大川裕弘のレビュー一覧

  • 「いき」の構造

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    ネタバレ

    ずっと読みたかった日本美学の名著が、あざやかなカラー写真つきで。流れるような文章は浸る余裕なく拾い読み程度だが、概要を理解できた。美しくシンプルな本。

    粋とは生き方であり、色事における媚態、武士道上の意気地、そして諦め、無心として表れる人の魅力。

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    2022年04月22日
  • 「いき」の構造

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    「粋(いき)」とは何か、について。

    →理想を持って人を好きになったり物事に明るくなったりした上で、
    その人や物事に執着し過ぎない

    ってことなんだな。
    面白かった。

    一見難解な文章だが、日本語の持つ流れるような美しいリズムで書かれていて、意外と読みやすかった。

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    2022年02月04日
  • 茶の本

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    粋につうじる美学。
    本当のオシャレは流行を追うだけではない、掛け軸と同種のものを活けるのは野暮、など、日本人が感じる美しさがよくわかる一冊。
    岡倉天心ってたしかボストン美術館の学芸員だったような(うろ覚え)。
    だからこそ、客観的に見える部分もあるんだろうなと思いながら読んだ。
    トーンを抑えた写真が「侘び寂び」の世界観を写し出していて、読んでいて心に静寂をもたらす。
    ”人は己を美しくして始めて美に近づく権利が生まれるのであるから”
    という一文。
    そして千利休の生きざまに胸を打たれた。

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    2021年03月09日
  • 茶の本

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    ネタバレ

    岡倉天心の名著 茶の本。
    言葉遣い、文体含めて染みる本。

    メモ
    ・茶道の要義は不完全なものを崇拝するにある
    ・真理は反対なものを会得することによってのみ達せられる。
    ・真の美は只不完全を心の中に完成する人によってのみ見出される。人生と芸術の力強い所はその発達の可能性に存した。茶室に於いては自己に関連して心の中に全効果を完成することが客各自に委されている
    ・傑作と言うものは我々の心琴に奏でる一種の交響楽である。心は心と語る。無言のものに耳を傾け、見えないものを凝視する

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    2020年06月28日
  • 陰翳礼讃

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    わたしにとって、筆者が考える影の人に与える影響や感じ方は、普段生活の中で触れて、無自覚に分かっていたけれど、答えがでなかった事や新しい発見であった。美徳感や美しさ、快適、不都合さは現在の物が溢れている世の中で、人生を豊かに生きるために、再定義し考えなければならないと思う。海外の人と日本人の考え方の違いも面白く、物事の観点が大きく面白かった。忘れたころにもう一度読み返し学びたい本である。

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    2025年10月30日
  • 陰翳礼讃

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    美しい写真とともに日本の美について綴られた随筆
    すっかり明るい室内に慣れてしまった現代人からすると伝統ある寺社仏閣の薄暗さは不便であるように感じるが、そこに蟠る陰こそが障子越しの柔らかな光を、揺らめく灯火の明かりを、それに合わせて鈍く輝く螺鈿や波打つ金箔を、
    奥行きのある美しさとして表現している。
    特に金箔や螺鈿の美しさは、煌々と全てを照らす電灯の元では充分に発揮されないのだろうと気が付かされました。
    文体は硬くなく、添えられた写真が綺麗なので引っかかることもなく読み進められます。
    日本家屋に潜む闇は、野外の闇よりもザラザラとした手触りがる、そのような一文がありましたが、昔祖父母の家の片隅に蹲

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    2025年09月23日
  • 「いき」の構造

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    ぱっと見、結構難しそうに思えたからなかなか読む気にならなかったのだが、載ってる写真はちょっとイイし、学術文庫とかで読むよりはとっつきやすそうだから、気を入れて読んでみた。
    畢竟、「いき」とはこの日本において「生きる」ことが大前提、ということだったのかな。表現や仮名遣いなどが昔だから、読みづらいのだけど、写真が時折理解を助けてくれるようにも思うい、読み通せた。
    内容は、今一度、というわけでもないのだが、写真はまたみたいなと思うものだから、古本でもいいから手にしておきたいなと思う。

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    2025年01月18日
  • 陰翳礼讃

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    小説なのかと思いきや評論だった。ひたすら日本の陰影文化の良さについて語った作品。プリクラとか逆光動画が嫌いなので共感した。やっぱ写真や動画は編集しない方がいいよ。

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    2024年11月11日
  • 陰翳礼讃

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    昭和初期に書かれた、日本における光の意味を教えてくれる本。
    ほどほどのあかりで、見るべきではないものはそのままに。
    当時の光の増大に対する違和感は、現代で言うところの、情報量の増大と似ていると思った。
    西洋人は闇を排除し隅々まで明るく照らし、光による闇の討伐を目指した。一方で、日本人は闇と共存し、ある意味、一体化していた。
    しかし、日本人は、親しい闇を、西洋文明の流入により、追いやった。
    見るべきではないものを突きつけられ、どう対処すべきか、悩まされる。実は、悩む必要などなく、対処すべき事でもない。それとは、ずっと前から無意識に共存してきたのである。
    鎖国によって生じた文明の遅延に対する劣等感

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    2024年10月19日
  • 茶の本

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    茶道を長年している私からすると学びも多いし、これを英文で書いたと思うとかっこよすぎる。。
    ただ最初らへんはずっと西洋への言いようがひどすぎて今の時代を生きる自分からするとかっこよくない。でもあの時代だとかっこいいんだよなぁ。
    自分の感情や思いを強制的に押し付けてくる感があるのは嫌だし面白くないけど、
    歴史の歩みを感じる一冊だった。
    たまに読み返したい。

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    2024年09月18日
  • 陰翳礼讃

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    日本語が美しかった。
    光があるからこそ闇があり、
    日本人ならではの繊細な感性が美しいと思った。
    普段読まないタイプの本だったので、語彙が増えた。

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    2024年06月28日
  • 陰翳礼讃

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    こういう本が手元にあって、ページをめくりながらティータイム、みたいな生活が理想。
    いつになったら実現するでしょう・・

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    2024年02月14日
  • 茶の本

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    ネタバレ

     抹茶、緑茶を味わう人の写真や、抹茶の入った湯飲みの鮮明な写真が写真の方は特に良かったです。  以外だったのが、人は茶を昔薬だと思って飲んでいたという所でした。

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    2023年12月20日
  • 陰翳礼讃

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    名文に寄せる静かな写真。

    紙を取り入れた建築の柔らかみ、温かみ。厠の風流。闇と燭台あっての漆器、金屏風。

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    2023年02月12日
  • 陰翳礼讃

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    日本人が持つ美の感覚、美意識について書かれた著書。この本は大川裕弘さんの写真とコラボしたビジュアルブックです。写真で表現してくれているので視覚的に楽しめるようになっていて、ただ眺めるだけでも楽しめます。本棚に入れておきたい一冊です!!

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    2023年01月21日
  • 陰翳礼讃

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    暮らしの全瞬間をただすりぬけるのではなく、いったん自分のなかにおとして、瞑想しておもいをめぐらす、それを言葉にする。そういうことに長けていてつい夢中になっちゃうのよね~
    実際、陰翳礼讃って100パー同意!めちゃわかる~みたいな人は少なくとも現代には少ないんじゃなかなあ
    谷崎潤一郎のこころいきがすきなんだよね

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    2022年11月01日
  • 茶の本

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    大川さんの写真をさらに追いかけたくて
    手に取った。

    茶の心について、芸術について
    美について。
    深く考えさせられた。
    今回も、大川さんの写真があることで
    引き込まれ、極上の茶をいただく想いで
    ページを繰る。

    美しい言葉と写真が
    すーっと入ってくる。

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    2022年10月11日
  • 陰翳礼讃

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    ネタバレ

    大学生の時にロシアに10日ほど行ったことがあるんだけど、現地のロシア人学生に「とても興味深かったわ」と言われた思い出がある。当時はあまり読書に熱心でなく谷崎潤一郎も知らなかったので「へ、へえ~そうなんだ(愛想笑い)」としか返せなかった。ハチャメチャに悔やまれる。日本人がいかに闇の中で美を見いだして来たか。具体的な例をあげながら書かれているんだけど、ずっと納得しかなかった。なぜ畳の上に座っていると心安らぐのか。なぜタイル張りのトイレがちょっと落ち着かないのか。心のどこかで感じ取っていた美的感覚を全部言語化してくれていてとてもスッキリする。特に衝撃だったのが、私は今まで金の屏風や金閣や大阪城を見な

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    2022年08月15日
  • 茶の本

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    岡倉天心がお茶の事、心を教えてくれている。
    作法うんぬんじゃなく、まずは心得を学んでからで作法は二の次じゃないかなって思いました。
    その心を広く世界に発信している事に感動です。
    日本の文化を自信を持って世界へ、今こそ世界へ❣️

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    2020年08月23日
  • 陰翳礼讃

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    写真集での再読。最後に吉野の人が食べる柿の葉鮨の作り方を書いてたのは記憶になかった。
    谷崎の時代は京都のわらじやは蝋燭の蝋台のもとで食事を供していたのかというのもまた発見。

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    2025年08月01日