙かもって思ったけど、徐々に夢中になってしまった。口で説明するのが難しいけど、読んでる間ずっと面白いって思っていた気がする。読み終わった後は良い本を読んだな〜って気持ちになった。

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    2025年09月19日