酒巻久のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
トップの意識で会社は変わる。逆に言えば「魚は頭から腐る」もまた真なり。変革しなければ、死ぬだけだ。
既存事業がすでに衰退の状況になっているのに、なかなか意識を変革できない。
それこそイノベーションのジレンマであるが、子会社の場合は特にそういう事例が多いと感じる。
当方が働く会社も、あるグループ企業の所謂「子会社」である。
本書に記載されていたようなサボリ社員のエピソードは、正直かつての日本企業は似たり寄ったりだったと思う。
ある程度親会社から仕事が流れてくるために、自立性は失われ、考えもせずに言われたことだけやるようになる。
それでも変革しようとして立ち上がる社員もいるはずであるが、大抵は「余計なことをするな」と頭を押さえつけられるのが普通だったのではないだろうか。
日本企業の停滞の原因は様々あると思うが、こういう内向き思考が蔓延ったことも大きな要因だろうと思う。
企業文化を変えるのは本当に難しい。
とにかく日本人はリスクを嫌う傾向がある。特に子会社の社員はその置かれた状況から、リターンを求め大きなリスクを張ることはあり得ない。
とにかく「言われたことを一生懸命黙々とやる」ということが根付き過ぎていて、もはや「思考停止」としか言いようがない。
改革をするには、やはり最初はトップダウンだ。
もし頭が腐っていたら、いくら改革をしようにもどうにも進まないはずだ。
昼間から仕事もせずにスポーツクラブに行き、碁会に精を出す役員に変革を求めても無駄だ。
本書でも改革の1年目にまずやるべきことは、「残す人を見極める」と明確に示している。
これは本当にそうだと思う。
名著「ビジョナリーカンパニー」でも「誰をバスに乗せるか?」が最重要であると説いていた。
しかし、これがなかなか出来ない人が多い。
仕組みの上では、取締役は任期1年だし、管理職であればラインを外せばよいだけである。
トップ人事を英断できるのは、社長だけである。
当たり前であるが、スタートはここからなのだと改めて感じた。
改革のメンバーが揃えば、次は社内業務の棚卸。
無駄の排除は当然であるが、自社の保有技術や、強みの再認識が実は大事なポイントだと思う。
さらに社内人材の能力把握が進めば、自然と次の戦略は見えてくるのではないだろうか。
この状況でも、改革に否定的な人たちは出てくるかもしれない。
しかし、改革側の仲間を少しずつでも増やして、心折れずに大義を持って邁進するしかない。
自分たちが「行ける!勝てる!」と信じられれば、人はついてくる。
改革が進んでいくような気がする。
本書内では「アイディア募集で、1件につき100円支給」という施策を何度も行っている旨が紹介されていた。
未来工業でも似たような制度があったが、これは非常に良い取り組みだと思う。
「現金か?」「たった100円か?」など否定的意見を言う人もいるかもしれない。
しかし、仮に5,000件のアイディアが集まっても、経費としては50万円程度。
一人で何件応募してもよくて、100件応募すれば1万円である。
ほんの数行ずつでも言語化し、100件の企画をひねり出すのは、社員の能力UPには有効ではないだろうか。
普段から受け身でしか仕事をしていない会社にとっては、充分な刺激策になるような気がする。(それでも応募しない人は多数いるだろう)
改革はトップから行う必要があるが、上手に仕組みを組み合わせて、末端の現場から自主的に動けるようにしていくのが理想的だ。
それではミドル層は何をするかということであるが、実はミドルの動きこそ重要となる。
年齢的にもフットワークが落ちている年代だと思うが、ここが上下それぞれの情報を、どうやってスムーズに社内流通させるかの手腕にかかっている。
結局、遊んでいる人員がいたのでは会社が機能するはずはない。
誰もが自分の持ち場で、自分の役割でどうやって力を発揮するか。
特別な施策は何もない。愚直に当たり前のことをやるだけなのである。
(2023/5/17) -
Posted by ブクログ
部署の図書にあったもの。
若い頃から真摯に物事に向き合って調べ尽くしてきた
人だからこそ書ける本かな。
中盤のダメなやつを観察する、管理職がだれていると組織がだれる、などは、不採算事業を扱う人ならではの苦労を感じさせるが、語り口がキツくてちょっと読みづらい。性善説ではなく、悪いやつを片付ける、という感じの対応をした、という印象を受ける。
最終章にある、予算が取れなかった時に社長に直談判し、霧の中で君ならどうする?というエピソードや、人に裏切られた時に、座禅を組んだりしたという話からの、待つべき時はあるのだという語りは最近のマインドフルネスに通じるかも?
簡単に読める割にはまぁまぁ面白かった。
製造業を離れて数年経っているので、利益を掘り起こすために全てを半分に、という部分は新鮮に感じた。
建物、人件費、時間、コスト、全てを半分というのはなかなかいいが、半分にした後の人ぐりについてはあまり深掘りしていなかったな。(3人でできるのに25人の部下を持つ人への話の部分。) -
Posted by ブクログ
ネタバレ直前に読んでいたザ・会社改造(三枝匡)と共通する内容が多かった。
トップ人材は近いところに収斂していくのだろうか。
事業立て直しプランが、売り上げ据え置きで経費を減らすという、当たり前というか面白くない策であるように思ってしまうが、そこには数値ベースでの確固たる理由があり、結果、利益率を大幅に改善しストックした資産により宇宙事業に飛び出すというこれ以上ないと思わせるプラン。目標をただだたストレッチするだけでなく、
あえて余裕を持たせることで継続的な改善を実現させるなど、なかなか出来ないことをさらっとやってのけているように感じた。
印象的な部分を抜粋する
1章 利益が出ない原因を見抜く
ダメな会社に共通する三つの特徴(トップがたるんでる、指示待ち人が多い、売り上げ2、3割のムダがある)
上が腐れば、必ず下も腐る
ムダはお金に換算して「見える化」する
組織の膿は、じっくり見極めて、一気に出す
2章 人間の本質を見抜く
相手の気持ちがわかる人間
周りの人間とうまく機能するための気配り
嘘や採用時の「見抜き方」はフレームワークとして
3章 自分と会社の強み弱みを見抜く
冷静に分析し強みを生かす
期待される役割は変化する
4章 時代の変化を見抜く
時代の変化を読むには過去の事例を調べる。
いま考えることは10年、20年まえにも考えられていたはず。
なんらかの理由で世に出ていない理由があるはず。
夜中の3時の商品をつくっても誰も起きていない
時間軸はどんどん短くなる
霧が立ち込めている間は、動くな
美的感覚のあるスペシャリストが必要な時代
本物に触れて美的センスを磨く -
Posted by ブクログ
今までの10年とこれからの10年は大きく違う変化の時間軸が短くなれば先の読めない不確実性はこれまで以上にます総合電機メーカーのような舞台の大きな会社がその変化に機敏に対応していくのは容易なことでは無い変化への対応速度外に上げていかないと弱体化を避けられない
そうした時代に必要とされるのはゼネラリストよりスペシャリストである高い専門性から時代の変化の本質をかき分け時間軸の短い変化にも対応できる体これから腹広い知識や経験に加え高い専門性が求められるようになるだろ実際デザインを重視するアップルは少数のデザイナーの権限が強い時間軸の短いデジタルの時代ではゼネラリストだけど1生き残れない
デジタルの時代は変化への対応力=スピードが大事になる
過去の成功体験はしばしば新しいチャレンジが邪魔をするハイブリッド成功体験があるとなかなか出たらへの挑戦に踏み切れない自動車メーカーの電気自動車の体を見ているとよくわかる
今の日本の製造業はまだハイブリッド時代に行アナログからデジタルの1号機は変化の早さは7年から10年の得意技市場の変化もまま長い方で草木などあれば重音は持たしかしこれからデジタルの時代に入る
人間と言うのは本物に接しているといつの間にか自分が向上しているものである
1番いればゴルフだ上手な人とラウンドしていると知らないうちに上手くなっている逆に下手な人とやると下手になってしまう
いつの間にか影響されるの
だから自分を高めようと思ったら本物に触れていることである
優れた絵画を見る優れた設計図面やロングを見る
優れた人物と付き合う
本物に直に触れて美的センスを磨く
美的感覚の基本はシンプルイズベストである歩が家がこんな言葉を残しているメルマガに描くだけなら写真で良い写真では表現できない本質を描き出すのが仕事である表現と言うのは本質を突き詰めていくと最終的には色なら白か黒形なら□ 0にたどり着くと言われているまさにシンプルイズベストであるこれは製品設計も全く一緒である自分はどういう製品を作りたいのかお客さんはどういう昔の欲しいのかそれをとことん突き詰めてあるべき製品の本質を求めてどんどん掘り下げていく -
Posted by ブクログ
やる気のムラがあり、仕事が思ったように進まないから、読み始めた。良い仕事の習慣を身につけるヒントにしたい。
key learnings
自分の仕事を好きになるために
➡︎小さな成功体験を積み重ねる
➡︎与えられた仕事でなく、自分で作った仕事を
段取り良く
➡︎目標と締め切りを手帳にセットで書き出す
➡︎通勤電車での準備と反省
メールは朝読むな
➡︎一に面談、ニに電話
➡︎出勤後2時間はメール禁止
learnings
初めの3年は基礎固め
➡︎実力がつかなければ自分で仕事は作れない
信頼関係を築く
➡︎困っている人を助ける、人を裏切らない、手柄を独り占めしない -
Posted by ブクログ
もう少しドラッカー本の活用指南をしてくれている書籍内容かと期待したのですが、その部分は少々当てが外れました。
しかしながら、経営者としての多大なる実績を残してきている著者ゆえの、経営者に対するメッセージとして読み解くとまた違った部分が見えてきて参考になる個所がいくつかありました。
第1章「利益の出し方」で出てくる、
目的、目標は短くわかりやすく
は当たり前のことなのですが、なかなかできないケースがあります。
読んでいた日もある考え事をしている中で、どうしても文章を整えることに最後は意識が向いてしまい、シンプルさに欠けるものになりかかっていました。
この章の当該部分をよんでハッと気づくことができました。
第2章に出てくる3人の石工の話は、エッセンシャル版マネジメントに出てきた話の引用ですが、そちらの本を読んだときには感じなかった、第2の石工の問題点が、今回はっきりと認識できました。
やはり読み手のレベル、意識の持ち方で本の解釈に違いが出る、ということを改めて実感するところになりました。
そしてさらに第2章に出てくる、メール活用の問題点、これも実感を持って理解、自分の行動を改めねばと思う部分になりました。
やはりこの本は、鉛筆片手に、読みながら感じることをどんどん書き込んでいって自分の血肉にしなければいけない本です。
1回目はそれをせずに読んでしまったので、近いうちに再読が必要。
経営を考える上でよい本であること、間違いなしです。