和ヶ原聡司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
やや評価の難しい二巻である。内容的に言えば、新しく登場した鈴乃を軸とした物語である。
評価の難しさの主因は、全体的に焦点が絞り切れていないところである。この作品そのものがそうではあるけれど、あれもこれもと詰め込みすぎていて、ここぞという見せ場に欠けてしまっているのだ。
たとえばバイト生活を描くのならもっとそちらにスポットを当てるべきだし(実際、そうした内容が望ましいストーリーラインでもある)、鈴乃の葛藤を主軸とするならこの演出(謎の解明の仕方)が相応しかったかは一考の余地があるし、割くべき分量もいま少し増やすべきだったのでは、と思う。
上手くスムーズに展開させている一方で、流れてしまっ -
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Posted by ブクログ
日常は終わりを告げる、日常系作品も風雲急を告げる。そんな格言めいた戯言を書いてしまいましたが、本作もそうとでも言いたくなるような大きな転換期を迎えた感があります。
物語の雰囲気は変わらず、逆にいうと余りの変わらなさに「上質のマンネリ」を感じていたのも確かなのですが、それがどうやら転がっていく、その予兆を思わせる一冊でした。
ワシが本作で★4を付ける時は、魔王か勇者の「信念」的なものが力強く謳われ、そこに心が揺れる時なのですが、今作ではそれが女子高生の信念でした。これはある意味で、日本人の「無神経にして、良いところ」。これを請けた異世界の人々がどのように変わっていくか、楽しみです。 -
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