実石沙枝子のレビュー一覧
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わくわくが止まらない
本好きにはたまらない冒険ファンタジー。:+*.゜
中学生の本村結芽は、事故で急死した叔母のアパートへ遺品整理に訪れた。
そこで目にしたのは…
本棚からあふれるほどの大量の本。
カレンダーに書かれた「鍵ユメ改稿〆切」の文字。
大切に保管された、何通ものイズミ・リラ宛てのファンレター。
PCに残された原稿…
叔母は、結芽の大好きな本【鍵開け師ユメ】の作者、イズミ・リラなんだ!
冒頭からすっかり心を持っていかれ、少女の頃に戻ったかのようにわくわくしながら、一気読みしてしまった。
PCのメールから担当編集者に連絡を取り、イズミ・リラが亡くなった事を知らせると【鍵開け師ユメ】はもう完結しないと知る。
どうしても続きを読みたい結芽は、親友の琴羽と協力しながら自分でその続きを書くことに!
わくわくポイントはもちろん、結芽が物語の続きを書くことだけど、〝ユメ〟として物語世界に入り込むことができるのも楽しい♪
こんなファンタジーに年甲斐もなくわくわくしてしまう(*´ェ`*)
そこで体験したことを元に物語を紡ぐ結芽。
作中作として【鍵開け師ユメ】シリーズの物語を読むことができるのも楽しい。
家族との向き合い方、結芽自身の成長などもしっかりと心に届く素敵な作品でした(*´˘`*)
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Posted by ブクログ
最高の青春小説でした。
常に周りと比較して一喜一憂して、人とは違う特別になりたくて。まだ何者でもないゆえのヒリヒリするような焦燥感や、狭い世界での息苦しさ、すべてがまさに『青春』でした。
目立つ人であるために台風の目のようになってしまう、マッド。そんなマッドに心乱される6人の視点で、それぞれの高校生活が描かれています。様々な視点があるからこそ、より自分に近い、共感できる気持ちが見つかるのではないかと思います。
目立つような存在ではなかった私でさえ、中学や高校では目まぐるしい感情の起伏に、自分でも戸惑っていました。そんなあの頃を思い出して、懐かしいと思えるくらいには、過去に、大人に、なってしまったんだなあという寂しさもありました。 -
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ネタバレ自分が小学生、中学生だった頃、
好きだった児童書のことを思い出す。
今よりもっと毎日本を読んでいて、
その中でもひときわ大好きなお話があった。
そのお話に救われていたことを思い出しました。
本作でも物語に救われた女の子が、その物語の続きを見つけるために奮闘していて
その最中で少しずつ心身ともに成長していく姿が眩しくてキラキラしていました。
はじめは物語を継いでいった、けれど次は生み出す側にまわる成長っぷりに感動してしまいました。
また、物語の中と現実をいったりきたりするファンタジー感もとっても楽しく読むことができました。
ナルニア国物語のように、扉を開けると違う世界に、不思議な国のアリスのようにうさぎを追いかけると穴に落ちてみたことのない場所に、
そんな児童文学のわくわく感があって素敵でした。
結芽の名前はお父さんが考えておじいちゃんがロマンがあって素敵と大賛成したという表現がありましたが、叔母さん(泉美さん)はそのことを知っていたから物語の主人公の名前をユメにした?
もしくはユメという主人公がいる物語を書いていることをしっていたからおじいちゃんが推した…?
2人と同じように本好きなおじいちゃんが2人を結びつけたのかなと思いました。
大人が読んでももちろん楽しめるのですが、
結芽たちと同年代ぐらいの子に読んでほしい本だなと思いました。
その子たちにとっての大事な本になる気がします。 -
Posted by ブクログ
本好きの人にはたまらない話だと思う。そして本好きの思春期の子たちには胸に刺さる内容。
愛読の児童書が自分の叔母だった事を知り未完の物語を亡くなった叔母の代わりに書くことになる。その大変さや物語の世界の体験は自分が考えている事しか進まないがその世界での成長と現実での初めての母親にどれだけこの本に救われたのかを反抗しながら力説。どんどん強く成長していく姿に羨ましく感じる。そして未完の物語を友人の助けを借りながら完成し発表。
そこから作家人生が始まるのかと思うがシビアでそれでいて現実的な内容になっている。夢に向かって努力する、立ち向かう強さを持つ勇気を与えてくれる。そんな一冊。 -
Posted by ブクログ
「空はスピカの領域だ。」
冒頭の1文に続く、夜空の描写に魅了された。
メラニンを破壊された皮膚、人工の強化筋肉、義翼。
幻想的な夜空に似合わない単語。
それに引き込まれるように読み進めていった。
文字を読めない、改造された肉体を持つ少女の未来へと羽ばたく物語の最後は、少しだけ驚きの結末だった。
↓以下、ネタバレあり↓
↓↓↓↓↓
三人称の物語だと思って読んでいたら、最後に一人称へと変化する。
「スピカ」が「わたし」に変化した時、これは最初からスピカの一人称の物語だった事に気付く。
文字を手に入れたスピカ、言葉を知ったスピカが、最後に少し切なかった。 -
Posted by ブクログ
初めて読んだ作家さん。スルスルっと心に入ってきて心地よい勢いを感じる文章。
10代の青春という荒れ狂う、それでいて尊い季節を駆け抜けたマッドの高校3年間。マッドを軸に彼女を取り巻く高校生たちの日々が章ごとに描かれる。
過剰に整った美しいルックスのせいでマッドは普通の日々を送ることを許されない。常に注目を浴びて、嫉妬と反感を集めてしまう。なんて生きづらい。
マッドは特異なケースではあるけれど、そうでなくても生きづらくてしんどい季節。息苦しさと焦燥感と。渦中にいる時は嵐の中を生き抜くような毎日。
それでもその日々が終わる時、もう会えなくなる時、その切なさ、寂しさ。もう二度と帰らない季節を一緒に駆け抜けたことの意味。エモいという言葉は使いたくないのだけど、なんだかそれ以外のぴったりくる言葉が見つからない。
マッドに季子や忍がいて良かった。本当のマッドは優しくおおらかで面白い普通の子なんだよね。美しいって大変なんだなと思った元普通の子の私です。
高校生の心の底に渦巻く心理描写がリアルで秀逸。読後感も良くて、一緒に駆け抜けるような読書でした。