渡邉雅子のレビュー一覧

  • 論理的思考とは何か

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    本書は、「論理」がたった一つの「正しい」ものがあるのではないこと、目的によって適切な「論理」は変化することを明らかにする。そのうえで、「多元的思考」を打ち出し、複数ある「論理」を必要に応じて、選択的に用いることを推奨する。なぜなら、「多元的思考」は、私たちが多様な社会や文化の中で豊かに暮らすために必要な方法と視点となり得るからである。

    本書を読んで、それぞれの国の社会、文化、歴史が、「論理」を作り上げていることを知った。「対話」の大切さが謳われる場面が多いが、意見を擦り合わせるためには、その意見を作り上げている「論理」の擦り合あせが必要となる。この意味で、「対話」とは、本当に大変な作業なのだ

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    2025年12月25日
  • 納得の構造 思考表現スタイルの日米比較

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    本書は、日本とアメリカの小学校における作文指導や授業内容、教師の語り方、通知表の構成などを比較しながら、両国においてどのように「納得した」という感覚が形成されているのかを明らかにしている。

    要点として、相手を納得させるための説明の場面では、日本では物語の枠組み、すなわち時系列に沿った説明が用いられるのに対し、アメリカでは要約や報告の枠組み、つまり因果律に基づく説明が重視されていることが挙げられる。

    時系列に沿った説明では、出来事と次の出来事がどのようにつながるかによって因果関係が想起されるため、出来事を並べる順序が重要となる。この場合、原因と結果は語り手によって明確に特定されず、どの出来事

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    2025年12月15日
  • 論理的思考とは何か

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    論理的な思考は世界共通ではなく、異なった型があるというのが本書の主題です。

    論理的思考を
    1 アメリカ型(経済の論理)
    2 フランス型(政治の論理)
    3 イラン型(法技術の論理)
    4 日本型(社会の論理)
    の4バターンに分け、それぞれの思考法の特徴、背景、長所、短所等を分析検討し、その違いを明確にしていきます。

    異文化の人の考え方や思考方法を知り、取り入れることはグローバル化している現在、とても大事なことだと感じました。

    この本で紹介されている思考方法は、とても参考になりなした❗️

    いい本でした

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    2025年12月07日
  • 共感の論理 日本から始まる教育革命

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    現代のグローバルな社会において日本の調和を重んじた考え方に疑問が湧くことが多くある。例えば、何かを競うときも日本人は遠慮しすぎ、もっと自分を主張しろなどと言われる。しかし、それはあくまで一つの価値観にしかすぎないことがわかった。今それが求められているだけでこれからパラダイムシフトが起きて価値が逆転することもあるだろうし、あるいは場合によっては和が大事ということもあるだろう。よってこの不安定な時代にこそ求められるのは多元的思考だ。一つの価値観に縛られることなく目的や状況によって思考法を使い分けていく、これが色々な価値観が分立する現代社会で生き抜く最良の方法だと思う。それに伴って共感的利他主義を元

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    2025年12月05日
  • 論理的思考とは何か

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    論理や思考に関心ある人は必読の本。論理的思考と言えば、結論から書き、その後に理由を述べるなどと言われる。
    確かにわかりやすい書き方だが、どこからこの書き方が来たのか疑問だった。
    また、日本の感想文や作文の意味もわからなかった。(読書感想文に何を書けばいいのかいつも困惑していた)

    この本はこれらの長年の疑問を解決してくれ、論理的思考と作文と社会規範の関係を明快に教えてくれる。
    冷戦後、アメリカの論理が世界を席捲したが、それぞれの文化や価値観を背景に思考パターンが異なることを知れたのはとても有益であった。
    むしろ経済最優先のアメリカ思考は歴史的にかなり異質なものと思う。
    著者は、日本の社会重視の

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    2025年11月30日
  • 論理的思考とは何か

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     論理的思考力とは我々日本人から見れば物事を順序立てて順に説明していくことと思われがちだが、必ずしもそうではない、論理的思考力は不変ではなく、さまざまな形があるということを知った。
     本書では四つの論理的思考力の形が紹介されていた。自分の主張を相手に正しいと認めさせるのに適したアメリカ型の経済領域の思考、多くの人の利害に関わり多くの人から受容されなければならないことを慎重に論証することに適したフランス型の政治領域の思考力、ある普遍の真理に向かって物事を論証するのに適したイラン型の法領域の思考力、相手の共感を誘い、多くの人に受容されるのに適した日本型の社会領域の思考力だ。
     これらはどれが正しい

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    2025年11月27日
  • 共感の論理 日本から始まる教育革命

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    「論理的思考とは何か」で示した分析をもとに、自明視されてるとも言っていい資本主義の限界という課題に対するあるべき社会像、実践までの提言を書き上げたものだと思う。筆者も述べていたが、未だに教育に効率を求め疲弊した学校のあり方を社会のあるべき姿から見直すべきである。

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    2025年10月23日
  • 「論理的思考」の文化的基盤 4つの思考表現スタイル

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    前に読んだエマニュエル・トッド「世界の多様性」に引き続き、世界には本当にいろんな国があるもんだなぁという本。
    この本はYouTubeの「ゆる言語学ラジオ」で知りました。

    「結論から先に言いなさい」と教えられてきましたが、これはある限られた国で採用された表現形式であって世界共通というわけではないらしい。
    論理というのは普遍的な推論方法ではなく、文化や社会の枠組みのなかで形づくられるものであるというのが本書の主張です。

    そして、著者はこの文化的な枠組みを理解する鍵として「教育の在り方」に着目します。
    子供たちへの教育原理はその国が重んじる価値観そのものと言えます。

    本書ではこの教育原理を大き

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    2025年09月11日
  • 「論理的思考」の文化的基盤 4つの思考表現スタイル

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    アメリカやフランスは何となく想像つくけれど、イランは完全に初見だったので興味深かった。
    各国でこれらの思考方法に子供の頃から馴染んできたら、大人になってビジネスをするときも全く違ったアプローチになると強く思わされた

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    2025年05月06日
  • 「論理的思考」の文化的基盤 4つの思考表現スタイル

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    過度に具体例に当てはめてしまう危険性を孕みつつ、ここまで素晴らしい抽象化と類型を分かりやすく文章にしてくれてありがとうございますという気持ちです。
    思考スタイルが違う、しかしそれは文化的に規定されている可能性があるという視座はコミュニケーションギャップを個人が克己する一つのきっかけになり得ると思いました

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    2025年01月20日
  • 「論理的思考」の文化的基盤 4つの思考表現スタイル

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    多様性と言われて久しいが、文化基盤によって論理の組み立て方が異なるので、まずはこの背景を理解した上で、多様性を語るべき。

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    2025年01月15日
  • 「論理的思考」の文化的基盤 4つの思考表現スタイル

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    めちゃくちゃ面白かった。いままでに読んだ社会学、人文学系の本の内容がいろいろと蘇り、コネクティングザドッツの連続だった。学術書なので普通に難しかったが最近新書も出たらしいので周りにはそちらを薦めたい

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    2024年12月30日
  • 「論理的思考」の社会的構築 フランスの思考表現スタイルと言葉の教育

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    アメリカ・フランス・イラン・日本の4パターンの論理的思考を比較した本。特にフランスのディセルタシオンから得られることは多そうだ。

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    2024年12月20日
  • 「論理的思考」の文化的基盤 4つの思考表現スタイル

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    「論理的思考」は人流共通の絶対的な思考の方法である。それは本当だろうか?この様な絶対的な価値観であると確信しているものを実は相対的なものに過ぎないと軽々しく書き換えてくれる。現代社会において必須になっている論理的な思考を極めて理知的な区分によって4つに区分し、われわれの価値観をひっくり返す名著。

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    2024年11月22日
  • 「論理的思考」の社会的構築 フランスの思考表現スタイルと言葉の教育

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    ネタバレ

    論理的思考とはなにか。

    日本で社会人になってからの壁、「結論から話せ」になぜ戸惑うのか?
    小中高の作文教育と歴史教育からその謎を紐解く。

    ビジネスシーンではアメリカの影響が色濃く反映しており、アメリカ風な書き方5パラグラフエッセイを『論理的』としている。
    「結論を先に提示する」ことで、まず何の話なのか明確になる利点はあるが、その結論が正しいものであると錯覚してしまう不具合が生じやすい(フェイクニュースを作りやすい)
    フランス風な書き方では、テーゼ主張とアンチテーゼ反論を併記し、落とし所やジンテーゼ第三の論への展開が導きやすいが時間がかかる。

    →ビジネスシーンのような(少しの間違いは許容し

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    2024年10月13日
  • 「論理的思考」の社会的構築 フランスの思考表現スタイルと言葉の教育

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    自分の知っている論理的な文章の構築方法とは異なるフランス式の「ディセルタシオン」について、フランスの教育文化の歴史とともに解説している。『現代社会思想』で解説のあった「脱構築」に近いものを感じる。
    おそらく自分達が普段からよく見るパターンは日本式であったりアメリカ式の展開の仕方をした文章や論文が多いと思うが、そうではない表現を仕方でとても興味深かった。

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    2024年10月03日
  • 「論理的思考」の文化的基盤 4つの思考表現スタイル

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    合理性を、形式的/実質的、主観的/客観的の四象限に分けて相対化し、それぞれを代表する各国(アメリカ、フランス、イラン、日本)の教育文化を比較研究した本。とんでもなく面白かった。

    個人的には、ビジネスで必要となる論理思考と、日本の教育にズレがあるのを常々感じていたのだけど、この本でその理由がかなりクリアになった。

    ビジネス上の論理思考は、本書によるとアメリカに代表される「経済原理」の思考で、目的達成に直接結びつく効率的な行為が合理的な行動とされる。アメリカではこの原理に基づいた教育がなされており、エッセイという作文の教育を通じて、その論理思考が叩き込まれるのだという。

    それに対して日本では

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    2024年08月17日
  • 「論理的思考」の文化的基盤 4つの思考表現スタイル

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    素晴らしい書籍でした。学術系の書籍は難解であることも多い中、非常にわかりやすくかつ平易に記述され、また論拠も納得できる内容でした。
    企業の組織運営する際でも、日常のコミュニケーションの中でも、思考の違いを理解し、多様な考えを受け入れていくために大いに活用できると感じます。

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    2024年05月04日
  • 「論理的思考」の文化的基盤 4つの思考表現スタイル

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    一気読み。期待に違わず面白かった。高度なことをしてるのに読みやすくて、言語化の能力にも感嘆する。問いの立て方も研究方法への落とし方も実現する腕力も描かれる結果の面白さ壮大さも、全て本当に凄い。憧れなんて言えないくらいに尊敬。

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    2024年01月09日
  • 論理的思考とは何か

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    仕事柄、文章を書くことが多いため、伝わりやすい文章作りの参考として手に取りました。

    論理的と聞くと、まさにアメリカ的エッセイを頭に浮かべがちだが、国や文化圏によって論理的思考が異なるため、状況に応じた使い分けを意識することが論理の型の違いから生ずる衝突を回避することができると本書では述べている。

    どういう表現をすると論理的ですよ、というありきたりな内容ではなく、論理的とはどういうことなのか、型ごとの意味や機能を深掘りしていく内容に興味がある方は、ぜひ手にとってみてはいかがでしょうか。

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    2026年05月18日