実石沙枝子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
題名を見て、遺産相続で骨肉の争いがあり一族が滅びる、という話かと思って読み始めたけど、全然違いました。"不思議な"がポイントですね。帯をよく見ると、ホラー要素も少しあり私好みのお話でした。
扇谷家という名家の血を受け継いで生まれた女性には不思議な力が。それによって色々な制限があり、一族の女性は窮屈な想いをする。それは男性も。制限に抗おうとしてもどうにもならない。決められた未来だから。そこで自暴自棄になるかと思いきや、扇谷の人間は強い。窮屈な人生を受け入れて、抗いながらも生きていく。特に女性たちの決意がジーンとくる。
心温まる話でした。家じまい、扇谷家の人たちにとって忘れられないものになった -
Posted by ブクログ
清水いなせ組のメンバーたちが、それぞれの過去の傷やコンプレックスを乗り越えていく姿が心に響く。特に、夏希の言葉にあるように、「かっこいいは夢中になった先にあるもの」というメッセージは、この物語全体を貫く大切なテーマだと思います。
他者からの評価や、表面的な「かっこよさ」を追い求めるのではなく、自分自身と向き合い、仲間との絆を深め、純粋に踊ることを楽しむ。その過程で見つけることのできる、本当の「大切なもの」が、この物語の最大の魅力。
勝つことや頂点に立つことよりも、もっと深く、心の内側から湧き上がる熱い想いや、仲間と共有する時間こそが、この物語の登場人物たちにとっての「かっこよさ」なんだ -
Posted by ブクログ
サリーダは直訳すると「出口」という意味です。 音楽で使う場合は「曲の導入部」という意味で使うそうです。
この小説の主人公 畑村 新菜(はたむら にいな)は、高校1年の冬に退学しました。いじめにあったのです。いじめられていた親友をかばい続けていた新菜は、いじめに耐えきれなくなって転校してしまった親友のあとに、いじめの標的になったのです。
新菜は、4月のある日の午後、道の奥から流れてくるギターの音と歌を耳にしました。それがフラメンコでした。ギターを弾いて歌っていたのは、キッチンさいばらで料理を作っているジョージ(日本人28歳 スペインに6年住んでいた)でした。
フラメンコ舞踊家の有田玲 -
購入済み
置き去りにされている子供たち
不登校ということで置き去りにされている子供たちを預かっている教室と、自分自身 美術大学への進学につまずいてしまっているヒロインの物語。淡々とした語り口は、周辺人物たちの境遇を必要以上に悲劇化しないのに、有効な働きをしている。本当に短い物語ではあるが、心に響くものがある。