鈴木結生のレビュー一覧

  • ゲーテはすべてを言った

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    キーワードはアカデミックってことだろうか。このシチュエーションが飲み込めないと、普段容易い純文学とかのジャンルしか読んでない人には難しいのではと思う。good!

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    2026年06月03日
  • ゲーテはすべてを言った

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    名前は知ってるゲーテ。「若きウェルテルの悩み」を高校でちらっと読んで「うーんわからない」と返却した記憶のみ。芥川賞取られたこの作品も、「わかんないかも」と思いつつ手に取ってみたら、読みやすかった!最近は「ちょっと頭を使う作品」を読もうと思っているんだけど、これもまたそんな感じ。ゲーテ、ちゃんと読んでみたくなる。興味の幅を広げたいというか、私の知らないものをもっと知りたくなる作品にまた出会えて嬉しい。そして、「事件」とあるけど…人は死なないし、心がゾッとすることもない。でも確かに事件…かな。賞を取っていなかったら知らなかったかもしれない。賞自体には興味があんまりないんだけど、手に取るきっかけとし

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    2026年05月31日
  • ゲーテはすべてを言った

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    さて、まだ「何故そう思ったか」を書き記せるほどに頭のなかがまとまっていないのだけど、とにかくめっちゃ面白かった。

    主人公、博把統一(ひろばとういち)は高名なゲーテ学者。ある日、家族でクリスマスディナーに行った店に置いてあったティーバッグのタグに、彼の知らない「ゲーテの名言」が記されていた。
    これは本当にゲーテが遺した言葉なのか?
    名言の出典を追う中で、彼の探究と思索と人間関係と、そしてゲーテ学者としての生きざまは、意外な方向へと向かっていく。。。

    本作のテーマは何かと問われれば、個人的には「閉塞感からの解放」という印象を持った。

    まず第一には、アカデミアの閉塞感からの解放。
    学問というも

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    2026年05月29日
  • ゲーテはすべてを言った

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    圧倒された。人ってこんな物語/文章書けるんだ。
    こういう純文学(?)を初めて読んだのだが、本当にビビった。何より作者の鈴木結生が25歳なことがヤバイ。圧倒的才能を見て落ち込む。

    内容で言うと、筆者の実体験もあるだろうけど、あんなにハイソサエティな界隈ってあるんだって感じ。これもまた恥ずかしい。失ったものばかり数えてしまう。ジンベエに救って欲しい。


    「そしたら、綴喜が、『議論において権威を盾にする人は知力ではなく記憶力を用いているに過ぎない』と言ったの。『ダ・ヴィンチもそう言ってるよ』と。」P162

    機知に富みてぇ〜。

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    2026年05月29日
  • ゲーテはすべてを言った

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    仕事したくな〜い!一区切りついたし一日くらい休まして!と思って有給をとり、シーシャ吸いながら気になってた芥川賞を読破。おんもろかった〜!
    語り口から読みづらい話かな〜と思ったけど、終盤の回収がとてもきれいで、尻上がりに面白くなっていく小説だった。
    文体からして生真面目で血の通わない印象の主人公が揺らぎ、踊らされ、巻き込まれるうちに血の通った人になっていく過程を追うのが楽しかった。知というものの懐の深さ、ユーモラスさも散りばめられていて、恐れずに知る・探究する、ということへの肯定が愛を持って語られているのも良かった。

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    2026年03月31日
  • ゲーテはすべてを言った

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    なるほど、この話は宮本輝の書くものとと似ているのかもしれない。
    最後の最後でそう思った。
    それまでは、うーん、面白くないことはないけど、という感じだったのにそこに気づいたために…
    いや、面白かった。

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    2026年03月31日
  • ゲーテはすべてを言った

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    この本ほど「教養小説」という言葉が似合う本はないだろう。

    以前から、「教養小説」という言葉が気にかかっていた。ドイツ語でビルドゥングス・ロマン、本作のタイトルでもあるゲーテに由来する小説ジャンルで、Wikipediaによれば、主人公がさまざまな体験を通して内面的に成長する過程を描く物語とのことだ。
    代表例にはゲーテの『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』、トーマス・マン『魔の山』、ヘッセ『デミアン』や日本なら漱石の『三四郎』なんかが挙げられている。

    僕が気になったのは、「教養」という言葉の高踏的な響きとその内容のミスマッチ。教養小説と言われるとなんだか高尚でタメになる小説のような気がするが

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    2026年02月15日
  • ゲーテはすべてを言った

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    言葉は未来に投げかけられた祈りである。言葉が自分の手から離れた途端にそこに常に付き纏う誤謬の可能性に打ちのめされそうになる、それでも、そうやって、どう言葉が変貌を遂げるのかは神のみぞ知るんだという感覚がある。あなたに言葉が届くことを願って祈り続ける。

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    2026年02月14日
  • トーマス・マンはなぜ日本で愛されるのか

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    実は、トーマス・マンを読んだことがない。そろそろその辺を読もうかと思い始めた頃にたまたま出会ったのが本著だ。
    分野を問わず、マニアがその世界を語りあうのを見るのが好きだ。そんなに面白い世界なのかと気になり始める。
    冒頭の対談が九州大学で行われたのも興味深い。これまで、トーマス・マンの勉強会がずっと行われてきたのだそうだ。また、平野啓一郎の講演は、同世代の地方出身として、多くの共感があった。

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    2026年02月05日
  • ゲーテはすべてを言った

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    読み進めて、あまりの博識さにこの人はたくさんの本を下地にこの本を書いたのだな、などと思っていたら同い年でひっくり返ってしまった!
    ゲーテも聖書も読んだばかりなのでギリギリだった、義子さんのようにファウストって面白いのね、と言えるよう、私も読んでみようと思う。

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    2026年01月30日
  • 携帯遺産

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    「愛」について書かれた書。
    モチーフとして出てくるネタはほとんど読んだことのないものばかりだけど、筆致が軽快なのと、登場人物のキャラ立ちが強くて飽きずに読める。
    全体に散りばめられた言葉あそびも楽しい。
    最後にはきれいに愛に収斂していく物語が美しい。
    鈴木結生、天才なんだろうな。

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    2026年01月18日
  • 携帯遺産

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    ネタバレ

    「ゲーテはすべてを言った」に続き、作者の知識量というか、勉強量には感服する。一つの小説として、起承転結が分かりやすくなされているなかで、独特なユーモアや構造主義などの文学的な要素が取り入れられて、一つの作品になっているということが、本当に凄まじいと思う。自分には到底できないことに思え、本当に頭が上がらない。

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    2026年01月03日
  • 携帯遺産

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    芥川賞作家 鈴木結生氏の受賞後第一作。
    英国に傾倒しているファンタジー作家・舟倉按が自叙傳を依頼される。この仕事に取り組む中で自身の記憶に向き合う。
    ストーリー自体は分かりやすく、起伏も少ないので、固有名詞や表現が独特なところはあるが読みやすい部類。主人公自身の考えが科白として言う(考える)ので読めばわかる。過去の創作者(今作はディケンズ、前作はゲーテ)を題材に展開するものであり、前作と似ているなと感じる。

    鈴木結生氏のBookishな面が非常に色濃くでており、読むだけで賢くなったような気分になれる。
    作中で取り上げられている作品には、著者が創作した実在ではないものも多い。
    今作は、少年漫画

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    2025年09月11日
  • 携帯遺産

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    もう一度最初から読み返してしまった。なるほどと納得!ずいぶんと数多くの書籍名や人物名更に英文が出てきて戸惑うどころか笑ってしまった!この本英文でしたらいいかも。そんなことを考えながら読み終えた。

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    2025年07月17日
  • ゲーテはすべてを言った

    購入済み

    意外と読みやすく面白い

    2025年初めの芥川賞受賞作で、2作のどちらにしようかと迷って初めは登場人物の名前も難しそうでどうかと思ったが、読み始めるとすらすら読めた。1年に1000冊も読む読書家の作ということだし、いろいろな方面のことがよくわかって書かれているし、日常のことを描写するところも面白い。この本だけでなくURLに飛んでゲーテの言葉についての証言を読者自ら調べてみるというのも面白かった。色彩論は前から興味を持っていたし、多様と統合とは気になるテーマだった。最近は読書離れも感じられて自分もいままで大した読書もしなかったが、今後いろいろと関連するものからものへ、興味から興味へと読んでいきたいと思った。この若い新人に

    #スカッとする #笑える #ほのぼの

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    2025年03月13日
  • ゲーテはすべてを言った

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    ネタバレ

    芥川賞受賞作。積読になっていたけど、読んでみると読みやすかった。ゲーテの言葉を取り巻く、学術的アプローチと統一の家族。哲学、文学、学問、言葉に関する多角的な視点、思考が面白く、自分も勉強したくなった。
    『すべてのことはもう言われた。でも自分で言わなきゃ面白くない』
    『愛はすべてを混淆せず、混然となす、とヴァイマルの風が告げている。』
    『言葉はどれも未来へ投げかけられた祈りである』

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    2026年06月07日
  • ゲーテはすべてを言った

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    難しい!でも面白いです!
    久しぶりに哲学を齧ってみたい衝動にかられました。プラトン、キルケゴール、ゲーテ。聞き覚えはあっても理解していない偉人たちの名前が出で来るたびに、もっと知りたい欲が湧きます。
    言葉は誰かがすでに言ったことで、それを辿ることは途方もなく困難で、それでも言葉に宿る美しさを感じることのできる作品。

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    2026年05月16日
  • ゲーテはすべてを言った

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    ネタバレ

    ゲーテ学者博把統一が結婚記念日のディナーで出会った、彼の知らないゲーテの名言を探し求める話。第172回芥川賞受賞作。

    父が鈴木結生さんのクリスマス講演を聞いてとても面白かったらしく、クリスチャンで年が一つ違い、同郷という共通点にも親近感を覚えて(ゲーテには全く馴染みがないけど)読みました。

    「ゲーテ学者が侵した、超えてはならなかったはずの一線」という帯や、「徳歌のハンドバッグに詰め込まれたティー・バッグは博把家のゴミ袋に詰め込まれ、回収されることになる(これは結局どうなったのか時系列を辿って振り返ってみてもまだわからない…)」という描写を見て、なにかサスペンスが始まるのかと思ったけどそうで

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    2026年04月26日
  • ゲーテはすべてを言った

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    最近の本の中でも文章が一番しっくりきた。日本の純文学の王道のような感じが良かった。平野啓一郎の日蝕を彷彿とさせるテーマと文体。そして作者の年齢も含めて平野啓一郎の再来のようだ。
    個人的には家族の仲睦まじい描写は鼻白むけれど、ストーリーもいい感じにまとめられていて作品としてはよかったんじゃないかと思う。

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    2026年04月17日
  • ゲーテはすべてを言った

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    ゲーテのファウストを読んだこともないので、わからないことも多かったけれど、楽しく読むことができた。
    ゲーテの第一人者と日本で言われている大学教授が主人公。家族で行ったレストランにあったティーバッグのタグに書いてあったゲーテの言葉が、本当にゲーテの言葉なのか否か…このあらすじを読んで興味を持ちました。
    とりあえず、ゲーテ「ファウスト」が読みたくなりました。

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    2026年03月30日