実石沙枝子のレビュー一覧

  • 17歳のサリーダ

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    部活動か習い事かの青春ものかと思いきや、
    主人公が高校辞めてたのでびっくり。
    でも、今時の話だと思った。
    高校辞めても、いろんな手段がある。
    進み続けようとする限り、道は続いていく。
    世界は思ったよりもずっと広い。

    大事なのはきっかけが転がってきたとき、
    ちゃんと掴めるかどうかってことだな。

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    2025年02月09日
  • 17歳のサリーダ

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     サリーダは直訳すると「出口」という意味です。 音楽で使う場合は「曲の導入部」という意味で使うそうです。

     この小説の主人公 畑村 新菜(はたむら にいな)は、高校1年の冬に退学しました。いじめにあったのです。いじめられていた親友をかばい続けていた新菜は、いじめに耐えきれなくなって転校してしまった親友のあとに、いじめの標的になったのです。

     新菜は、4月のある日の午後、道の奥から流れてくるギターの音と歌を耳にしました。それがフラメンコでした。ギターを弾いて歌っていたのは、キッチンさいばらで料理を作っているジョージ(日本人28歳 スペインに6年住んでいた)でした。
     フラメンコ舞踊家の有田玲

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    2025年01月03日
  • 物語を継ぐ者は

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    違国日記のifみたいな設定だなと最初思いましたが、創作と成長を描いた非常にいいYAでした。ちょうど八犬伝の次に読んだので、何になるわけでもない虚構への情熱が心を燃やすという思わぬシンクロもよかったです。端正な作ですが予定調和外の何かが1つくらいあっても良かったかな。

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    2024年12月08日
  • 物語を継ぐ者は

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    ファンタジー要素あり、母の実家の闇、いじめ体験と、テーマが色々ある分ふわふわ浮いている感じだったが、最後に向けてファンタジー世界の登場人物たちの発した言葉に後押しされて、結芽は、少女の殻を少しずつ脱皮していく

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    2024年10月01日
  • 物語を継ぐ者は

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    児童文学になるのかな?
    この本、中学生や小学生の高学年の時に読みたかった!!
    ある日突然知った亡くなった叔母の存在。
    その叔母が大好きな本の作家だったなんてもーたまらん。
    叔母が亡くなったことによって未完となってしまうシリーズ本。
    その続きを主人公が書くことになりという、ストーリー。
    無事に主人公の書いた最終巻ができあがりこれが発売されちゃうの?
    それちょっとどうよと思ってたら、さすがにそんなことはなく、主人公自身が区切りをつけるために書いたものだったよう。
    ラストも過程もなかなか良かった。

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    2024年07月23日
  • きみが忘れた世界のおわり 刊行記念〈特別短編〉「花が咲くまで」

    購入済み

    置き去りにされている子供たち

    不登校ということで置き去りにされている子供たちを預かっている教室と、自分自身 美術大学への進学につまずいてしまっているヒロインの物語。淡々とした語り口は、周辺人物たちの境遇を必要以上に悲劇化しないのに、有効な働きをしている。本当に短い物語ではあるが、心に響くものがある。

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    2023年04月02日
  • マッドのイカれた青春

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    全然境遇は違うはずなのに、共感できるのはなんでだろう。青春という独特の混沌社会で強く生きている若者たち。強く生きるってことがイカれてるってこと?
    あー、自分も容姿で判断してるとこあったなぁ。反省。
    「わからない人の方が多い。わかってくれない人は、大勢いる。だけど、わかりあえる人も、きっとどこかにいる。」それだ。それでいいんだよな。って思わせてくれました。続編に期待したい。

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    2025年11月29日
  • マッドのイカれた青春

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    ネタバレ

    一体どんなイかれた登場人物が…!と
    思いきや、ものすごい美少女。その美しさとMADというニックネームから色眼鏡で見られ、本人の知らぬところで、噂され悪意に晒されている。
    MAD自身もそれに気づいているからこそ、
    悩み葛藤している姿をみて、美しくとも普通の女の子だなあと思いました。
    そんなMADが季子という、容姿で噂される同じ悩みを抱えた少女に出会った時の救われた気持ちは大きいだろうなと思いました。特に季子を悪く言われたから殴る、という点に大きく表れている気がしました。
    MADの物語だけど、季子視点の話があるからこそよりMADと季子のお互いの感情が伝わってくるなと感じます。

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    2025年10月23日
  • マッドのイカれた青春

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    美人ってどう思います?

    正直、ブサイクより美人の方が得をすることって多いはず

    だけど、本来なら美点になる特徴も美しさを持て余すことにより、他人の嫉妬を招き、嫌気を呼ぶこともあるでしょう

    また、外見ばかり見られて内面を見てくれないってこともあるかもしれません

    きっと、美人は美人で大変なことも多いのでは…


    で、ここにも美しすぎる容姿をもった人物がいます

    彼女の名前は"槙島朱里ダイアナ"
    だけど、誰も彼女を名前で呼ばない
    みんな彼女を"マッド"と呼ぶ
    なぜなら、頭文字で略すとマッドだから

    マッドのいいところは、飾り気がなく、正直で、誰に対しても

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    2025年10月18日
  • 扇谷家の不思議な家じまい

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     扇谷(おうぎたに)家は、港を擁する天島市(あましまし)で、かつて造船業を営んで財を成した家です。
     その屋敷は、天島港を見下ろす高台の一等地にある二階建ての和洋折衷の邸宅で、母屋の延床面積は百坪を超え、それより広い庭があります。3台停められる駐車場があり、裏庭には大きな桜の木が植わっています。

     二〇二五年四月、大学二年生の扇谷 立夏(おうぎたに りっか)さんは、今年百歳になる曾祖母の時子(ときこ)さんが認知症で施設に移ってから空き家となっているこの屋敷の掃除の手伝いを両親から命じられました。
     めぼしいものがあれば持って帰ってメルカリで売って小遣いにしても良い、と言われていたため、食器棚

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    2025年09月18日
  • 踊れ、かっぽれ

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    珍しく地元が舞台のお話で、本屋でも平積みにされていたので気になって読みました。
    港かっぽれ総踊りには私自身何度も参加しているので、情景がまざまざと思い浮かび面白かったです。かっぽれエイサーのフリーのくだりなんかは、振り付け時の悩みから本番の流れまでの描写が細かくて頷きながら読みました。
    登場する学校名は完全に架空でしたが場所やイベントの名前は実在の物ばかりですし、この物語を一番楽しめるのはやはり地元の人間かなあと感じました笑。特にかっぽれに参加したことがある方は是非読んでほしいです。

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    2025年09月14日
  • 踊れ、かっぽれ

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    ネタバレ

    「かっぽれ」という言葉自体、はじめて聞いたのでタイトルで踊りということはわかったものの何だろう…と思いながら読み始めました。
    読み終えて気になって調べたのですが、
    「港かっぽれ」というお祭りは実在しているのですね!公式の踊りの動画もみて、これは確かに盆踊りなどとはまったく違う踊りだ…と思いました。
    踊りがメインの青春小説だけど、それだけではなくて踊りを通して変化していく人間関係。
    踊りも気持ちのあり方もみな少しずつ成長していて、素敵でした。
    個人的にもっと知りたいなと思ったのは龍太郎の母親との確執、あとはカスミさんの行方が気になります。
    (見落としているだけだったら本当にすみません…)

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    2025年06月17日
  • 扇谷家の不思議な家じまい

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    ネタバレ

    思ったより不思議な感じはしなかった。

    この物語は、扇谷家という一族の断片的なファミリー・ヒストリーである。一話の主人公である立夏からすると曾祖母の時子が、認知症を患って施設に入所したことから、彼女の住んでいた家を親戚一同で家じまいするところから始まる。
    不思議な、と題しているのが何故かというと、この扇谷家に生まれる女性には超能力が発現するからだ。曾祖母の時子は予知能力者。自らの死期を記した予言帳なるものを、立夏の片付けそうなところに隠しておき、見つけさせた。
    予言帳には時子が十一月の十三日に死ぬことが書かれていて、家族はその日までに誰も住まなくなった家をどうにかしようとする。だが、気がかりな

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    2025年06月14日
  • 扇谷家の不思議な家じまい

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    ネタバレ

    代々、生まれてくる女の子には不思議な力がある…予言、千里眼、見えない人と話す力。99歳のお祖母様は自分の死期を記す。認知症を発症してから「家の桜の木の下に自分が殺した死体が埋まっている」という祖母。不思議な力を守る?隠す?為に、決められた相手と結婚する。読みたくなるような設定の数々なのに、なんだろう読んだ感想は「それだけ?」感が否めない…。主人公がはっきりしないのも、オチも感動が薄いのも、もったいない…と私は思ってしまった。

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    2025年06月10日
  • 17歳のサリーダ

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    スラスラ読めた。
    高校を退学、普通に考えればマイナスのことだけれど、温かな人たちに恵まれて過ごせた新菜は幸せだと思う。良い終わり方で、読み終えたら気持ちが前向きになれる本。

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    2025年05月02日
  • 物語を継ぐ者は

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    中学生の主人公が亡くなった伯母の遺品から大好きな小説の原稿を見つける話。

    子どものときに大好きだったファンタジー小説のことを思い出した。離れてしまったけれど大人になった今、もう一回読み返してみたいな。

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    2025年03月16日
  • 17歳のサリーダ

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    いじめに怒って高校を辞めた主人公。暇な日々にフラメンコと出会う。スペインにいたというジョージのギターで踊るフラメンコが新菜を成長させてくれる。また支えになる友情も素晴らしい。
    フラメンコの専門用語の解説もあり勉強になります。

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    2025年02月27日
  • 物語を継ぐ者は

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    物語を自分自身で生み出したくなる作品です。

    現実の世界と小説の世界を行き来していく少女の成長物語です。
    物語を通して色々なものを教えてもらったり、心から助けてもらったり。
    小説は本当にたくさんの学びと人生を充実させてくれるのが魅了だと思います。

    自分が好きな作者が亡くなり、続きが読めない虚しさってあると思います。
    自分の好きな物語の続きを描く、そんな創作の楽しみもあるのかも知れません。

    あまり内容がまとまっていませんが、自分も小説を描きたくなります。
    そんな、勇気の出る小説でした。

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    2024年10月12日