鈴木結生のレビュー一覧

  • ゲーテはすべてを言った

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    ゲーテ学者統一と家族との知的な会話が面白かった。名言をあれこれ引用しながらおしゃべりしていて、思考することを楽しんでいて素敵。

    自分はちゃんと理解できていないし、背景知識も不足しているのを感じた。だからこそ、もっと本を読みたい、学びたいって思えた。

    聖書の写しを日課にしている統一の師が出てくるけど、あんなふうに毎日少しずつ聖書を読んでいくのもいいな。

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    2026年01月17日
  • ゲーテはすべてを言った

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    とにかく知的でセンスのある物語だった。
    ゲーテは読んだこと無いけど。
    作者の膨大な知識量に脱帽した。

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    2025年12月24日
  • ゲーテはすべてを言った

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    これも杉江・マライ芥川本から。そしてこちらも面白し。これは実際に受賞もしているんやね、納得。デートピアと同時受賞ってことで、たまたまそっちも面白く読んだのもあり、芥川賞、なかなか良いかも、と思えてきた。本作は、ゲーテについてズブの素人である自分のような者であっても、まるで関係なくついていける親切設計。説明臭くならないように、絶妙に必要な知識は付与される。確かに、”誰それの名言”って、純粋にその誰それの”無”から発せられたものかと考えると、そうとも言えない気もするし、なかなかに微妙ですね。そんな気づきも得られる物語。

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    2025年12月24日
  • 携帯遺産

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     芥川賞を受賞した鈴木結生氏の受賞後の最初の作品。次作を楽しみにしていたので、期待して読んだ。

     イギリスとC・ディケンズが好きなファンダージ作家の舟倉按が、自伝小説を書き進める中で、父や母のこと、自分を
    振り返る、自分の記録を探す物語。

     独特の表現、イギリスのgenntleman、loue、英語の振り仮名だったり、「携帯財産+X」などなど。さーっと読んだだけでは、ん・・・?と思ったりするし、作者の圧倒的な知識に、これはどういう意味なんだろうと考えながらページをめくった。作者の意図することは、理解できているとは思えないが、主人公の按の頑張る姿はつい応援したくなるし、独特の世界観はちょっと

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    2025年12月21日
  • ゲーテはすべてを言った

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    第172回芥川賞受賞作品。私はゲーテに関しては「ゲーテとの対話」「若きウェルテルの悩み」「ファウスト」が積読状態であるが、この作品は「ファウスト」と深く関わっている。ゲーテの残した言葉、名言がテーマである。「ファウスト」を読んでみたくなった。ゲーテだけではなく、ゲーテ以外の人物の名言にもスポットライトが当たっているので、とてもアカデミックな印象を受ける。

    高名なゲーテ学者・博把統一(ひろばとういち)は「Love does not confuse everything,but mixies.―Goethe愛はすべてを混乱させることなく、混ぜ合わせる。―ゲーテ」
    という一家団欒のディナーで、彼

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    2025年12月20日
  • ゲーテはすべてを言った

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    ネタバレ

    友人から貰ってよんだ。

    いちばんの感想としてはとにかく理解するのに頭を使う。私は娯楽として読書をしてるからなんかいな言い回しや議論だとかはあまり好まないのだけれどメディアでも騒がれていたし賞も受賞していたし、何より1度読み始めたものを途中で投げ出すのが性格的に出来ないので最後まで読んだ。

    この物語を自分と高々3年ほどしか変わらない年齢の方が書いているのはとても驚いた。とにかく語彙が豊富だし、内容の幹である哲学的な部分もよくできていると思う。自分は哲学に人生で関わったことがそれほどなかったから、多分哲学分野においては入門も入門の内容だと思うけれど理解するのに苦労した。

    最初は何回だったが、

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    2025年12月14日
  • ゲーテはすべてを言った

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    ゲーテと言われると、ゲーテ学者の物語と言われると、少し構えてしまう。

    「ファウスト」と「若きウェルテルの悩み」くらいしか読んだことのない私にとって、この作品はどうなんだろう、衒学的すぎるとどうしようなどと、読む前までは思っていた。

    読んでみると、確かにアカデミックな内容も自然と多く現れるも、それがほとんど邪魔せずに、物語はどんどん進む。
    ラストはまさに円環して上手く収まった。
    軽いミステリーにも、主人公を取り巻くドタバタ群像劇にも思えるほどに。

    非常に面白かった。

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    2025年12月12日
  • ゲーテはすべてを言った

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    文学研究者を”過去に書かれた言葉を聖典のように扱い研究する職業”として捉え、未だ書かれていない言葉、自らの言葉を獲得するに至る葛藤を描く。

    研究者の「原典に当たる」という日常の動作、職業倫理は今なお重要であるとは、研究者の端くれである自分としてもひしひし感じはするものの、書かれていることしか言えなくなってしまうのも問題だ。

    また、研究者でなくとも多かれ少なかれ、誰が何を言ったかに囚われてしまうこともあるだろう。過去や権威の軛を脱して、先人の言葉/叡智を借りながらも、その先にどう新しい言葉を紡ぎ出していけるのか。これは文学論でもあるだろう。統一の妻がいそしむガーデニングに連なって”いかに自分

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    2025年12月07日
  • 携帯遺産

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    前作『ゲーテはすべてを言った』にあった博覧強記のエンタメ性とは違って、今作は天真爛漫な文学の雰囲気があって微笑ましく読みました。基本的に別々である書き手と作品の距離を近くして語られることもままある面倒なこの頃、なら殆ど重なるような自伝やその体裁をとった小説であれば書きやすそう、と読む側でしかない私は思ったりしていたのだけれど、実際素材として揃っているものは自分の生きてきた大切な時間や記憶なのだから、どこを使うのか捨てるのかの選択は創作よりも難しいだろうし、伝えることが考えの押し付けにならないようするのも慎重に期す部分が多くて寧ろ書きにくいものなのかなと考えが改まりました。主人公の舟暮按(アンネ

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    2025年11月22日
  • ゲーテはすべてを言った

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    すごく芥川賞、文学的な小説を読んだ気がする。選者に「ペダントリー」という表現があったけどその通り読む人を置いていくレベルの高い研究者の話ばかりでゲーテとか西洋文学の文学的研究がほんとにこんなものなのかは分からないけど文学に造形が深く学問を心から楽しんでいる父と娘の会話が言葉と知識が文章に根付いていると感じた。作者はまだ20代?
    一方で、私はなんとなく文学って作者の生死観とか根源の欲望とかをメインに書くものな気がしてるのね。「空想上の文学者の日常」のお話をわざわざ書いて何のために何を表現したいんだ、と思う気がしなくもない。

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    2025年11月17日
  • 携帯遺産

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    わからないことも含めて楽しめました。小説を書くって、こういう作業を重ねていくってことなのかなあ、と思いました。

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    2025年11月06日
  • 携帯遺産

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    英文学や聖書に詳しくない私にはなかなか手強い作品でした
    主人公の甥が、空から降ってくるお話をつかまえようと手を叩いてるシーンが素敵で印象的

    登場人物の名のアナグラム2人は分かったんですが、他の登場人物もアナグラムなのかなと思うと内容に集中できなかった


    舟倉按(ANN FNEKRA)
    →アンネ・フランク(Anne Frank)
     アンネの日記の著者
    台場有奈(だいばありな)
    →ダイアナ・バリー
     赤毛のアンの主人公の親友

    アナグラムではないけど
    蛇羽宇奥(じゃばうおく)
    →ジャバウォック
     『鏡の国のアリス』にある架空の生物



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    2025年10月13日
  • ゲーテはすべてを言った

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    「引用の織物」という言葉が何度も頭に浮かびました。
    自分の言葉、ということを考えさせられる物語でした。

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    2025年12月10日
  • 携帯遺産

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    作家が自伝を描くことで、失踪した父親を求める気持ちが膨らんでいく。たくさんの古典の蘊蓄や創造した作品などが混然としてケムに巻かれたような面白さもあった。

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    2025年09月03日
  • 携帯遺産

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    ウィットに富み、格調が高い文体なのに、力みがない。言葉遊びも独特。難解な描写も、自由に想像して楽しむ。視覚でも楽しめる工夫(按が生笑に物語を語る場面)が為されており、読者への細やかな気配りと愛を感じた。

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    2025年07月22日
  • 携帯遺産

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    いやぁ〜、私にとって素晴らしい読書時間を満喫できました。ゲーテはすべてを言ったで芥川賞を受賞後、第一作目として注目の作品。前作同様アカデミックでありながら、一方で愛を感じるめちゃくちゃ良い話だった。衒学的ではあるものの作者の文学、歴史への深い造詣と作家に対するリスペクトと自分自身の作者であることへの矜持が伝わる。愛こそすべて…。

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    2025年07月12日
  • 携帯遺産

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    作者の知識量がすごい。大半は知らない固有名詞で、書かれていることもわからないことが多いけれど、なんとなく雰囲気が好き。

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    2025年06月30日
  • 携帯遺産

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    主人公のアンは、アンネ・フランクのアナグラム?前回の作品には、ニキ・ド・サンファルのタロット・ガーデンの本が出てきて、うぉっ!となったけど、今回はアドルフ・ヴェルフリが!鈴木さんの小説は、本当にいろんな楽しみ方ができて、毎回ワクワクする。いろいろなものが潜んでいるから、何度も読みたくなるし、古典文学にも興味が湧く。本を読みながら本を読みたくなる不思議な本!

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    2025年06月15日
  • ゲーテはすべてを言った

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    「作家や思想家っていうのはどこからか飛んできた木の葉の一枚から、自分の森を創り上げてしまう人間だろう」
    小難しくて読むの大変だったが、後半は 名言探し が面白くなって来た。本作は 主人公の娘の夫が書く という形式になっており、書き手本人も登場している。が、どこまで事実か?然教授が仕掛けた「嘘」もあるから、考えていくと思考の渦に入り込む…

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    2026年02月09日
  • ゲーテはすべてを言った

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    不思議な本だった。登場人物の生活描写は全てがハイソで全く親しみが湧かないし、ゲーテについての知識もこちらはないので、主人公の葛藤が今ひとつわからない。
    それでも妙に読み心地は軽やかで、確かなストーリーがあり、その合間に夢想のようなものが詰まっている感じがした。
    普段親しんでいる本とは全く違うのに、読んでいて明るい気分になる。
    こんな本はあまりないような気がする。

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    2026年02月05日