実石沙枝子のレビュー一覧

  • マッドのイカれた青春

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    いろいろな感情が混ざった一言で表せない心理描写がとてもよかった!
    終盤の「恋」と「孤独」の解釈もとても心に残った

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    2025年12月01日
  • マッドのイカれた青春

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    ネタバレ

    ①ルッキズムに囚われてるキャラクターたち。
    (本作でわかるのは、美しい美貌を持っている人に、自分の顔や体型にコンプレックスを持っている人、どちらも悩みを持っているということだ。)

    私は、自分のルックスをいいと思ったことはないし、整形するまで、もっと良くしたいと思ったこともない。

    でも、私は見た目がいい人より、マッドのように、「嘘がなくて 、正直で、揺るぎなくまっすぐで、自分をよく見せようと思わない」ような内面が磨かれている人の方が美しい人だと思う。
     
    ②馬淵の答辞が素晴らしかった。

    ● 「恋には、恋愛だけでなく、季節に思いを寄せるという意味があります。わたしはこれから死ぬまでずっと、こ

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    2025年11月15日
  • マッドのイカれた青春

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    美しすぎる女子高生マッド。彼女を廻る周りの人々、特に最初の季子のぶっ飛んだ奇行に心鷲づかみにされた。あんた最高だよ。
    答辞も最高だったよ。

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    2025年09月21日
  • マッドのイカれた青春

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    表紙とタイトル、そして帯を目にした瞬間、これは期待できるぞと思った一冊です。
    そして読むとやっぱりそうだった!
    登場人物達の境遇や背景にどんどん引き込まれていき、一気に読んでしまいました。物申す感がスッキリ、彼らの今後も読みたいなと思いました。
    そもそも人はなぜ誰かにブスとか悪口を面と向かって言えるんでしょうね。そんなことをもし目の前で言われたら…今なら絶対言い返してやるのに、と人生経験積んだから思うようになりました。だからみんな負けるな。

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    2025年09月20日
  • 踊れ、かっぽれ

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    あの夏を成瀬と西武にささげることのできた幸運な青春小説ラバーのみなさまがた、今夏はかっぽれにささげてみては…などと。
    静岡は清水の夏祭りで「かっぽれ」を踊る、地域の複数校合同部活動に参加した高校生たちの群像劇。
    顧問が、ただの祭りの踊りに対してやたらと熱血!しかも手本が下手でダサい!という最悪の駆け出し。本番までに彼らはどのようにかっぽれに向き合うのか。読んで確かめてほしいです。

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    2025年08月29日
  • 踊れ、かっぽれ

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    静岡市清水区、夏の風物詩・港かっぽれ。かっぽれ部に集まった高校生たちの春〜夏を描いた青春小説。
    あらすじ、登場人物紹介から静岡要素が盛り盛り。
    完璧な人や、なんでもうまくやれるような人が1人もいない。それが最後まですごく不安定な気持ちになるし、祭り時点の主観がこの登場人物では弱くない…?と読み進めたら、もうすべてごちゃ混ぜで最高な気持ちになった。
    楓子の「お祭りの空気って、すっごく平等」という言葉が、最後は少し違って見える。

    何気に裏表紙のあらすじが良い仕事をしているかも。ちゃんと清水要素を出しつつ、この登場人物のチョイスは、物語を読み終えてからだとギリギリまでネタバレしないぞ〜みたいな働き

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    2025年08月21日
  • 物語を継ぐ者は

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    ネタバレ

    自分が小学生、中学生だった頃、
    好きだった児童書のことを思い出す。
    今よりもっと毎日本を読んでいて、
    その中でもひときわ大好きなお話があった。
    そのお話に救われていたことを思い出しました。
    本作でも物語に救われた女の子が、その物語の続きを見つけるために奮闘していて
    その最中で少しずつ心身ともに成長していく姿が眩しくてキラキラしていました。
    はじめは物語を継いでいった、けれど次は生み出す側にまわる成長っぷりに感動してしまいました。

    また、物語の中と現実をいったりきたりするファンタジー感もとっても楽しく読むことができました。
    ナルニア国物語のように、扉を開けると違う世界に、不思議な国のアリスのよ

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    2025年04月20日
  • 物語を継ぐ者は

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    本好きの人にはたまらない話だと思う。そして本好きの思春期の子たちには胸に刺さる内容。

    愛読の児童書が自分の叔母だった事を知り未完の物語を亡くなった叔母の代わりに書くことになる。その大変さや物語の世界の体験は自分が考えている事しか進まないがその世界での成長と現実での初めての母親にどれだけこの本に救われたのかを反抗しながら力説。どんどん強く成長していく姿に羨ましく感じる。そして未完の物語を友人の助けを借りながら完成し発表。
    そこから作家人生が始まるのかと思うがシビアでそれでいて現実的な内容になっている。夢に向かって努力する、立ち向かう強さを持つ勇気を与えてくれる。そんな一冊。

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    2024年11月04日
  • 扇谷家の不思議な家じまい

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    静岡本屋大賞受賞作なので
    読んでみた
    予言する力のあるおばあさまをはじめとする
    不思議な力を授かる扇谷家の女子
    11月に死ぬというおばあさまの予言にむかって扇谷家の家じまいがはじまる
    そして家を市に寄贈するにあたり、桜の木を切ることが条件になるが、その木の下に死体を埋めたという話をおばあさまから聞いていた孫娘の立夏は…
    力をめぐってしきたりのある家につながれる子どもたち
    扇谷家一族のそれぞれの過去の思いや今の思いが短編のように綴られて、おばあさまの最期につながっていく
    登場人物それぞれの愛が温かい素敵なお話でした。
    これは映像化間違いないでしょう

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    2025年12月06日
  • 踊れ、かっぽれ

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    悩める若者×部活動×祭というのは最高の組み合わせ。

    舞台は静岡県清水市。それぞれの悩みを抱えながらも、清水の伝統の踊り、かっぽれに全力を注ぐ姿はとても美しい。

    なにより個性豊かな高校生達の配役が最高。
    海外から引っ越してきたハーフのオーガスタス。
    少し抜けているとびきりの美少女凛々。
    ヤンキーっぽいがダンスが上手な龍太郎。
    踊りたいのに踊れない足の不自由な楓子。
    普通の高校生だけどいないと困る夏希。
    などなど。

    まさに、これぞ青春だ!といえる一冊。

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    2025年11月08日
  • 扇谷家の不思議な家じまい

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    題名を見て、遺産相続で骨肉の争いがあり一族が滅びる、という話かと思って読み始めたけど、全然違いました。"不思議な"がポイントですね。帯をよく見ると、ホラー要素も少しあり私好みのお話でした。

    扇谷家という名家の血を受け継いで生まれた女性には不思議な力が。それによって色々な制限があり、一族の女性は窮屈な想いをする。それは男性も。制限に抗おうとしてもどうにもならない。決められた未来だから。そこで自暴自棄になるかと思いきや、扇谷の人間は強い。窮屈な人生を受け入れて、抗いながらも生きていく。特に女性たちの決意がジーンとくる。

    心温まる話でした。家じまい、扇谷家の人たちにとって忘れられないものになった

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    2025年10月10日
  • 扇谷家の不思議な家じまい

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    造船業を営んでいた地域の名士、扇谷家。高台の豪邸。
    扇谷の女にだけ発現する未来予知等の超能力。
    ワクワクする要素が満載。
    このままミステリーやホラーになればおどろおどろしい展開になりそうなんですが、
    ハートフルで優しい物語でした。

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    2025年09月27日
  • 踊れ、かっぽれ

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    清水いなせ組のメンバーたちが、それぞれの過去の傷やコンプレックスを乗り越えていく姿が心に響く。特に、夏希の言葉にあるように、「かっこいいは夢中になった先にあるもの」というメッセージは、この物語全体を貫く大切なテーマだと思います。

    ​他者からの評価や、表面的な「かっこよさ」を追い求めるのではなく、自分自身と向き合い、仲間との絆を深め、純粋に踊ることを楽しむ。その過程で見つけることのできる、本当の「大切なもの」が、この物語の最大の魅力。

    ​勝つことや頂点に立つことよりも、もっと深く、心の内側から湧き上がる熱い想いや、仲間と共有する時間こそが、この物語の登場人物たちにとっての「かっこよさ」なんだ

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    2025年08月29日
  • 扇谷家の不思議な家じまい

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    未来を見る能力は便利そうだ。でも、先がわからない方が幸せなのかもしれない。
    千里眼も役立ちそう。でも、見たくないものまで見てしまいそうで怖い気もする。
    朽ちた桜が満開になり大団円。大人のためのファンタジーだった。

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    2025年08月16日
  • 扇谷家の不思議な家じまい

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    美雲の千晶に対する友情を超えた、でも性的なものも感じさせない崇高な愛の形を時子が受け入れた時、代々取り決められた相手の結婚を余儀なくされ続けてきた秘められた超能力を持って生まれた女子たち一族の未来に風穴を開けられる。でも、彼女達は過去、それに強制させられたり、甘んじてきたからといって、不幸には見えなかった。ただ強固な砦であっても時代の流れで瓦解していくものだ。彩菜や立夏がどういう伴侶を選ぶか(持たないないという選択もあるが) 、続編がもし出れば是非読んでみたいものだ

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    2025年07月26日
  • 物語を継ぐ者は

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    今まで知らなかった叔母の存在。そしてその叔母が愛読本の作者だった。未完の作品を姪が描く。
    なんてロマン…

    創作に没頭し、学業を疎かにし、家族と衝突…
    耳をすませばの雫ちゃんを思い出しました。そこまで夢中になれるものがあるというのも素敵です。好きなお話でした。

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    2025年07月19日
  • 扇谷家の不思議な家じまい

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    扇谷家には預言者、千里眼、言葉なき者の声を聞く者などの超能力を持つ女性が産まれる。この設定だけでも好みだし一族のキャラもいいし、おばあさまが遺した予言帳など絶対面白い。どんな謎が解き明かされるのだろうととても期待しながら読み進めると、少し期待とは違った方向だったけどそれでも楽しめた。時代ごとに視点も変わり、それぞれの立場から超能力や家の掟などについて書かれているけどこの内容では1話が短すぎる印象。もっと話を膨らませることも盛り上がることもできそうだし読みたかった。言葉選びがとても良くて心に残したくなった。

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    2025年06月19日
  • 扇谷家の不思議な家じまい

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    扇谷家という一族のファミリ 一・ヒストリーがそれぞれの視点から語られる物語。女性が代々不思議な能力を持つ扇谷家の女性達を中心に展開するそれぞれのエピソードに不思議な力のエッセンスが感じられる。波乱があると分かっていても好きな人の傍にいることを選び、自分の道を突き進む美雲さんが好きだなと思った。家じまいをした後も、植物が根を張り枝葉を広げていくように、この家の物語は続いていくのだなと思える、余韻のある終わり方も素敵だった。

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    2025年06月17日
  • 17歳のサリーダ

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    市立図書~いじめで高校を中退した主人公。はぐれ者扱いの彼女がフラメンコに出会い、新しい道を歩んでいく物語。フラメンコを通して出会う人達の、彼女に対する接し方が素敵。自身の過去を話した主人公に、長髪コックが言った言葉「おまえがはぐれたんじゃないだろ」「みんなが群れただけだろ」…泣けた。彼女のお話が中心だが、この長髪コックの話が気になって仕方ない。叙情的な旋律かつ情熱的な旋律と踊り、そして歌詞に込められた真意に目頭が熱くなった。良本

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    2025年05月20日
  • 17歳のサリーダ

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    吉田伸子さんが「目黒さんなら絶対気に入る」というので、図書カードの残もあったので買って読んでみた。
    まぁ、確かに、とっても判りやすく目黒さん好みな話ではあるんだけど、「型にはまった」感がしなくもない。
    別に成瀬みたいな突き抜け方をする必要もないんだけど。

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    2025年02月17日