鈴木結生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「愛はすべてを混淆せず、渾然となす」
ゲーテ研究の第一人者である博把統一は、あるレストランで偶然この言葉と出会った。出会ってしまった。
ゲーテはこの言葉を本当に言ったのか?博把がその真実を探す物語。最終的にはその探究の中で、「本当に言ったのか?」とは違う観点の結論に至ります。
アカデミックな文体のためか、途中は少々退屈に感じました。純文学なので展開が少ないのはそんなものと言えばそんなものかもしれません。あるいは丁寧な描き方とも言えるでしょうか。
個人的には最後の締め方は良く、読んで良かったなと思います。哲学的なことに興味がある方には特にオススメの作品です!
設定 2.5
読みやすさ -
Posted by ブクログ
ゲーテはすべてを言った
ティーカップに書かれていたある言葉の出典がゲーテだが、ゲーテ学者はそれを知らず、出典を探す話
ドイツ人の中で「ゲーテ曰く...」というジョークがあるというのがまず面白かった。日本で言うと。「... みつを」みたいな感じか。
そして、言ったか言ってないか論争についてはハッとさせられた。
本になったり、訳されたりした時点で確かに原文から変わってくる訳で、厳密にそのことを言ったかどうかって証明は難しい。
ゲーテが好きになった理由が、シャーマンキングに出てくるファウストのセリフ『時の止まれ。お前は美しい。』を気に入ったことが始まりだったけど、このように翻訳されているのは -
Posted by ブクログ
ネタバレ作家の舟暮按が、編輯(へんしゅう者)の台場有奈から文学的自叙傳(バイオグラフイア・リテラリア)を書くべきでは、と提案されることから物語が進んでいきました。
普段使わない漢字や読み方、英語が多く使われ、しかも古典から現代の文学まで網羅されていました。知識不足の私は、読むのがとても時間がかかってしまいました。しかも完全に理解できた自信はありません。
でも、舟暮按が、始めは渋っていた自叙伝をようやく完成させたものを抹殺し、新たなタイトルをつけたときに、私までなんだかほっとしました。両親の発言などから新たに生み出されたこの自叙伝が、これからどんなものになるのかとても気になりました。
最後の終わり